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ぼっち陰キャの俺が超絶陽キャパリピしかいない学校に転校したらスーパーハーレム爆誕しちゃいました  作者: ぼっち陰キャ


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1/6

ゴミ

 俺はゴミだ。


 頭脳は学年最下位、運動神経はゼロで友達もゼロ、身長は平均以下の色白もやし、髪の毛はごわごわのくせっ毛、メガネ、目つきは悪く、ニキビ面、鏡に向かってにっこり笑うと犬歯が1本欠けている。

 鼻毛はこんにちわしているし、足クサ、腋クサ、ケツ毛ボーボーの特典(とくてん)つき。

 何の才能もなく、将来の夢や目標もなければ希望も何もない、それに加えて怠け者でずる賢く、卑怯で腹黒い性格。

 おまけに魔法少女物のアニメやコスプレが好きで3次元には全く興味はなく、子供も嫌いだ‥‥‥人として終わっている。

 高校1年生の時に数か月間引きこもって留年、現在は高校2年生だがクラスメイトはみんな年下。


 存在している事自体が申し訳なく恥ずかしいと感じる今日この頃‥‥‥。


 いつも通り、誰とも話す事も目を合わせる事もなく、ホームルーム終了とともにそそくさと早歩きでまっすぐ家に向かう。


 明日から5月の7連休。

 旅行などの特別な予定はないけれど、しばらく学校に行かなくていいという事が俺にとってはとても嬉しくて、早く帰ってアニメやマンガを思う存分堪能(たんのう)しまくるぞと考えただけで、早歩きにもなるし口元が自然とゆるんでしまう。 


 マンションに着き、玄関に靴を脱ぎ捨て、キッチンにいるだろう母親に『ただいま』も言わずに自分の部屋に直行した。


 ドアを開いてすぐに違和感に気がついた。

 明るい。

 いつも閉じているカーテンがあいている。

 窓も大きく(ひら)いていて、初夏の爽やかな風が吹き抜けている。

 ()ぎなれない人工的な花のような香りもする。


 掃除整頓(せいとん)されているだと!? 

「母さん!!」


 俺は大声で叫ぶと、肩にかけていた鞄をベッドの上に投げ出し、すぐさまキッチンに向かった。


「母さん!」

「何!?」

「俺の部屋を掃除しただろ!!」

「あぁ、何もぅ~びっくりしたぁ、その事?」

「勝手に入るなっていつも言っているだろう!!」

「だって、散らかってるし、じめじめしてるし臭いんだもの」

「それでもやらなくていいんだ!!」

「いいじゃない別に、キレイにしてあげたんだから」

「よくないぞ!!」

「普通は感謝するところでしょう? どうしてそんなに嫌がるわけ?」そう言った母の顔が少しニヤついたのを俺は見逃さなかった。

 嫌な予感が走った。

「とにかく入るなと言ったら入るな!」俺はそう吐き捨て、急いで自室に向かった。


「待って、(はる)~! 母さんこれから父さんと一緒に学校に……」

 母親が何か言っているけれどそれどころじゃない、俺は部屋のドアを乱暴に閉めて押しボタン式の鍵をかけ、それからベットの所へ行きマットレスを持ち上げ手探りをした。



 ない!!


 一瞬で身体中(からだじゅう)から血の気が引くのがわかった。

 誰にもばれないようにと、そこに隠してあった小説やマンガや自作の薄い本的なやつがなくなっているのだ。


 部屋を見渡しすぐに気付いた、それらは俺の勉強机の本立てに、教科書と一緒にキチンとそろえて立てられていた。

 それを見た瞬間、俺は両手で髪の毛をガシっとつかみ奇声を発してしまう。



 俺は机の横に置いてあったブリキ缶のゴミ箱を取り、中のゴミ袋を取り出した。

 そして本立てから自作の薄い本的なやつを取って中をみた。

 

 趣味で書いていた『マジカル☆パイスライサー』シリーズのピーチパイ担当のももちんこと白桃宮(はくとうみや)モモコちゃんと、メロンパイ担当のメロロこと羽重(はねじゅう)メロちゃんがスライサーになる前の小学生時代の友情を描いた二次マンガ。

  普通の無地ノートに鉛筆で書いただけのやつだけど、自分では良く描けている方だと思っている。(ヘタクソです)

 これだけは死んでも絶対に誰にも見られたくなかったのに……。


  最悪だ、もう死ぬしかない……こんな趣味を持っているからこんな思いをする事になるんだ……。



「ぎやあ”あ”あ”あ”あ”ああああー!!!!!!」

 俺はノートを真ん中から引きちぎり、ページをビリビリに引きちぎって、引きちぎってくしゃくしゃに丸め、ゴミ箱に押し込んで押し込んだ。その勢いで、机の引き出しからライターを取り出しそれに火をつけた。


 火がじょじょに広がって燃えていく……思っていたより炎がでかい!

 開いていた窓からは風がヒューヒュー入ってきてメラメラした灰を舞い上がらせた。

 慌てて手でつかみ取ったら「あちい!」

 これはやばいかもとすぐに窓を閉めたが今度は煙が充満して咳が止まらない。

 

 走ってキッチンへ向かう。


「何!? 今度はどうしたの!?」

 無言でその辺に置いてあったステンレスのボウルを取り、蛇口を全開、勢いよく水を注ぐ。


「何してるの? 何か(けむり)くさくない?」

 答えている場合じゃない、ボウルいっぱいに水が貯まると蛇口を閉めずに自室へダッシュ。

「ぎゃ! あぶない!」

 ダッシュした直後、床に飛び散った水滴に足を滑らせその場にすってんころりして全身びしょ濡れ。


 あれこれ考えている場合じゃない、すぐにボウルを拾って再び水をそそぐ。

「ちょっと! 今、頭打たなかった? 大丈夫? (はる)? 聞こえてるの!? 晴?」

 よし、いっぱい貯まった、今度は転ばないように少し慎重に早歩きで部屋に向かう。



 部屋に入り、ゴミ箱をのぞくと炎は小さくなり消えかかっていたが、そいつにめがけて水をぶっかけた。そしてボウルで(ふた)をした。

「ふぅ……」


 これで一安心だ、空気を入れ替えるために窓を全開にする。


 俺はベットに棒のように倒れ込み、うつ伏せになったまま考える事をやめた。



「はぁ……消えたい」


2話から明るくなる予定です

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