5話 糸引き役
マリー「……どっちだっけ」
本拠地に行こうとしたが、道がわからないでいた。
エルフ「私たちにもわかりません……」
マリー「いったん飛んでみてみるのもありか」
私は上に飛びあがり、光がどこにあるか、探した。
マリー(どこにあるのかな……近そうなんだけどね……)
周りを見渡しても、全然見つからなかった。
マリー(おかしいな……集落だったらみつかるはず……)
もしかして地下にあるのかな……それだとしても入り口が見当たらない。
マリー(周り飛び回るか)
私は飛び立った周辺を飛び回った。
マリー(いた……あそこか、明かりを消してるね……)
そのことをエルフたちに教えた。
マリー「っと……あっちの方向にオーガの前哨基地がある……けど何か嫌な気配がした……無理だったら引いていい」
エルフたちはそのことを聞いて、勇敢に立ち向かおうとするやつ、逃げるやつがいた。
マリー「じゃ……いくぞ!」
私たちはその前哨基地に急襲した。
オーガ「テキダ!」
豚どもは急にエルフの軍団が攻めてくるまいと準備をしていなかった。
マリー「オラァ!!!豚の角煮になってしまえ!」
オーク「ソレナベ!」
……大将がいるはずなんだけど……どこにいるんだ……?
マリー「……感じるんだ……焦りの音を……」
私は全神経を耳に集中させた……
マリー「そっちに逃げたか!」
私はここから走って遠ざかる足音、そして甲冑の音が聞こえた。
マリー「……私から逃げれないぞ!」
空に飛びあがり、音がした方向に行った。
マリー「見つけた!」
わたしはそいつの背中に突撃しようとした。
????「バレバレなんだよ!」
そいつは一瞬で私を見て、すぐ剣を抜いた。
マリー「あぶねぇぞ!」
鎌を間に挟んだから少し斬れただけで済んだか……
マリー「……どうしてあそこにいたんだが」
その姿は、ホーリーナイトの甲冑だった。
マリー「今の世の中、つらいのか?」
????「そうだよ!この腐った世の中を正し、シモン様のためなんだ!」
マリー「……どうして人間は過去に囚われるんだろうな……私、カチンと来ちゃったな♡」
そう、シモンってやつは昔、この地を悪魔だらけにした大罪人だ、魔族も犠牲が多かった。あいつらとは一生仲良くなれねーよ、あんな生意気な奴らとは。
????「エルフはいい贄なんだよォ!」
何だそれは、最終的にお前が食われるんだぞ。呆れる人間め。
マリー「お前は苦しんで死ぬべきだ……この世のために」
たとえ、王国の人間だとしても。
勇者「何をしてるんだ!ってお前は……」
マリー「……なんでここに……」
????「隙ありだぁ!」
奴は私の首元を掴んだ。
マリー「ゴハッ……」
私の首に強い力が加わる、普通の人間が出せない力を。
勇者「なにやってんだてめぇ!」
勇者は腕を切り落とそうとしたが、剣は腕で止められていた。
勇者「お前の腕かてぇんだよ!」
私の首がみしみしとなっている、どうすればいいんだ。
マリー「離れて……」
勇者「どうしてなんだ!」
マリー「いいから……早く……」
勇者はその言葉を聞いて、遠くに逃げた。
????「いいのかぁ?殺してもぉ」
マリー「おめぇ…を地獄に落とす……がな」
私は魔法、アトミックを使った、発動時、他人にもわかるがな……それに自爆攻撃だ、私の体も粉々になる……がマナシールドを兼用すれば……ノーダメージで決めれる。
????「マズイ、手をはな……」
マリー「離さねーよ、地獄に連れて行くまでは」
私の首を掴んでいた手の圧力が緩まっていったが、私は腕を掴んだ。
マリー「私がァァァ!!!地獄の案内人ダァァァ!!!」
そして、魔法が発動した。
その場にはクレーターができていた。そしてその真ん中でポツンと私が座っていた。
マリー「……消え去ったのか……聞きたかったことがあるけど……いいや、城の図書館にあるだろうし」
人の言葉からあの出来事が聞こえるとはね……正直、嫌な予感しかしないね。
勇者「……生きてたんだ……あんな爆発で」
マリー「……血、吸いたい」
私は無意識で勇者の口元に私の口を合わせた。
マリー「ん……」
勇者は驚いた顔になっていた。
マリー「んふ……ありがと」
勇者「……ぇ」
マリー「なに驚いてるの?吸ったのは少しだけだよ」
勇者は口元を蔽っていた。
マリー「さて、エルフの村に行ってみるか」
後でわかったことだけど、オークたちはあの掴みかかってきたやつに洗脳されていたらしい。ほんと、何しようとしてるんだろう。
勇者「それで……爆殺したやつ……ホーリーナイトの鎧だったけど……もしかしてその人やったの?」
マリー「まぁね……」
勇者「……こりゃ当分ホーリーナイト入れないぞ……」
マリー「でもあいつ……ワルプルギスの事言ってたんだよね」
勇者「なんだよそれ……」
こいつは若いんだった、知識の差が出ているんだな。
マリー「いいだろう、後で城にこい、図書館に連れて行ってやる」
確かそこに私と仲がいい司書がいたような……生きてるのかな。
マリー「おっと、夜明けが近い、私は帰るよ」
勇者「いつもギリギリだけど……大丈夫なのか?」
マリー「今回は近いし、大丈夫でしょ……じゃぁね」
そして私は急いで帰った。
マリー「……ワルプルギスか……いやな感じしかしないな」
そして城に突っ込むような感じで入った。
グリーン「どわぁぁ!?!?」
グリーンの背中に墜落してしまったけど、大丈夫でしょ。
マリー「ただいまー」
グリーン「おかえり……なさいませ」
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