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転生先は量子の彼方!?次元を超えたハードライフ革命  作者: 成瀬アイ
[第一章]俺、データになりました!?
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第一章 第十六話「星々の調べ」

やっと全話分の章立てと話数の書き込みが終わりましたー

果てしない静寂が広がる空間に、一歩足を踏み入れると、まるで異次元に迷い込んだような感覚に襲われた。目の前には、広大なドーム型の天井が、夜空のような光景を映し出している。星々が瞬き、その光が柔らかく床を照らしているが、空間全体には得体の知れない緊張感が漂っていた。


「ここは…」


エリスが驚きに目を見開きながら周囲を見回した。


「空だとでも言うのか?だが、あの星々は妙に作り物めいている。」


俺もまた、天井に浮かぶ星の配置がどこか不自然であることに気づいていた。星座のように見えるが、見たことのない形をしている。それに、部屋の中央にある台座には、何層にも重なり合った立体パズルのようなものが浮遊していた。そのパズルが、星座と同じような形状をしているのが妙に気になる。


「これが…次の試練か。」


エリスが小声で呟く。


俺たちが台座に近づくと、突然空間全体が震え、ドームの天井に映る星々が回転を始めた。その動きは徐々に速まり、ついにはひとつの巨大な星座の形を形成する。そして、その中心から何かが降り注いできた。


「来るぞ!」


反射的に身構えると、星々が結晶のように固まり、鋭い剣のような形状で俺たちに向かって飛んできた。


「危ない!」


エリスが叫びながら飛び出し、俺の肩を引っ張った。その直後、星の結晶が床に突き刺さり、粉々に砕け散る。その音が耳をつんざき、心臓が一瞬止まったかのような感覚を覚えた。


「こいつら、本気で殺しに来てるな。」


俺は汗を拭いながら呟く。


「それだけじゃないわ。見て、あの星座…まだ何か仕掛けがあるみたい。」


エリスが指差した先を見ると、星座の形状が再び変化を始めていた。その形は徐々に人型になり、ついには巨大な戦士のようなシルエットを形作る。星々が輝きながらそのシルエットを縁取り、巨大な槍を握るような形をとった。


「どうやら、これが今回の敵みたいね。」


エリスが冷静に構えながら言うが、その声には緊張が滲んでいた。


「くそ、どうやってこんな奴を相手にすればいいんだ?」


俺は頭をフル回転させながら、周囲を見回した。この空間そのものが仕掛けであり、何か手掛かりがあるはずだ。だが、今は時間がない。星座の戦士が動き出し、その槍を俺たちに向けて突き出してきた。


「智也!避けて!」


エリスの声に反応し、俺はその場を転がるようにして避けた。槍が床に突き刺さり、床の一部が星々の光とともに崩れて消失する。


「ちょっと待て、この床…下手に動いたら危険だぞ!」


エリスが床を見下ろしながら警戒を呼びかける。俺たちがいる場所自体も、何かしらの罠が仕掛けられているのかもしれない。


その時、ふと天井に映る星々の動きが目に入った。戦士の動きに連動して、星座の配置が少しずつ変化している。まるで、それが戦士の動きを制御しているように見える。


「エリス、あの星座だ!あれが戦士の動きに関係しているかもしれない!」


俺が叫ぶと、エリスも天井を見上げた。


「なるほど…でも、どうやってあれを操作するの?」


「分からない。でも、この部屋の仕掛けだ、きっとヒントがどこかにあるはずだ。」


二人で再び台座に目を向ける。立体パズルが依然として浮遊しており、その中心には光るコアのようなものが見える。


「きっとこれが鍵だな。」


俺はパズルに触れようと手を伸ばしたが、指先が触れる寸前に強い電流が流れ、跳ね返された。


「おいおい、こんな時にセーフティ付きかよ!」


エリスが眉をひそめる。


「つまり、何かを解かないとこれには触れられないってことね。」


その間も戦士は動きを止めず、再び槍を振りかぶっている。今度は俺たちに向けて強烈な突風を巻き起こした。


「ちっ…考えてる暇がない!」


俺たちは風に耐えながら、どうすればこの状況を打開できるのか考えを巡らせた。戦士の動き、天井の星座、そして立体パズル…。この三つを結びつける鍵がどこかにあるはずだ。


