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FILE.10 Non-style

ゲインが目を覚まし事務室の電気をつけた。


蛍光灯の明かりに僕と女の子が目を覚ますと「そこにいろ、FUNNYは子供を頼む」そう言うと机にあったナイフを手にして入口の方へ歩き出した。 その後ろ姿を事務室のガラス越しに見ていると、急にゲインがこっちに向かって走ってきた。

「ここを出るぞ‼︎ 武器を持って裏口に行け!」 『何をみたんだ⁈』「死神」『ハ?』

多分、この一撃で目が覚めた。

何たって電柱が店に突っ込んできたんだ誰だって目が覚めるさ。 間一髪で飛んできた電柱をよけたゲインは唖然としている僕と女の子を引っ張り台車に武器と女の子を乗せて裏口から外に出た。 裏道には2〜3体のゾンビが徘徊していたが気にせず突っ込み台車のしたじきにすると、とにかくゾンビの少ない建物を探した。 1〜2時間だろうか?必死に探し回りビーチにあった ボートの倉庫に取り敢えず避難した。奴らはまだビーチ側には来ていないみたいで砂浜は綺麗だった。


『なぁ、さっき言ってた死神ってなんだ?』

「ゾンビだ。」『ゾンビ?』「あぁ、ゾンビだ。それも体長2mはあるビッグサイズのね」『マジで? 2mもあんの⁈ どうするの?倒せるの?』「分からない。が、戦わなきゃいけないなら倒すまでだ」『なんか今のかっこいいは! ちょっとメモっとこ、語録本だせそうだよ。』ゲインはいつも冷静沈着だ。こんな絶体絶命のピンチだって慌てない。

僕がヒーローとして欠けているモノをゲインは持っている 僕はこのときゲインこそヒーローに相応しい そう思った。


二日目の朝、昨日は一睡もできず体力は限界だった。 汗と潮風でベタつく首を袖で拭い、

町の方を見ると 奴らの姿はなかった。

女の子はぐっすり眠れたようだ。まったく、子供の睡魔の強さには驚きだよ。

女の子は目を覚ますと、僕達にこう言った

「おじさん達に自己紹介するの忘れてた。」

ちょっとは可愛いところもあるみたい

「私はローラ パパと一緒にいこの島に旅行に来たんだけどゾンビ達のせいで楽しい旅行は台無しになって しかも、パパは行方不明になっちゃったの」

呆れた顔で彼女は話していたが、僕達は正直 反応に困った。

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