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接話 それぞれの結末(三人称視点)

正村姫音の場合


正村姫音と連道真也の戦闘は姫音の劣勢という形で進んでいた。



「何故だ、何故こんなにも引っかかってしまうのだ」



連道真也が説明するには、エニグマの能力は罠を設置するものであった。設置方法は設置したい場所で魔力を練るだけ。1回で5箇所同時に設置もできるし、空中にも設置できる。


ただし設置時間と設置数によって威力は変わる。設置時間が長い程、設置数が少ない程、罠の効果は上がる。

そして1度作った罠は移動させることもできない。


姫音に効果のある罠を設置する場合1分、設置数を1つに搾っても30秒はかかってしまう。


そして罠を設置しながら魔術を放ってくる。魔術は上級魔術と当たればタダでは済まないが、大きな怪我をするほどでもない。


罠自体も、設置途中は分からないが、設置した後なら少し集中して魔力を感知すれば見破れるもの。一見強くなく、Bクラス位なら倒せてしまう程度の相手である。Sクラス相当の実力がある姫音であれば楽勝で勝ててしまう程の相手だった。


しかし…



(またか、魔術を避けた瞬間に自分の足元に罠ができる。罠の効果はダメージと足止め。その間に相手は距離をとる。

私が次に攻撃を仕掛ける時には、相手はまた同じ戦法をとる。

魔術で攻撃しようとしても全て避けられてしまう)



連道真也は罠をたくさん仕掛けることなく、設置箇所は1つに絞っていた。設置時間も1分と姫音に十分な攻撃をできるほど長い。


罠が踏まれなければ見え見えの罠が1つ出来上がり、次に罠を作る間に姫音に接近され倒されてしまう。


だが連道真也は姫音がどんな避け方をしようとも、魔術を斬って進んでこようとも1度も罠を外すことは無かった。

たった1度でも罠を外せば反撃が出来るがその1度はずっと来ていない。


魔術を避ければその先に、斬って進んでもそれすら見越して罠が設置してある。

1度避けずに魔術を喰らったりしてみたが、その時は直接自分の立っている位置に罠が設置された。

ならば出来た瞬間に罠を攻撃しようとするもそれすら分かっていたように罠が設置される。


どの罠も充分に効果がある。つまり連道真也は1分も前から自分の行動を予測し、その位置に罠を設置している。ここまできれば嫌でも分かってしまう。



「お前、未来が見えているのか?」


「そろそろ気づくと思っていたぞ。その通りだ。俺には未来が見える。特殊スキル《ラプラスの魔眼》のおかげでな」


「そんなスキルがあるのか」


「このスキルはな俺が見たいもののあらゆる可能性が見える。

例えばだ、俺があの時中級魔術を使って俺に注目を集めていたら、お前はお前のペアの奴と一緒に逃げていた。


お前たちが集まる場所もこの魔眼のおかけでわかった。そして、今この時もお前が避ける場所、する行動全てが見えている。こうやって時間を稼いでるうちに魔術をはなとうとしているのもな。


お前が魔術を貯めているうちに、こちらも罠を設置していることを忘れるなよ」


「そんなスキル、強すぎる」


「お前も知っているだろ?エニグマにモチーフがあるように、スキルにも強さってものがある。《ラプラスの魔眼》は特殊スキルの中でも最上位なんだよ」


「だったら避けれない程の攻撃を…」


「そういう発想になるのは分かるが、教えてやろう。お前はそんな攻撃を繰り出す未来は最初からない。

確かにお前は強い。他の奴との戦いだったら十分勝てるだろ。だが相性が悪かったな」


「そんなこと」


「そろそろ終わりにしよう。どうやら俺のクラスのペアが2つもやられてしまったみたいでな。こんな未来は見ていなかった」



連道真也の、《ラプラスの魔眼》の弱点とも言えることは、考えていなかった未来は見れないこと、そして観測をしなければならないこと。


予想外の相手がいた場合、その未来は見ること

は出来ない。


敵が自分の知らない能力を使おうとしている未来は分かるが、その先は暗転して見えなくなる。


だがたとえ暗転していても使った能力を瞬時に観測し、一瞬で数多の未来を見て、最適解を選ぶことが出来るのが連道真也の才能だった。

この才能があるから、連道真也にこのスキルは宿ったのかもしれないが。


その後も戦闘は続くが、戦況は全くと言っていいほど変わらなかった。


そして正村姫音は呆気なく、正面から連道真也という生徒に敗北した。


もし姫音が暗転させる程の能力を持って使っていた場合、そしてその能力が連道真也にも対処出来ない能力をだったら結果は異なっていただろう。


だが姫音が未来を暗転させるほどの能力を使う未来は、最初から存在してなどいなかった。


いや、正確にはどの未来でも姫音はその能力を使わなかったという方が正しい。




☆☆☆




強いと言われる魔術士に必要なスキルとは、強い魔術を使える魔術出力、魔術を素早く使える魔力操作、1度にたくさんの魔術を使えることと、たくさんの魔術の知識である。


もちろん魔力量、魔質といった素質は大切な要素であるが、上記のスキルがなければ素質だけの3流魔術士である。


これをふまえてAランクの生徒であるトリネを見た場合、彼女は優秀という他なかった。魔術出力は魔術士の平均である2倍を大きく超え3倍の域に達していた。使う全ての魔術が3倍と言えばその凄さが分かる。


