閑話 担任の仕事
私は今期のCクラス担任を務めている、桂香織だ。
手元にあるデータ生徒のデータを見ながら私は少し笑みを浮かべる。今年の世代は奇跡の世代と教師の中では言われている。生徒の身分や知名度もそうだが全体的に生徒のレベルが高い。エニグマも強力なものばかりだ。
今からある2名の生徒がAランクとの戦闘を行うが、少し期待している。Aランクの魔物、それはプラナリアンの幼体だ。
プラナリアンであるが非常に面倒な魔物である。まず厄介な点の1つが再生能力である。こいつ斬っても斬っても完全に再生するのである。しかも2つに斬ったら両方が本体として再生してくる。強さも変わらずにだ。核も魔力攻撃をしないと斬れないしな。そのくせ使ってくる魔術の威力も高いしな。苦労した思い出しかない。
だがあくまでそれは成体の話だ。今回挑むのは幼体だからな。
幼体と言っても毎年多くの生徒がやられている。攻略法を初見で見つけるのが難しいのだ。Aクラスでも倒せないことが多い。
だが今年はひと味違う。既にBクラスが戦ったと聞くが、勝利したものがいたという。Aクラスは挑んだ生徒の大半が勝ったそうだ。
この実技だが本来の目的は、実際の戦闘で生徒を見ることで能力を確認する意味がある。
さて目の前のモニターに目を移す。期待している生徒の1人正村姫音が入ってくる。相性は良くないか入試の記録によれば魔法剣が使えるらしい。十分勝てる見込みがあるだろう。
何よりこの正村姫音、一心流で一時期話題になっていた。私も一心流にいたことがあるから知っている。エニグマがまだ出ていないのにも関わらずその才は大人をも圧倒したという。
何故か今は破門となっているが。一体何があったというのか。
もう1人の生徒を見てみる。アルス・クラウス、こちらの生徒はよく分からない。入試の評価によれば、
アルス・クラウス
レベル 申告なし
スキル 申告なし
エニグマ 武器型 銃 進化段階 申告なし
エニグマスキル 《形態変化》《無限銃弾》《遅性付与》他申告なし
エニグマ補正値 EとF以外なし
実績C 学力テストS- 身体能力テストBプラス
実技評価官から
エニグマスキルの《無限銃弾》は制限なく使える点が素晴らしいが、威力の変わらない銃という点で防ぎやすくあまり評価は低い。
《遅性付与》は銃弾に色んな性能を付与できる。遅性とあるように銃を打ってからでも性能を変えられ相手に合わせた性能をつけることができるが、銃の速さでそれをするのは難しく評価は低い。
最後に技術補正値が低く、銃の腕が本人に依存してしまう点も考慮し評価をマイナスとする。
これを見る限りでは評価がしずらい。レベルとスキルを申告しないのはよくある話だ。学力テストでは高評価だが実績はCである。
身体能力テストは魔術関連がオールE、他のはBが多い。だが瞬発力と短距離走ではSを取っている。
この結果を見ただけでは未知数と言えるだろう。だから私はこの実技で少し見極めたい。
「プラナリアンの幼体かな?」
「あれを知っているのか」
どうやらアルスの方はプラナリアンを知っているらしい。これは少し期待だ。
だがどうやらアルスは戦わないないようだ。話を聞く限り、正村姫音に譲るみたいだ。
戦闘は正村姫音の劣勢に終わると思ったが、アルスの助力でプラナリアンに勝ったようだ。
どうやらにはアルスは本体が分かっていたようだな。何かスキルを持っているはずだ。それに正村姫音、まだ何か策があったように見えた。
この実技テストではあまり実力が分からなかった。だが少し先には新入生対抗戦があるからな。見極めるのはそこでも遅くはないだろう。
少しずつ主人公の情報を出していきたい




