プロローグ
あらすじにも書いてありますが、本作品に出てくるガチャの結果は完全にランダムで決定していますのでそこのところご了承ください。
「ここは何処だ?」
目が覚めたら全く知らない森にいた。
直前の記憶はちょっと思い出せないが、普通に寝たと思うのだが何故こんな森の中にいるのだろうか?
「それに何だか声が少し高い気がする」
三十代を目前としたアラサーであるはずなのだが声は普段より高く張りがあり、喉に手を当てると元々小さめだった喉仏はすかっり無くなり平らな上に社畜生活で荒れていた肌には潤いが戻っている。
感覚としては十五才前後だろうか周りにある植物は全く知らない物だから今の身長がどれくらいかははっきりと把握できないが多分身長も当時くらいになっているっぽい。
「服も変だな。こんな服俺は持ってないんだけどな」
着ている服も現代の物と比べて微妙なゴワゴワした簡素であるがそれよりも大変なことに気付く。
「うわ、スマホないじゃん、どうすっかな」
現代での生活に於いてマストアイテムと言えるスマホもない。
普段から肌身離さず持っているのだが何処に行ったのだろうか。
一通り体を調べてから、一度落ち着いて冷静に考える。
この状況が示す物、それは。
「もしかして俺、転生しちゃった?」
異世界転生。
ライトノベルにおいて一時は隆盛を極めて、今でも多数の作品が手を変え、品を変えて投稿や発売されるジャンルだ。
死んで別の世界に行く転生や現地の人間や神様に呼ばれる召喚、転移等種類が有るが、少なくとも俺の記憶ではトラックに引かれたりした記憶はないのだがな。
人並みにサブカルを楽しんでいるので、この状況にワクワクしないと言えば嘘になるが、いかんせん何も説明が無いのは頂けない。
なんにせよ先ずは情報を集めなければ判断出来ない。
もしかしたら知り合いによる盛大なドッキリの可能性だって、まだ捨てきれない。学生時代ならまだしも、今の会社での付き合いでそこまでするような奴には心当たりはないが。
そんな風に考えて移動しようと思ったその時、後ろの方でガサゴソと物音が聞こえたので振り返ると其処には虎の様な生き物がいた。
「グルルルル」
虎の様なとつけたのは、その大きさが異常だったからだ。
パッと見で体高は二メートルを超えて三メートルに迫る程あり虎と言うよりはその大きさは象と比べても遜色がない大きさである。
「あはは、俺は食べても美味しくないよ……」
「ガアアアッ!」
俺の言葉きっかけとなったかは分からないが、巨大な虎はその大きさからは考えられない俊敏さでこちらに近づいて前足を振った。
突然の異常事態に体は硬直し、なす術もなく、その巨体に似合った太い前足は俺の体を捕えて無慈悲に吹き飛ばしていく。
「がっ!」
そのまま地面に倒れ伏して意識を失った。
本作品に興味を持ち読んで下さりありがとうございます。
もしよろしければ、スキルを募集していますので感想欄に頂ければ本編内に登場する可能性があるのでこれはというスキルがあれば記入お願いします。
スキルの仕様上、生産系のスキルは使わないのでそこだけご留意ください。
次話は一時間後の21時に投稿予定です。