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人類滅亡学者の旅路  作者: さくら
人類滅亡
27/58

公園

 連日の初夏を思わせるような暑さ。

 今日も暑いっす。


 あれから坂道を上り、変わり映えのしない壁を横目に進んだ。どうやら壁の向こうは、学校らしい。大きい。


 でも、まるで興味は無いので、通り過ぎる。


 このまま進みて、海の方へ、道を、ずれれば地方都市としては大きめな中華街や赤煉瓦倉庫があったはず…。


 しかし、人間の姿ばかりか、犬、猫、鳥などの姿も見えない。どういうことなのだろう?


 太陽が中天を指している。

 そろそろお昼の時間ですね。


 途中、コンビニに寄って、缶詰、パンをいただく。

 流石に棚に展示してあるお握りは、賞味期限を遥かに過ぎてて、もう食べる気にならない。

 食パンにコンビーフを挟んで食す。…まあまあ美味しい。


 食後に冷凍庫からアイスをいただく。

 アイスは沢山ある。しかも腐らない。

 食べ放題だけど、いざそうなると、そんなには食べる気にはならないもの。

 一本は食べるけどね。


 デザートは、心の栄養なのです。


 食べ終えた後、しばらく、コンビニ前のベンチで、ボケラッと空を見る。

 うんうん…僕の自由だから。

 もう、分刻みで動くこともないんだ。

 ある意味理想郷にいるようなもの。

 滞在期間は、いつまでだろか。



 …




 …食材をリュックに詰め込み、出発した。


 道は、いつしか上りきり、比較的広めの林道となった。

 んん…ここ確か知っています。

 両親と兄と、通った覚えがある。

 外国人の元邸宅が幾つもあり、女子高もあったはず。

 この先には、薔薇園を内包する、港が見える公園があったずです。…懐かしい。

 僕が小さい頃の話しです。



 遠目に、それが見えて来ました。

 走り出す。

 自由です。

 自分でも、何故走り出したのか分からないけど。

 でも、この通りは、家族と一緒に通りました。

 あの庭で、喫茶店をしていて、皆でデザートをいただきました。

 美味しかった。楽しかった。

 全ては、思い出の出来事です。


 息を切らして、公園内に入る。

 変わらない。

 何も変わらない景色が、そこに、ありました。

 

 海が見える。

 陽の光りに波間がキラキラ光っている。


 変わらない、何も変わらない。


 …でも、そこには誰も居なかった。


 分かっていました。

 分かっていました。

 誰も、居ないことは、僕には分かっていました。


 だって、…だって人類は滅亡しました。




 僕が何をしようとも、この世界は何も変わらない。


 同じだ。変わらないんだ。


 人類が滅亡しても、しなくても、人との繋がりのない僕には何も変わらないはず。



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