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❤3

 あやちゃんは私の唯一の親友。知り合ったのは高校で、大学は別々だったけど、ずっと仲良くしてもらった。大学で入ったサークルは人間関係がめんどくさくなって1年の途中でやめちゃって、学部は男子が多かったから友達はあんまり出来なかった。だから大学生の間も遊ぶ相手はあやちゃんだけだった。さすがにゆうくんとしんちゃんほどは仲良くないかもしれないけど、私にとってはあやちゃんが唯一の親友。ゆうくんとの話もたくさんあやちゃんには話しちゃってて、いっつも惚気けちゃう。あやちゃんははいはいって言いながら聞いてくれる。ゆうくんとしんちゃんと私とあやちゃんで一緒に話せたらいいなって思って、こないだ鍋をした時に聞いてみたらゆうくんもしんちゃんも快諾してくれた。4人で鍋するのすっごく楽しみ。今日仕事が終わったらあやちゃんとご飯食べる約束してるから、その時にあやちゃんにも鍋の話しよう。私はまだ転職したばかりで慣れない仕事を、なんとか終わらせることが出来た。


「おまたせ」

「おつかれ~」


 あやちゃんはお店の前で待っててくれて、一緒にいつもの居酒屋に入った。まえ、ここでゆうくんとしんちゃんが2人で飲んでたみたいで、ゆうくんが私と付き合ったことをしんちゃんに報告したみたい。大将が全部教えてくれた。「俺としんちゃんで協力したこととかゆうさんには全くバレてなかった。このまま墓まで持っていくぜ」って大将は笑って言っていた。運がよくゆうくんたちも今日ここに飲みに来たらいいのにな~。


「そんで?最近どうなの?」


 私がここに来る度に大将はいっつも同じこと聞いてくる。


「もう私はゆいの惚気話お腹いっぱいなんですけど。大将話振るのやめてよ」

「私そんなに惚気けてないもん」

「ゆうくんは私の王子様なの!もう全部かっこいいの!ねえあやちゃんきいてる?ねえ!ほんとにかっこいいし、かわいいし、完璧な彼氏なの!私のために神様が作ってくれたみたい!」


 あやちゃんは私の声真似をしながらおどけた。大将はそれを見て爆笑している。私そんなこと言ってないのに。


「私そんなこと言ってない。ゆうくんかっこいいしかわいいんだよくらいしか言ってないもん」

「じゃあ今夜は酔っ払ってゆうくんすきすきしてるゆいのこと動画に収めて、明日シラフのゆいに見せてあげる」


 え、私酔ったらそんなに惚気けてるのかな。あやちゃんの前だとお酒にブレーキかけられなくてべろべろになるまで酔っ払っていつも記憶飛ばしちゃってる。


「え、私ほんとにそんなに惚気けてるの?」

「うん。うざいくらい。」

「ごめんなさい」

「いーよ、いつものことだし。」


 あやちゃんは同い年とは思えないくらい大人っぽい。大学生の頃からずっと付き合っている彼氏もいて、もう6年とか?そろそろ結婚するのかな。


「あやちゃんは?彼氏さんと結婚とかしないの?」

「そのうちするんじゃん?」

「なにそれ~、他人事みたい。」

「まあなるようになるのが恋愛だよ。」

「私はそんな達観したくない。いつまでもきゅんきゅんしたい。ゆうくんなら多分ずーっときゅんきゅんさせてくれる。」

「ほらまた始まった惚気話。」


 あやちゃんは呆れて、大将は嬉しそう。あ、そうだ、鍋の話しなきゃ。


「そういえばあやちゃん、今度ゆうくんのおうちで鍋しよ。しんちゃんも居るから4人で」

「いいけど、私行って大丈夫なのそれ。」

「うん、ゆうくんもしんちゃんもあやちゃんに会ってみたいって!」

「じゃあお邪魔しようかな。」

「いいなあそれ!俺も混ぜてほしい!ここでも4人で飲んでくれよ!」

「しょうがないなあ、じゃあ今度ここに4人で来てあげるね」


 その後も私は少しだけ惚気けちゃったり、ゆうくんの自慢をして盛り上がった。今まで私は3人彼氏ができたことがあったけど、全部本当の好きではなかったんだなって思う。ゆうくんと付き合って、ほんとの好きを知れた気がする。たくさんお酒を飲んで、いい気持ちでおうちに帰った。ゆうくんはマメで、ラインを送ったらすぐ返事をしてくれるけど、あんまりたくさんラインをするタイプでもない。だから私も用がある時以外はラインを送らないようにしてる。ほんとはずっとやり取りしていたいけど、ずっとしてたらめんどくさいって思われちゃうかもしれないしね。でもやっぱり酔っ払うとゆうくんのことばっかり考えちゃって、ラインを送りたくなっちゃう。ベッドに入って眠たい気持ちになりながら、ゆうくんにラインを送った『今週末会いたいな』



 次の日の朝、アラームで起きた。スマホを見たけど、ゆうくんから返事が来ていない。私のほうが起きるの早いから、あと1時間くらいしたら来るかな。私は準備を進めた。

 準備が終わっても、ゆうくんからラインの返事はなかった。いつもだったら絶対この時間には帰ってきてるのに。不安な気持ちになりながら職場に向かった。こんなことで不安になっちゃうの嫌なのに、考えるのはやめられなかった。たまたまスマホを見てないとか、朝寝坊しちゃって時間なかったとか、そういうちょっとした理由だよね。そうやって自分に言い聞かせながら、あんまり集中できずに仕事をした。


 仕事が終わってもゆうくんからの返事はなかった。仕事中、5分に1回くらい返事が来てないかチェックしちゃった。私ってこんなにメンヘラだったんだっけ。ゆうくんからここまで返事が来ないのは初めてだから不安で不安でたまらない。家に入って、シャワーを浴びた。出た頃にはラインが来てたらいいなって思って、いつもより少し長めにシャワーを浴びた。でも出ても返事は来てなかった。涙が溢れそう。どうしよう。なんで返事くれないんだろう。そう思ってたら、通知が来た。


『いいよ、なにしたい?』


 よかった、いつもと変わらないゆうくんだ。やっぱりたまたま返事が遅くなっただけだったんだ。すぐに既読つけちゃったから、返事を送った。


『なんでもいいけどゆっくりしたいな。金曜日の夜家に行ってもいい?』


 送ってすぐに既読はつかなかった。この後また返事遅くなったらどうしよう。私なにかしたかな。それとも冷められてきちゃったのかな。ただ1回返事が遅かっただけなのに、こんなに不安になっちゃう私ってだめな女だ。


『うん、いいよ。待ってるね、何食べたい?』


 私の不安は杞憂だったみたいで、すぐにゆうくんからの返事が来た。勝手に不安になるのはもうやめよう。私はそう決めた。


『ん~、ピザ取ろ!ピザ食べたい!』

『ん、分かった。ゆいちゃん来てから一緒に選ぶのでいい?』

『うん!』


 私は満足して、ゆうくんにおすすめしてもらった映画を見て寝た。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

基本的には毎日連載していく予定です。

感想など頂けますと嬉しいです。

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