買い物
ショッピングモールの中に入る。
駐車場に車が何台か止まっている。
もちろん人は乗っていないが、運転席を覗いてみたりする。
目的は食料品、水。それから役に立つ道具があれば良い。
ここは前、来たことがらある。
ありし日の姿を思い浮かべる。
人で賑わっていた。沢山の人、人、人…。
今は、誰も居ない。
僕一人だけだ。
登山用のザックに缶詰と水を詰める。
人は水が無ければ3日で死ぬと聞いたことがある。
サバイバルの3の法則とゆう奴だ。
水は重い。
水を持ち歩くにも限界があるだろう。
如何に普段、人間が社会基盤に依存しているかが分かる。
もっともペットボトルの水は5年位は耐用年数があったと思う。そして人間は僕一人だから、コンビニ、スーパーに無数に置いてあるのを当てにしても当分の間、大丈夫だろう。
僕が、この先、生き残ったとしても、お嫁さんが居ない以上、人類に未来は無い。
子孫残せないし。
つまり人類滅亡確定です。
ならば、僕が生き残った意味って何だろうか?
意味などないのかもしれない。
僕は、滅亡前、毎日のルーチンワークに飽き飽きしていた。
交流する人も居ないし、喋るのは苦情を言う人とだけ。
ああ、せめて話すなら、普通の人と話したい。
沈黙は、苦痛では無い。
人の悩みは、人間関係が10割。
すると、今、僕は悩みから解き放たれのだ。万歳。
僕にとっては、滅亡前と滅亡後、あまり変わらない。
人が周りに溢れても、結局、交流がなければ存在しないのと同じだし。
悩みから解放された分、今の方がマシなのだろう。
人類という害毒から、解放されて地球もさぞや嬉しいだろう。
おめでとう、地球。
以前に買っていた、鯛焼き屋の前を通る。
中を覗き込む。
…鯛焼きが、もう食べれないのだけが残念だ。