魔力操作の腕も高く、魔法陣を描く速度も速く次々と魔術を放っている。一度に放てる魔術の数も3つ、これに加え王級魔術が使えるという優秀さ。


魔力量も普通に戦っている分には気にもならない程ある。並の相手なら手も足も出ずに負けてしまうだろう。


彼女にとって1つ言えるのは、ただ相手が悪かった。


最初は特に何も無かった。トルネの得意な風魔術の上級魔術で相手の魔術を消し飛ばし攻撃していた。自分のエニグマである指輪を使い、自身の魔術をコピーして6つもの魔術を同時に放っていた。


やはりCクラスはこの程度かと、魔術を2つに減らし、王級魔術の準備をしていた時だ。



「実戦ってこんな感じなのね。アルスと少し戦闘の練習をしてて助かったわ。後でジュースでも奢ってあげようかしら」


「な!?無傷だと?」


「別に無傷ってことは無いわよ。少しはダメージ喰らったわよ?でもポーションの数がすごいことになっててね?」



どちらにしろトリネにとってその言葉は衝撃だった。あれだけの攻撃を受けていておいて、全くダメージを与えられなかったのだから。



「今度は私も攻撃するわよ」



(あれは風の中級魔術?結構魔法陣に手を加えているな。だがこちらの上級魔術で!)



トリネが思った事は間違いでは無い。中級魔術と上級魔術の差は10倍の差があると言われている。トリネの魔術出力と合わせたらその差は30倍である。

だがリンネの放った中級魔術は上級魔術を打ち消すどころか、そのままこちらに向かってきたのだ。


(避けていなければ危なかった!)



「どういうこと!?」


「何がよ。もしかして私の魔術の威力のこと?それだったら私魔術出力が5倍だし魔質がSなのよね」


「5倍!??魔質がS???」


(それでも足りないでしょ?)



リンネの魔術出力を合わせても差は6倍以上もある。いくら魔質がS出会っても魔術の威力が6倍になる訳でもない。せいぜい3倍ほどだ。それでも十分強い事に変わりはないが。


つまり魔術出力と魔質以外にもなにか魔術を強くする要因があるというわけだ。


(例えそうだとしても、もうこちらの王級魔術が完成する。あちらはまだ次の魔法陣を作っていない。これを使えば!)



風属性の王級魔術は風を極限まで圧縮した風弾。

トリネは完成した王級魔術をコピーしリンネに向けて撃ち放った。2発の風弾はなんの対策もしていないリンネに直撃し、そのまま滑るように地面に直撃した。



「え?なんで地面に当たったの?」


「言ってなかったわね。私が着ている魔術ローブはね、触れた瞬間魔術に干渉して、操作ができるようになるの」



リンネは簡単に言っているが、それは一瞬で王級魔術の荒ぶる魔力を抑え、尚且つそのまま操作までするという神業である。リンネでなければできていない。



『リンネ、聞こえてるか?』


「アルスじゃない。通信機が使えるようになったのね!」


『さっきな。それよりこれから合流出来るか?』


「良いわよ。戦闘エリア的に…この場所に集合ってことで良い?」


『おっけー。後で集合だな。気をつけて来いよ!』



「戦闘中に余所見だなんて随分舐められたもんだね」


「ゴメンなさいね。約束ができたからそろそろ終わりにしましょう。

《魔女による魔女狩り》」



リンネが何かを言った瞬間、トリネの魔術が使えなくなった。いや正確には魔法陣が描けない。魔法陣を描くために、魔力を練ろうとすると、邪魔されるような感覚。



「なんなの?これは!」


「この辺りの魔力は私が掌握したわ。貴方の中の魔力もね。

これはエニグマの能力で、私より魔質が低いものの魔力が操作できるようになるわ」


「いくらなんでも、これだけの魔力を一気に操作するなんてできるわけ」


「私をなめないでもらえるかしら。私の魔術の腕はあのド下手と違って一流なんだから」



リンネは自慢げにそう言うが、比較対象は世界の中でも最底辺の魔術使いである。


リンネが使ったスキルは本来、操作することができない相手の魔力を操ること、そして空気中の魔力をも操作出来るようになる。だがこれだけの膨大な魔力を操作する事は、並の魔術士には不可能である。



「それじゃあこれで終わりね。やっぱり最初に覚えるのは火属性よねー」



トリネが転移石による強制転移される前に見たのは、10個以上の上級魔法陣から放たれる帝級魔術に迫るほどの業火の渦であった。



「オリジナル上級魔術【灼滅の獄炎(ヘル・フレイム)】」

リンネの能力


 レベル103(入学時)→194


 レベル50 エニグマ強化

 レベル100 魔術強化 魔術+1(魔術に関すること全ての強化)

 レベル150 首飾り(魔術の威力強化)


 基礎スキル

 魔術 超級


 特殊スキル

 魔術強化 魔術の威力強化


 エニグマ


 名前ワルプルギス モチーフ なし

 現在 3段階目

 1段階目

《とんがり帽思》

 意思のある帽子。主な効果は帽子をつけてると良睡眠効果やリラックス効果がある。また歌も上手くお喋りもしてくれるよ。


 2段階目

《魔女の正装》

 ローブが現れる。この間、帽子は喋れなくなる代わりに魔力回復速度をあげる。このローブには、触れた魔法に干渉できる力がある。


 3段階目

《魔女による魔女狩り》

 一定範囲内の自分より魔質が低い魔力全ての操作が可能になる。




 というわけでリンネの能力です。レベルが上がりまくってるのは特訓のおかげです。本来、才能がある人は直ぐにレベルが上昇します。

 だからアルスと出会えたのはリンネにとっては重要なことだった。


 レベル特典で貰える装備は、謎の空間に収納できます。


 リンネのエニグマは一見強そうですけどリンネ以外が使ったら全く使いこなせませんね。



 あと作中でははぶいてますけど、味方も相手も魔術使う時はスキルを使って強化してます。

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