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第31話 魔法陣

「リンネいいか、まず普通は魔法陣の文字は読めない」


「読めない?じゃあどうやって魔術使ってるのよ」


「そこで使うのが詠唱だ。よく見とけよ。喚び出すは 魔より成る 小さな火よ」



俺が使ったのは火の初級魔術だ。詠唱を行うと指の先から小さな魔法陣が出現する。その中から大きく揺らぐ小さな火が現れる。



「普通はこの詠唱を行うと現れる魔法陣の形を覚える。自分で描けるようになって初めて詠唱なしで魔術を使えるようになる」


「そうだったのね。それはそうと、火が不安定過ぎない?」


「お前魔力操作下手すぎだろ」


「う、うるさいな」



しょうがないだろ。魔法陣を維持するのに精一杯なんだから。



「でもその魔法陣じゃなくても初級魔術を使ってる人を知ってるわよ」


「初級魔術くらいならな。俺ちょっと魔法陣見れるからもう1回使ってみて」


「分かったわ」


リンネの手の先から魔法陣が現れ、大きめの火の玉を作る。俺のは指先サイズなのに。あれなら中級魔術の火球(ファイアーボール)くらいの威力があるな。


論文を読んだ時に自分も興味を持って少し調べてみたんから、俺も多少は魔法陣が読める。


火の初級魔術の魔法陣には、[弱火][錬成][放出]が多分書かれている。だがリンネの魔法陣には[弱火]部分が[火]になってる。接続語っぽいのが書かれてるな。



「なぁリンネ、その魔法陣なんて書いてあるんだ?」


「これ?火を錬成し前に放出、っ書いてあるわね」



[弱火]の部分が[火]になることで威力が上がってるのか。それと接続語が着くことで模様が簡略化されて中級魔術より小さなサイズになっている。



「リンネは模様も分かるのか?」


「模様の方は何となくって感じで」


「リンネが中級魔術を使えないのって」


「この模様のせいね。初級魔術までは何となく分かるんだけど、中級魔術からは私には無理ね」



魔法陣の模様の意味は、魔力の流れる経路や収束などを調整する目的がある。例えるならプログラミングのようなもの。これが結構複雑だったりする。リンネのの場合はそれが組み立てられなかったのだろう。



「文字は全部読めるのか?」


「魔法陣に書いてある文字なら読めると思うわ」


「今から中級魔術を使うからそれを見てくれないか」


「いいわよ」


「その、発動に時間かかるからちょっとまってて」



俺は例え詠唱であっても中級魔術以降は、予め魔力を調整しないと発動出来ない。魔力操作が下手すぎるからな。

あんま帽子喋んない

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