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79.闇の教会


「お帰り願おう。関係者以外この建物に入る事は出来ない」


ハーマンは、ガニメデ公国でもまだ一般的には認知されていない闇の眷属の教会に来ていた。


「だけど、もう半年です!最初は一週間で治ると言われていたのが半年ですよ?せめて顔だけでも見せてください!」


「ならん。誰であろうと面会は禁止されている」


「くっ!なら、お父様に、セグリッド卿に合わせて下さい!」


「セグリッド?そんな者ここにはおらん」


「えっ?」


「話は終わりだ。帰れ...」


カタン!


壁に取り付けてある、話をする為の小窓が閉められ、それ以降声をかけても誰も出て来てくれなくなった。


絶対怪しい...どうにかして中に入り込まないと...。


ハーマンは帰ると見せかけて教会の裏に回り込むと、都合良く勝手口のような木の扉が少しだけ開いているのを見つけた。


「しめた!鍵をかけ忘れているぞ」


周囲に人がいない事を確認し、慎重に建物内部へ侵入する。


まだ昼間とは思えない程建物内は暗く、間取りもよく分からないが、適当に中を進むと地下へと続く階段を見つけた。


「地下か...」


日の光が全く入らない長い階段を静かに降りて行くと、カビの臭いが鼻をつく石造りの狭い廊下に出た。



ゴクリ



一定間隔に配置された壁の明かりに目をやると、悪魔のような彫刻が松明を持っている。


「良い趣味してるな...」


覚悟を決め、そのまま廊下を進むと一つの扉に突き当たった。


いよいよこの先が怪しい...。誰もいなければ良いが。



「よし、ルイザ、僕に勇気をくれ...!」



ギイイィィィ



ゆっくり開けたつもりだったが、古い扉は大きな軋み音を上げ開いた。


誰もいない事を祈りながら中を覗くと、地下とは思えない程横に長い通路が続き、向かい合う壁にはいくつもの部屋のドアが等間隔に配置されていた。


「こ、これは...牢獄か⁉」


それぞれのドアの顔の高さの所に鉄格子の覗き窓が着いている。


まさかとは思うが、この中のどれかにルイザが軟禁されているのではないか?

嫌な予感がハーマンを襲う。


「ん?」


ドアの覗き窓の下にネームプレートのような物が貼ってある。


!これを一つずつ見て行けばハッキリするぞ。


幸いここには見張りのような人員はいないようだ。

ハーマンは目の前の扉から右に進む形で、一つ一つのネームプレートを確認して行った。


「違う、...違う、...違う、これでもない...違う!」


時折中から聞こえる呻き声をよそに、あって欲しくないと願いつつルイザの名前を探す。


そして...。


右側は次が最後か...。


「!」


無いでいてくれと願いつつ見たネームプレートにはルイザと書かれていた。


「ル、ルイザ...!」


恐る恐る鉄格子の間から中を覗くと、そこには白いキャミソールワンピースを着たルイザがベットの上に横になっていた。


「ルイザ!僕だよ!ハーマンだ!」


「?...ハー...マン?」


「そうだよ!大丈夫かい?」


「...」


ルイザは虚ろな目で起き上がりベットに座るが、様子がおかしい。


「ルイザ。やつらに何かされたのか?僕を覚えてないのかい?」


「...ハーマン...?」


当然の事だが、扉には鍵がかかっていて容易に開ける事ができない。


くそっ!こうなったら強硬手段だ!


「ルイザ!そこを動かないで、扉に近づくんじゃないよ!」




「ライトニング!」




バシッ!


「ぐああっ!」


攻撃魔法で扉を破壊しようとしたその時、ハーマンは横から何者かが放ったライトニングを受け、その場で気を失ってしまった。




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