氷の宰相
ノアさんとクロノの関係は、この朝のやり取りで、好感度の推移を描写してみたいな、と考えています。クールなキャラの対応が少しずつ柔らかくなっていくのって、個人的にすごく良いと思うんです(力説)
「おはようございます、クロノ様。ご起床願えますでしょうか」
「…おはようございます、ノアさん。いつもありがとうございます」
誰かに起こしてもらえる、ということが少し嬉しく感じられるようになってきた今日この頃。眼鏡を指でなおしながらこちらを覗き込んでいるノアに、朝の挨拶をした。
いえ、これが私の勤めですので。ノアはそう答えてから、エプロンドレスから革製のノートのようなものを取り出す。彼女は昨日付けで、俺の秘書という立場になったそうで、これからの予定管理や庶務・雑務を一手に引き受けてくれるそうだ。
メイドという仕事に誇りを持っていたようだし、迷惑ではなかっただろうか、と思ったのだが、ノートをみつめるノアの瞳の輝きが、メイドをしてくれていた頃よりも増しているような気がするので、悪感情を抱いているという事はないと思う。
「今日の予定は、宰相であるヴィルヘルム殿との会談のみ…でしたよね?」
「はい、その通りです。本日の会談は、クロノ様の将来を左右する重要なものです。差し出がましい言葉であることは、重々承知しておりますが…頑張ってください。応援しております」
淡い笑みを浮かべたノアは、ファイト、と両手の拳を握って顔の横で振る。その後、呆気にとられてしまった俺を残して、ノアは楚々とした動作で寝室から出て行った。なんだかとても珍しいものを見た気がする。顔が自然と笑みの形になるのを自覚しながら、大きく深呼吸をした。よし、気合を入れていこう。氷の宰相なにするものぞ!!
「お初にお目にかかる…私がこの国の宰相を務めているヴィルヘルム・アイスバーグだ。はるばる遠方よりの来訪、感謝する。本日は、貴君の今後について話したく思う」
うん、氷の宰相の異名を舐めていたわ。ロマンスグレー、という言葉が服を着ているような、整った容姿の人物が無表情をしていると、威圧感が半端ない。しかも、心に染み込むように重みのある声が、精神を揺さぶってくる。…クリスのペンダントがなかったら、校長室で叱責を受ける小学生の様に、委縮してしまっただろう。
「いえ、皆様の暖かい歓待を受け、感謝したいのはこちらの方です。今日の交渉が、お互いにとって実りの多いものになることを祈っております」
割と切実に、という言葉は飲み込んで、テーブルに置かれたお茶で喉を潤した。帝国議事堂の一室。簡素ながら調和のとれた調度品で飾られた場所で、俺はこの国の政治権力の頂点にいる人物…ヴィルヘルム・アイスバーグと会談をもっていた。
ヴィルヘルム・アイスバーグ。氷の宰相、政治道の体現者といった異名で呼ばれ、必要であると判断したのなら、どのような常識外の政策も果断に行い、常に成功を収めてきた、ある意味での怪物。政治の無力さ、というものが騒がれるようになって久しい世界に生まれた俺としては、へたな魔術よりも超常的な存在に感じられる。そして、そんな大層な人物が目の前に座っているのだ、と考えると、自然と唾を飲み込んでしまう。
ちなみに政治道とは、政治における騎士道のようなものらしい。曰く無私であれ、矜持は金で売るべからず、みたいな規範を守り抜くことを至上の名誉としてとらえているのだとか。今回の交渉は、目の前の人物がそうしたものの体現者、と呼ばれていることを考えながら、言葉を選び、行っていく必要があるだろう。
事前に知り得たヴィルヘルムの情報を頭の中で整理してから、次に今回の交渉において、絶対に譲れない条件についても確認をしておく。
まず第一に、最低でも人権の保障は引き出さなければならない。そうした物がまずは保障されない限り、俺はいつまでも排斥の影に怯え続けなくてはならないからだ。まぁ、排斥にあったとしても、力ずくで解決できるかもしれないが、そうした人々を叩きのめして、無人の荒野で余生を送る、なんてまっぴら御免だ。
