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82.ルイザ


「ルイザ、ただいま」


いきなり大人数で訪ねても、ルイザが気疲れしてしまうのではないかと言う事で、ユディエル、バッシュ、シンディは後で挨拶をする事にして、取り敢えず俺とローザの二人だけでルイザに会いに来ていた。


「ハーマ...ン...」


透き通るような真っ白な肌に薄い水色の長い髪。あまり動かないせいか、頬はやつれ、だいぶ痩せている。


ルイザは簡素なベットに上半身だけ起こし座っていた。


聞いていた通り言葉は話せないようだが、その表情から不安を感じている事が見て取れる。


「ルイザ、大丈夫だよ。こっちの二人は冒険者のシュン君とローザさんだ。君を助けに来てくれたんだよ」


「こんにちわ。初めまして」


「こんにちわ。ルイザさん。こちらの救世主シュンさんがきっと貴方を治してくれますからね」


...ローザ。プレッシャーをかけないでくれ。失敗できないじゃないか...。いやするつもりも無いんだけども...。


「ミルコ。君もシュン君の力をしっかり見ていてくれ」


ハーマンはルイザの部屋にいた40代くらいの男に声をかける。


「分かりました。ルイザさんを救ってくれるのですね?」


「そうだ」


「ハーマンさんも、...救われたのですか?」


「ああ、そうだ...」


「雰囲気が変わったので何かあったんだとは思いましたが...そうですか...。良かったです」


「君も...、いや、まずはシュン君の起こす奇跡を見てもらった方が良いかな」


奇跡だなんて...。ハーマンさん。あなたもハードル上げ係ですか...。しかし、ルイザさんの手前、ネガティブなツッコミは出来ない...。


「ごほん、では早速やってみましょう...」


「頼んだよ...。シュン君」


こうなればもう勢いで行こう!


「奇跡よ起これ!エデン!」


シュワワワ...