天井に映る星座が動き続ける中、俺たちは戦士の攻撃を回避しながら立体パズルを睨みつけていた。この仕掛けを解き明かさない限り、戦士の動きは止められないと直感で分かる。けれど、その謎は一筋縄ではいかないだろう。


「智也、このままだと時間の問題よ。次の一撃でここ全体が崩れるかもしれない。」


エリスの声には焦りが含まれていた。俺もそれを感じながら、目の前の状況を整理する。


「わかってる。でも、何か見落としてる気がするんだ。」


その時、戦士がまた動いた。槍を構え、俺たちに狙いを定める。その動作に合わせて、天井の星座が変形するのが見て取れる。


「エリス、あの星座だ。どうもこの戦士の動きに合わせて形を変えてる。」


「だからどうするの?その星座に手が届くわけじゃないわ。」


「いや、そうじゃない。星座の形が次の動きを予測する手がかりになるんじゃないか?」


戦士の動きを観察しながら、天井を確認する。星座が輝きながら複雑な形を描く。それが次第に直線的になり、槍を突き出す形状に変化した。


「次は突きだ!避ける準備を!」


俺の叫びと同時に、戦士が槍を突き出してきた。エリスと俺はそれをぎりぎりで回避し、間一髪で生き延びた。


「なるほど…星座の形が攻撃パターンを教えてくれるってわけね。」


「その通りだ。でも、それだけじゃまだ勝てない。」


俺は再び立体パズルに目を向けた。そのパズルは何層にも重なり合い、中心部の光るコアを囲んでいる。その光が天井の星座と同じ色合いをしていることに気づいた。


「待てよ。この光、星座とリンクしてるのか…?」


「どういうこと?」


「つまり、このパズルを操作すれば、星座の形を変えられるかもしれない。」


「それなら早くやってみて!」


エリスの声に押されて、俺は再びパズルに手を伸ばした。しかし、またしても電流が走り、跳ね返された。


「まだ解決してない仕掛けがあるみたいだ。」


エリスが冷静に周囲を見回し、目を細めた。


「智也、あの柱を見て。何か刻まれてる。」


エリスが指差す先には、部屋の隅に立つ石柱があった。その表面には、古代文字のようなものが刻まれている。


「まさか、これがヒントか…?」


俺たちは素早く石柱に近づき、その刻印を調べた。文字は読めないが、その並びがどこかで見たことのある形に見える。


「これ、星座の形だ…!」


石柱の刻印を見て、天井の星座と比較する。確かに同じような形状をしていることに気づいた。


「おそらく、この形にパズルを合わせればいいんだ。でも、どうやって操作するんだ?」


俺たちは再びパズルに目を向けた。その時、パズルの一部が微かに動いたように見えた。


「動かせる…?」


試しに手を伸ばすと、今度は電流が流れなかった。どうやら、石柱の文字を認識したことでセーフティが解除されたらしい。


「エリス、やってみるぞ!」


「頼んだわ!」


俺はパズルの層を一つずつ動かし始めた。重なり合ったパズルは複雑に絡み合っており、星座の形に合わせるのは容易ではない。戦士の動きに注意を払いながら、焦らず慎重に操作を進める。


一方で、戦士は依然として攻撃を続けてくる。エリスがその攻撃をかわしながら、俺の作業をサポートしてくれていた。


「智也、早くして!」


「わかってる!でも、これが思った以上に難しいんだ!」


ようやくパズルの形が星座の形と一致した瞬間、部屋全体が一瞬静寂に包まれた。天井の星座が輝きを増し、戦士の動きが止まる。


「成功…した?」


その安堵も束の間、戦士の体が砕け散り、無数の星々となって空間に漂い始めた。そして、それが新たな形を作り出していった。

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