そして、可能であるならば情報収集への協力と、レオナ達への接触の許可ももぎ取っておきたい。俺を召喚した少女がどのような思惑を持っているのか不明だし、この世界で生きて行くと決めた以上は、ちゃんとした情報を学んでいかなくてはならない。
レオナ達とこれからも会いたい、というのは個人的な我儘だけど、人生というのは長いのだ。俺の傍には、いつでもディノがいてくれるだろうけど、やはり人間の友人や…その、好ましい人にもいて欲しい。
提示する条件は出揃った。金品や領地のような物質的な恩賞はいらないから、こうした条件を飲んでほしい。交渉にはハードとソフト、という種類が存在するらしいが、ここはジャパニーズらしく、ソフトにいこう。というか、ハードな交渉の仕方なんて、分からないし。ヴィルヘルムに悟られないように気を払いながら、深呼吸をした。さて、交渉をはじめ…
「交渉に入る前に。どうやら、貴君をこの国に長く留めておくことはできそうにない。それだけは最初に理解しておいてほしい」
…出鼻を砕いてくるな、この宰相。まぁ、なんとなく予想はしていた事態ではある。大きく息を吐きながら、ヴィルヘルムをみつめた。
「やはり、私は他国からすれば、脅威としかみなされていない、ということですか?」
客観的に、自分の実力を考えてみる。国難と称されるような魔物を独力で屠る武力。そして龍という一国の軍隊をもってしても討伐できるか分からない存在を引き連れているという特異性。他国からすれば、凄まじい脅威として映るであろうことは想像に難くない。
この状況は、例えるのなら中世に核ミサイルと戦略爆撃機を搭載した空母がタイムスリップしてきたようなものなのだろう。直接手を出すような事は出来ないが、かと言ってそれが一国に留まることは、容認出来ない。やはり俺とディノは、放浪者として生きるしかないのだろうか。
「…クロノ殿。貴君はなにか思い違いをしているようだ。留めておけない、というのは各国から是非とも会談をもちたい、という申し出が殺到しているからであって、貴君を恐れているから、という理由ではない」
そうなのか!!急激に冷え込んでいた気持ちが、暖かさを取り戻していく。そして、思わず椅子から立ち上がってガッツポーズをしそうになった。重要な会談中だということを思い出し、自重する。
「そうでしたか…それはとても嬉しい情報ですね。私達には、放浪者として生きていく道しか残されていないのだろうか、と考えていたので」
「貴君ほどの、力ある者が放浪者の身分に甘んじると…?クロノ殿、無欲さや謙遜は時に称賛されるべき徳性足り得るが、貴君程の実力を持った者がそのような行動をとると、かえって相手を警戒させてしまうぞ」
氷の宰相に心配されてしまった。なるほど。この世界においても、謙遜や無欲さは美徳とされているけれど、それにも限度がある、ということなのだろう。確かに、災害を腕力で解決出来る様な人物が、ホームレスをしていたら一体何を考えているんだ、と不可思議に思う人の方が多いかもしれない。そうした『理解できない』という感情は自然と警戒心を育んでしまう、ということなのだろうか。
「そうですね…どうも私は自分自身にそれほど価値はない、と言われて育てられたもので、自分に自信を持つことがとても苦手なのです。ですが、これからは一定の自信というものを持っていく必要があるようですね」
…嘘は言っていない。俺はそういうふうに育ってきたし、そうしたことが苦手である。だが、そうした自信が持てなくて、相手に必要以上に丁寧に接してしまう自分、というのを俺はそれなりに気に入ってもいた。現実世界において、そうした性格は味方を作ることは難しいが、敵もまた作りにくく、力を抜いて生きるのには色々と便利だったのだ。相手を傷つけなければ、傷付けられにくいものだしね。