ベットの上にいるルイザを中心に白緑の光の壁が背丈程の高さまで立ち上がる。


一面光の絨毯となったエデンの中で天使か女神かのような佇まいのルイザ。


「う、美しい...」


思わずミルコが声を上げる。


ミルコの言う通り、確かに何回見てもこのファンタジーな光景には見惚れてしまう。その中に綺麗な女性がいるとなればなおさらだ。


その女性、ルイザはというと...、徐々に目の焦点が定まり、みるみる精気が戻って行き、肌も艶が出て、病的な白から美しい白へと変化して行く。


「ル、ルイザ...?」


ハーマンが恐る恐るルイザに声を掛ける。


「...ハーマン?」


その愛する人の名を呼ぶ声は今までの虚ろな物とは全く違っていた。


「ルイザ!!治ったのかい!?」


「ふふ、どうしたの?ハーマン。そんなに怖い顔して...」


「ルイザ!」


思わずルイザを抱きしめるハーマン。


「ちょっ!ハーマン何するのよ!?人前よ!?」


「良いんだ!ルイザ!!今はこうさせてくれ...!」


ルイザは顔を赤くし照れるが、どう言ってもハーマンが聞かないと悟ると、諦めたように優しくハーマンを抱きしめる。


「ううっ...ルイザ!よく戻ってきてくれたね...!」


「何を言ってるのよ、私はいつでもあなたのそばにいたでしょう?」


どうやら曖昧ながらも記憶は残っているようだ。そして、そのはっきりした話し方からして、精神的な傷は完全に治ったように見える。


...良かった。エデンありがとう。


俺はまた誰かを助けられた事に安堵し、万能回復スキルに感謝した。


「シュン、良かったわね」


「ああ...、ってローザ!治ったから良かった物の、プレッシャーかけるような事言わないでくれよっ!」


「ふふっ、だって...。わたしは信じてたから」



出たよ...。何も言い返せなくなるやつ。



「そ、そう。まあ、うん。治ったしね。良かった良かった」


なんだか照れ臭く、にっこり笑うローザを直視できなかった俺はハーマンとルイザに向き直る。


「シュン君...、ありがとう。本当に...ありがとうっ!」


ただひたすら泣きながらお礼を言ってくるハーマン。


確かハーマンさん40歳手前って言ってたよな、ということは20年以上ずっとこんな状態だったという事になる。...それは感動もひとしおだろう。


「いえ、俺は自分のできることをしたまでですから」


これから20年分の幸せを取り戻して行って欲しいと切に願う。



「さて、あとは...」


俺はミルコの方へ目を向けると...。


「うっ、ううっ、良かった。ハーマンさんルイザさん...良かったです...」


めっちゃ貰い泣きしてた...。


「あー、ミルコさんと言いましたね?」


「えっ?ぐすっ、はい」


「あなたもハーマンさんのように自由になりたいですか?」


「!?」


俺の質問がどういう意味か、一瞬で理解できたらしい。


「...できることなら。なりたいです!」


「分かりました。では少しじっとしていてください」


俺はハーマンとアイコンタクトをとり、了承を得ると、念のためエデンを再度展開してから地味魔法を使う。


「ウォータ!」


ビシュッ!


「えっ?」


バシャッ!


ミルコの顔に水の塊が張り付く。


「ガボッ!ッ!?」


ミルコは床に倒れ、苦しそうにもがいていたが、しばらくして動きが止まる。

するとハーマンの時と同じように鼻から一匹のワームが這い出てきた。


「水攻めに弱いんだな...」


ユディエルが調査の為既に一匹生け捕りにしてある。

これ以上の生きたサンプルは不要だろう。


俺はミルコの水を消し、小さなワームを踏み潰す。


ブチッ!



レベルが上がった!

ゼロ・グラビティⅡのレベルが上がった!

ゼロ・グラビティⅡはゼロ・グラビティⅢになった!


レベルが上がった!

特殊スキル:治療を覚えた!


レベルが上がった!

特殊スキル:治療のレベルが上がった!

治療は治療Ⅱになった!


レベルが上がった!

パッシブスキル:精神攻撃耐性を覚えた!


レベルが上がった!

特殊スキル:自己再生を覚えた!


レベルが上がった!


レベルが上がった!

パッシブスキル:経験値共有を覚えた!


レベルが上がった!


レベルが上がった!

経験値共有のレベルが上がった!

経験値共有は経験値効果乗算になった!


レベルが上がった!





...な、何が起こった!?







特殊スキル:ゼロ・グラビティⅢ

効果:空中でより機敏に、自由自在に動ける


特殊スキル:治療

効果:様々な病気を治す


特殊スキル:治療Ⅱ

効果:あらゆる病気を治す


パッシブスキル:精神攻撃耐性向上

効果:精神的な攻撃が無効になる


パッシブスキル:自己再生

効果:失われた体の部位を即座に再生する


パッシブスキル:経験値共有

効果:パーティ時の経験値が人数割りされない。(パーティメンバーにも同様の効果が適用する)


パッシブスキル:経験値乗算

効果:経験値共有の効果に加え、パーティメンバー同士の獲得経験値ボーナス効果が乗算される。




名前:シュン

種族:人間

職業:無し

冒険者ランク:F

称号:救世主

LV:73

HP:9999/9999

MP:999/999


力:255

素早さ:255

耐久力:255

知能:255

精神力:255


スキル

アクティブ:衝波斬 鑑定Ⅱ 観察眼Ⅱ 獄炎玉 剛雷撃


パッシブ:感知Ⅱ 毒耐性向上 麻痺耐性向上 精神攻撃耐性向上 自己再生 MP自然回復 鋼の心 剣技マスタリー 金剛 経験値乗算


特殊:浄化 魔笛Ⅱ 属性付与 瞬間移動Ⅱ ゼログラビティⅢ 次元の扉 覇王の証 治療Ⅱ


魔法:キュアー ヒール

フレイム ウォータ ライトニング アイス

ソウルイーター シールド 通信Ⅱ エデン

フレイムサークル ウォータスプラッシュ ライトニングバースト アイスウォール


召喚魔法:槍千本 怒りの鉄槌


天啓:オールスキル オールマジック エターナルフォース




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