表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/64

第5話 組み分け帽子じゃないです

「じゃあ改めて教室にでも向かうか」


「そうだな」


入口に入り近くにあるエレベーターに向かう。

イデアル端末越しに声が聞こえる。


〈ようこそ、アルタ王立学園へ。どこに向かいますか〉


「教室エリアまで頼む」


〈教室エリアへ転移します。確認したら了承してください〉



了承しますか?

はい

いいえ



もちろんはいだ。

目の前が光に包まれる。隣の姫音も目を瞑っている。



☆☆☆



「ここが1組の教室かな?」



転移後俺たちは1組の教室に向かって歩いていた。上を見ても1組と書いてあるし。



「失礼しまーす」


「失礼する」



挨拶しながら入るがあまり人がいない。っていうか1人しかいない。まだ早い時間だしな。



「とりあえず前の座席表見るか」


「そうだな」



電子黒板の前に行くと、座席表が表示されている。1組は20人ほどのクラスらしい。4×5の間隔で席が並べられている。

俺の席は窓際の後ろから2番目。いわゆる神位置。俺は勝ちを確信した。



「私は前の方だな」


「俺は窓際。とりあえず荷物置いてくる」



席に座って、荷物席の横にかけて教科書を席の中に入れる。そして隣を見る。


隣に座ってるのが1番最初にこの教室にいた人。制服から女子だと思う。机に突っ伏して寝ているのか?身体の肺辺りが上下に動いてる。


頭には巨大なとんがり帽子。髪の毛とかも全部覆い尽くしていて何も見えない。



「何見てんだよ」


「…………え?」


「何見てんだよって言ってんだよ」



え。帽子が動いて喋ってる?

皺の部分が口になって動いてる。



「えーと…初めまして?」


「ああ?」


「そんな怒んなよ…」


「怒ってねぇよ」


「とりあえず喋ってる人は被ってる人?」


「俺が喋ってんだよ」


「えーと…とりあえず帽子さん、初めまして」


「俺にはハットっていう名前があんだよ!覚えとけ」


「はい…」



ハット…めっちゃそんままやん。

なんで帽子が喋ってんだろ。魔法か?スキル?いやエニグマの方が有り得そう。聞いてみるか。



「ハットはなんで喋ってんの?」


「いきなり呼び捨てか。まぁいいだろう、その方が楽だ。いいだろう教えてやる、俺はこの偉大なる我が主、エアリアル・シルフィーdボゲェ!??」


「うるさい」



帽子が喋ってると、皺の口に拳が放たれる。被ってる子が殴ったらしい。

そのまま寝てた子の顔が上がる。綺麗な金髪をした可愛らしい美人だ。よく見ると耳が尖ってる。所謂エルフという種族だ。



「ご、ごめん。起こしち待ったか?ほらお前も謝れ。」


「え?俺も?あー、なんか起こしちゃたみたいで、ごめん?」



遠くで姫音がこっちを見ながら爆笑してやがる。



「別に怒ってないわ。それよりうちのハットが迷惑かけたわね。コホン。

初めまして私の名前はエアリアル・シルフィード・リンネよ。名前はリンネだからよろしくね!」


「初めまして、俺はアルス・クラウスだ。よろしく。それと別に迷惑と思ってないから大丈夫だ。むしろ丁度いい話相手だった」


「私もいいか?私の名前は正村姫音だ。出来れば姫音と呼んで欲しい。よろしく頼む」



こっちまで来ていた姫音も挨拶する。教室にはまだ3人しか来ていない。



「アルスに姫音ちゃんね。よろしく」


「あぁよろしく。ところでその帽子はなんなんだ?」


「こいつね。これは私のエニグマ。名前はハットよ。こいつには良睡眠効果があって、少し早く着きすぎたから寝てたの」


「帽子型のエニグマか」


「そういうことだ。今後とも主様をよろしく頼むぜ」


「こちらこそよろしく頼む。ハット殿」



自己紹介も終わり、少し話している内に少しずつ人も増えてきたようだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