しかし、いま俺がいる場所は異世界である。いつまでも現実世界のバージョンでいるわけにはいかない。俺は少しずつでも、変わっていく必要があるのだろう。うつろうことは、人間の欠点だが、美点でもあるのだから。
「うむ、そうしたほうが良いだろう…では、会談を続けたく思う。今のところ、会談を望んでいる勢力はレーム神聖同盟、グリーングラス都市国家連合、ヘラクレア帝国の3陣営だ。人間同盟も会談を望んではいるようだが、領内が争乱中であり、安全が保障できないことを理由に、会談を行うことは出来ない、という書簡が届いている」
人間同盟は争乱中、と。それは本には書かれていなかった情報だ。そこんとこ詳しく、と言いたいところだが、今は俺の今後を優先するべきだろう。しかし…この世界の全ての陣営が俺と会談を持ちたい、と言ってくれているのか。ありがたいことなのだろうが、今から胃が痛くなってくる…言質がどうとか、そういった話は苦手である。
「会談を申し入れてくれている国とは、会談をもった方が良いでしょうか?」
「…それを決めるのはクロノ殿なのだが。そうだな、会談をもっておいた方が良いと、私は思う。貴君が今後、どのような人生を歩むにせよ、他者と関わりをもって生きて行くことになるだろう。一般論ではあるが、知り合いは多いに越したことはないからな」
少し相好を崩しながら、ヴィルヘルムはそんなアドバイスを送ってくれた。先程まで感じていた威圧感が、少しだけ和らいだように感じる。これは多分、俺の中でのヴィルヘルムに対する恐怖心が、薄まったせいだろう。
「そうですね…では、全ての会談をお受けいたします、と先方にお伝え下さい。それと、私の立場というのはどういったものになるのでしょうか?最低限の人権を保障していただければ、これに勝る喜びはないのですが」
「貴君の立場は、今のところガルフレイクが保障している。人権や諸々の権利というものも認められるよう、手配済みだ。しかし、我が国の所属になった、というわけではないので、その点は安心してほしい。全ての会談が終わり、特定の国を好ましく思ったのならば、改めて交渉の場を持ち、その国の国民になるという選択肢を、貴君は選ぶことができる」
なんだか、至れり尽くせりで、怖くなってきた。そうした思考が顔に現れていたのだろう。ヴィルヘルムはこちらの瞳を覗き込みながら、口の端を笑みの形に、ほんの少しだけ歪めた。
「確かに、貴君を取り込み、その力を利用したいと考えている者も残念ながらゼロではない。…しかし、そうした者達以上に、貴君を好ましく思い、その道行きに幸あれ、と願う人物は多いのだよ。まぁ、それだけでは安心できないというのなら、実利的な理由についても伝えておこう。率直に言えば、君は次の『大破壊』における切り札になると考えられている。そんな人物を排斥したり、無視したりといった所業を行うような愚かな国は、今のところは存在しないということだ」
そういうことか。現実世界で人に好かれた経験があまりなかった俺にとって、貴方は好かれているから、みんな親切にしてくれているんですよ、と言われても実感が持てなかった。なので、そうした利害という物を明確に示してくれたことはかえって嬉しかったし、安心も出来た。レオナ辺りが、こうした考えを聞いたら、悲しそうな顔をされてしまうかもしれないが。
「そういうことでしたか。実利的な理由を告げて頂き、安心しました。お恥ずかしい話ですが、人の好意という物を計りかねている私にとって、そうした理由の方が、安心できるのです…」
「そうか。貴君はまだ若い。これから如何様にも成長し、また心を磨いていくことが出来るのだ。焦らずに、歩むとよい」
冬のような無表情から紡がれたのは、春を告げる陽光めいた、暖かい言葉だった。誰だ、この人を氷の宰相とか言ったヤツ!!めっちゃええ人やんか!!
