第8話 家
現金が使えなくなりポイント制になる。これは入学する前から知られていたことだ。じゃあそれを知った人はどうするか。決まっている。ポイント制になる前に食料などを買い溜めをするために動くのである。 かくいう俺も動いた1人である。
だが、俺の目の前にある冷蔵庫の中身は空っぽである。
別に俺が大食いな訳でも、嘘をついた訳でもない。買い溜めのために動いたのは本当だ。ただ後で行っかなって思って昼寝してたら、ほとんどの商品が売り切れていたのである。
それに俺と同じようなことをした奴が沢山居たのか、帰りにスーパーを巡ってもまだ売り切れが続いていた。つまりどういうことか…
「やべー、今日の夕飯どうしよう」
何も食べるものがない。夕飯どころか朝も危ない。俺だって成長期の高校生である。1食どころか2食抜くのは死活問題である。いや外食という手があった。こんなことならカラオケで食ってくるべきだった。
そんなことを考えていたら玄関のピンポンが鳴った。
扉を開けるとそこには鍋を両手で持ったミリアがいた。
「あるくーん。ご飯作って来たけどいる?」
「ミリアー!!」
「その様子だとご飯買ってないんでしょ?」
「はい…」
「じゃあ一緒に食べよ?」
隣のミリア様がご飯を作ってきてくれた。俺の家は高校に入っても中学校時代から変わらず、都市が支給している学生住宅の1つに住んでいる。ミリアも一緒に中学に入る時に隣に付いてきた。俺も1人暮らし歴3年だがミリアの飯は俺の何倍も美味しい。何故なのか?
「いやほんとに助かった」
「アル君どうせ寝てて食料買えなかったんでしょ?」
「なんでそこまで知ってんだよ?」
「幼馴染だもん。そのくらい分かるよー」
ミリアは俺とは違いしっかり買いだめしてたんだろーなー。
☆☆☆
2人でご飯を食べたあと俺たちは2人でゲームしたり、漫画読みながら過ごしてた。
「そういや学校はどうだった?」
「ばっちし。友達もしっかり作ったし。それに校舎すっごい広かったよー」
「C校舎でも広いんだからSは相当だろ?迷子にならなかったか」
「イデアルもあるんだしならないよー。なる方が珍しいよ?」
やっぱり姫音は相当珍しいかったようだ。
「明日は交流会があるんでしょ?」
「Sクラスの校舎でやるらしいな」
「明日は学校でも会えるね!」
その後も2人で沢山話しをした。
9時頃にはミリアも家に帰らせた。ごねてたけど。




