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世界樹と冒険者の町  作者: シルバー
第1章
7/16

朝の町と依頼⑶

閲覧ありがとうございます!

前回のつづきです。

魔獣を吹き飛ばした光の束は、細かい粒となっていく。そして、風に吹かれて消えていった。それは言葉では表しきれないほど神秘的で、美しい光景だった。

「…。な…なんだ…?…今のは…。」

たった今 目の前で起きた出来事に、俺は立ちすくんでしまった。



「ヴォルテ、大丈夫?怪我してない?」

心配そうにシエルが駆け寄ってくる。

「ああ、大丈夫…。これで依頼は達成できるな。」

落ち着きを取り戻した俺は、依頼されていた『魔物の牙』を回収する。

「町に帰ろう。シエル、ステラ。」



町へ向かう途中でのこと。シエルが突然切り出した。

「ヴォルテ、さっきの魔獣を倒したの、驚いた?」

「ああ…。あれは何なんだ?」

「精霊術師は、精霊と契約を結んでいるんだ。そうすることで、お互いの力を共有できる。

ステラは星の精霊だから、僕は星の力を借りてその技を使ったんだ。」

「それだけのことが出来るってことは、ステラは凄い精霊なのか。」

「そうみたいだね。5大精霊の1人らしいんだ。」

それを聞いたステラが、少し誇らしげな顔をしている。

「知らなかった。きっと他の精霊も、この世界のどこかにいるんだな。」

俺はふと、澄んだ空を見上げる。

太陽は白く輝き、町へ向かう3人を照らしていた。


ひと区切りです。

次回もお楽しみに。

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