「ところで…クロノ殿。貴君は聖月騎士団団長のレオナと非常に懇意にしているようだが…同衾はもう済ませたのかね?」
お茶を吹いた。なんかいい話だったと思うのだけど、気のせいだったらしい。咳払いをしながら、ハンカチでテーブルに出来たお茶の水溜りをふき取る。
「い、いえ…その、そういうことは結婚してからじゃないといけないと思うのですが…」
現実世界においては、そういった行為はスポーツだよ、なんてのたまう人までいたものだが、俺としてはその辺は絶対に譲れない話だ。やはり、将来を約束した人と、こう特別な感じでいたすのが良いと思う。何度も馬鹿じゃねーの、あるいはへーそうなんだ、と否定され続けた持論を展開してみる。
「そうか、まだか。いや、正直な話、感心したよ。私が貴君と同じくらいの年の頃は随分と遊んだものだが…ふむ、そうした考えも素晴らしいと私は思うぞ。レオナは随分と夢見がちな女性だからな。その辺り、よろしくしてやってほしい」
その辺り、ってどの辺りなんですかね、と聞き返しそうになった。そして、よく見ると、ヴィルヘルムの表情が随分と柔らかいものになっているような気がする。人間味があるのは結構だが、発揮すべき場面を間違っていると思うんだ。
「貴君は本当に純情な男のようだな。…ふむ。色仕掛けといったものを未然に防ぐために、貴君が今まで面識をもった人々で、親衛隊のようなものを組織すべきだ、との意見を頂いている。貴君としてはどう思うだろうか。重荷になる、というのであれば断っていただいても構わないが」
「いえ、大変嬉しく思います」
こうなったらヤケである。速やかに申し出を受け入れた。顔が紅潮しているであろうことを認識しながら、ヴィルヘルムをみつめる。くそぅ、冷徹な瞳の中に、嗜虐心のようなものが躍っているような気がしてきた…
「そうか。では速やかに組織するとしよう。要人警護を主要な任務としていた聖月騎士団を中核とすれば、そのまま他国へ赴く際にも護衛と道先案内を行えるだろうからな」
なにはともあれ、こちらが望んでいた条件は殆どクリアすることが出来た。これは、素直に喜ぶべきだろう。よし、もう一息だ。情報の収集への協力も要請してみよう。
「数々のご配慮を賜りまして、大変嬉しく思います。これ以上を望むのは、欲深の誹りを受けてしまうかもしれませんが、もう一つだけ嘆願を聞いてはいただけませんでしょうか?」
「ふむ、聞こうか。私達に出来ることであれば、力を尽くそう」
「はい、私は力が強いだけで、無学な人間です。この世界について、私はもっと知るべきだと思います。ですので、情報収集や学習というものに助力を願えませんでしょうか」
「なるほど、若いというのに感心なことだ。貴君の嘆願、確かに聞かせてもらった。書籍の買い付け等の準備に多少の時間がかかるが、必ずそうしたものが貴君の元に届く様にしよう」
ふぅ…。ついつい安堵するように、息を吐いてしまった。これで、俺が望んでいた条件は全て手に入ったことになる。先程まで、どのような未来に俺達は置かれてしまうのかと、ビクビクとしていたのが嘘のように、心が晴れ渡っていた。正月元旦におろしたての衣服を着て、初日の出を見た時のような解放感が、胸へと去来する。
「ところで、クロノ殿…確認しておきたいのだが。貴君は『大破壊』において前線に立つつもりはあるのだろうか?」
「えぇ、当然死力を尽くして戦わせていただきますよ。まだ『大破壊』についての知識はあまりありませんが、それでも死者を一人でも減らすために戦い抜きましょう」
多分、安心して気の抜けたこのタイミングを狙って放ったのであろう、ヴィルヘルムの言葉。しかし、俺はその問いに自然な調子で答えることが出来た。まだ少ししか、この世界で過ごしていない俺だけど。それでもこの世界の人々を…特にディノとレオナ達を…守りたいと思えたのだ。
