FILE.13 LAST DAY
三日目、倉庫から出た僕等は船が来ると言う船場に向かっていた。
海岸沿いの道にはゾンビはおらず、静かだった。 穏やかな波の音が耳に心地よい……なんて小洒落たことを言いたく成る程に清々しい朝だった。
ローラは静かに台車に座っており、こうして見るとやっぱりまだ子供 可愛い奴だ。
こう見えて、僕は子供は好きだ。けっしてロリコンではない 単に子供が好きなだけだ。
ゲインとはかなり親しくなった。初対面は最悪だったが、いまじゃ お互いの靴下を間違えて履いちゃうくらいの仲だ。 彼にはまだまだ謎が多いが、それはおいおい知っていくことにしよう。
いろんな事を考えながら海岸沿いを歩いていると、ゲインとローラにもっと違った出会いかたをしたかったと悔やまれる。
『ローラ、君はこの後 どうするんだい?パパは行方不明 ママだっていないんじゃ、住むところが無いだろう。』「FUNNYも以外と優しいんだな」『まぁね』「わかんない。」ローラはそう言うと、黙ってしまった。
「どうするんだFUNNY?」『ん〜、あっ ローラ 君、僕と一緒に暮らすかい?』「え?」
『丁度、部屋も余ってるし 母さんも多分 歓迎するはずだ』「ほんとに?」『本当に』
「じゃあ、私 FUNNYのおじさんと暮らす」
ローラの声は明るかった、僕は自分のセリフに驚き早足になった。 僕にしては少しドラマチックな話だからね。
三人で思い出話をしながら歩いていると、船場までの道のりは短く感じた。
僕等が船場について10分程たったあとに船が来た。船長は島の状況を知っていたのか、急いで僕らを船に乗せた が、その時
ローラが海に落ちた いや、正確には海に引きづりこまれた。 海でもがくローラを見捨て船は出発し始めた。 僕はとっさに海に飛び込みローラのもとへ急いだ。 ローラの足をゾンビが引っ張っていた、武器を持たずに来てしまったことを後悔しながらローラとゾンビを離し、ゲインにローラを船にあげるよう指示した。 水中での体力消耗は早く、僕は徐々に沈んでいった。 そして、僕は噛まれた首元をガブリといかれた ウイルスが体内に入ったせいか、体が激しく痙攣している 意識もだんだん遠のい……て… いかない
意識は遠のかない。むしろビンビンだ。というか、気分がいい 力がみなぎる あれ?
なんか、いまならゾンビを簡単に殺れそう。
首元に噛り付いているゾンビちゃんの頭を両手で掴むと、勢いよく首をもぎ取った。海中には緑の血液がクラゲのようにフワフワと浮いていた。
船に揺られて、8時間 船酔いでノックアウト。 長旅もいよいよ終わりだ
ローラは僕の家で暮らすことになり、ゲインは殺人鬼だったことが分かった。
そして、僕は ゾンビウイルスの抗体を持っていた。




