FILE.3 初対面
銃などの武器は、二つの荷物と宅配物の中にバラして運んだ。 カメラの機材だと偽ってみたら案外すんなり通れたよ。
結局、持ってこれたのはマシンガンが一丁に護身用のスタンガンが一つだけなんだが、こんな軽装でゾンビ達に抵抗できるとは思えないな。唯一の頼みなの綱は、空港からホテルまでの道のりに あった 拳銃販売店。
そこまでもてば後はどうにでもなる…はずだ
正確な場所までは覚えて無いから、多分 どれだけ頑張っても1時間くらいは探し出すのに時間がかるとして、捜索中はどのようにあのゾンビの群れと戦おう。 特攻とカッコつけたはいいものの、やっぱりしっかり作戦を立ててからの方が…
コーヒーカップを棚に戻しに行くと、ドアの方から ガタガタと音がし始めた。
(まさか?)と思いながら音の方に目をやるあと、ドアを破壊して三人?三匹かな?のゾンビが それこそ映画みたいに両手を突き出して僕に向かってきた。
ビビりながら、棚にあったナイフを手に取ると奴の頭に投げつけた。 ナイスピッチングで額に突き刺さるが、奴はまだ動いている。
普通、ゾンビは頭をやられると死ぬはずだが
(バタリアンの方なの⁈)
僕とゾンビの距離、7メートル 6メートル
逃げないとヤバいのだが、ビビりすぎて体が動かない。
残り3メートル
失禁しそう。
残り1メートル、40センチ
(ママァァァァァァ‼︎) 【バタンッ‼︎‼︎】
目の前でゾンビが倒れた。
多分だが、僕の推測だと このゾンビちゃん達は ウィルスのせいで脳の機能が極端に鈍り、状況を脳が把握するのに長い時間がかかったんだ。つまり、いくら急所を狙っても脳が状況を理解してくれない限り奴らは死なない心臓を突き刺そうと頭を潰そうと、ウィルスのせいで死ぬのに時間がかかるんだ。
ゾンビの仕組みを理解した上で、もう2匹も倒すと仮面を被り エレベーターではなく階段に向かった
すると、 階段には無惨に刻まれたゾンビ達がゴロゴロと転がっていた。
(僕 以外の人間がこ……)
首もとにナイフが光った。状況が理解できないまま、後ろを向くと
目と口だけ穴を開けてありしかも 左目だけ星のワッペンがついたマスクを被り、迷彩柄のツナギに帽子を着た男が、無表情で僕にナイフを押し付けていた。
その時の率直な僕の気持ちを教えよう。
(左目みづらくないのかな?)