人によっては、知りあって間もない人々の為に、そんな危険な目に遭うなんて、馬鹿じゃないのか、と憤るかもしれない。しかし、自分がすべき事を知ることが出来て、尚且つそれが可能な能力がある、というのはとても幸福な事なんだと、俺は思う。
自分の力を見極められず、何をすればいいのかも分からずに。泥土のような現実の中で、もがいていた自分からすれば『世界を救うために戦う』なんて出来過ぎなくらいの役割だ。結果として、俺は命を落とすことになるのかもしれないけど。ただ流されるまま、浪費するままに消え去るはずだった俺なんかの命が、それほどの輝きを放つことが出来る。そんな事も、嬉しかった。
「……そうか。貴君は、勇者と呼ばれる素養を持っているのだな。敬服した」
短いが故に、心からの感嘆が伝わってくるような言葉。面映ゆい思いを感じて、かゆくもないのに、こめかみを指で掻いてしまった。偶然手に入れた力で、出来ることをするだけだ。そんなにふうに御大層な評価を受けるような事ではないと思う。
「それでは、各国との会談は、私達の方で日程を詰めて、ある程度の具体案が出来上がった時点で貴君に伝えたいと思うのだが、いかがだろうか。特別に、この国に興味がある、ということならば、そのように調整できるが」
「いえ、特別に興味がある国はありませんね。ですので、そうした調整は皆様にお任せしたく思います」
確かに承った、とヴィルヘルムが頷く。個人的にはクリスの件もあるし、ヘラクレアが気になってはいるのだが、下手に話題に上らせて、馬脚を現すのは避けるべきだろう。
それからの会談は、迎賓館での基本的なルールや、ガルフレイクの習慣といったものの簡単な説明を受けただけで、会談初期に感じた重圧が嘘のように、和やかに会談を行うことが出来た。さっきまで気が付かなかったけど、このお茶すごく美味しいな。
「それでは、会談は以上になるが…他にも何か私に聞いておきたいことはあるだろうか?」
「いえ、特にありません。本日は、本当にありがとうございました」
「…礼を言われることではない。私は、仕事をしているに過ぎないのだからな」
と言いつつも、満更でもなさそうな声音。話していて気が付いたのだが、この人、意外と感情豊かな人なんじゃないだろうか。あの無表情から放たれる威圧感に委縮してしまい、あまり目を合わせない人が多いせいで、氷の宰相とか言われているだけな気がしてきた。
「それでは、私はこれで失礼する。貴君の道行きに、偉大なる光があらんことを」
そんな言葉を残して、部屋を出ていくヴィルヘルム。『偉大なる光があらんことを』この言葉は、非常に感銘を受けた人物への別れの言葉である、と宮廷政治学の教科書に載っていた気がする。もちろん、リップサービスである可能性もある…というか、常識的に考えれば、そうである可能性の方が高いのだろうけど。単純に、嬉しく感じた。
一人になった室内で、大きく息を吐いてから、背伸びをする。よし、足場はなんとか整った。『大破壊』なんて定められたバッドエンドを覆せるように。そして出来れば召喚者の少女にデコピンの一つでもかましてやる為に。頑張っていきましょうかね。
自己評価が非常に低い主人公ですが、彼が様々な冒険を通してどう変わっていくのか、あるいは、変わらないのか。そんなところもしっかり描いていきたいな、と考えています。
そして、こうしたエピソードや幕間を書いていていつも思うのですが…ディノを書きたい…。
【ヴィルヘルム・アイスバーグ】
58歳。灰色の髪と瞳。しっかり整えた顎髭が特徴的なナイスミドル。冷血な人間と思われがちだが、善意には善意で、敵意には敵意で応酬するタイプ。ただ、その応酬の仕方がソツがないので、善意を寄せてくれた者には気が付いてもらえず、敵意を寄せた者は完膚なきままに壊滅させてしまうので、結果として畏怖の感情を抱かれやすい。レオナの父であるレオンとは親友の間柄で、実はレオナとクロノの仲をかなり応援していたりする。