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61.人類最強の男

レベルが上がった!

魔法:ライトニングバーストを覚えた!


レベルが上がった!

魔法:アイスウォールを覚えた!



「やっぱり槍千本は一日2回までだよなぁ...」


「そうねぇ...」


予選会の翌日、本選までに少しでもレベルを上げるべく、俺達ガイアの3人は黄金魚狩りに来ていた。


「しかし、期待していた3人目のユーバーがLv99でもう経験値が入らないとは...」


「せめてわたしとシュンの経験値が目減りしなければ良かったのにね...」


「うん...」


パーティメンバーが3人になったことで、黄金魚を叩いて倒せると思っていた俺は、早速そのやり方を試してみようと山小屋の川へ来たが、ユーバーのレベルが完ストしていたのは想定外だった。


ユーバーの説明によると、3人で叩くと経験値はレベル差による取得経験値の調整で誰かしらの効率が悪くなる。理想は3人とも近いレベルであることだが...、現状俺は午前中に2、午後も2上がり46、ローザは63、そしてユーバーはMAXの99...。


そして、レベル差調整に加え、ユーバーが攻撃に参加すると、経験値が1/3‬持っていかれ、しかも完ストしてしまっているので実質1/3は無駄になる...。


結局、まずは俺のレベルをローザに合わせる為に、ソロで槍千本で倒そうという事になった。


今日の所は午前と午後で合計2回。それでも二回目の巨人の目つきが怖かったので、これが限界かという感じだ。明日、明後日‬と本戦まで後2日あるので、あと4匹は倒せそうだ。


「空いた時間暇だし、叩いて倒そうかな...」


「どうぞご自由に...。わたしはパスね」


苦笑いでローザが言う。


「私は黄金魚を見つけたら喜んで叩きに行ったものだぞ?」


ユーバーは双剣使いなので、手数を稼ぎやすいのだろう。言わないが。


「そうか...。よし!やっぱり夜までもう一匹叩いて倒そう」


「そっ、頑張ってね」



「二人とも、ちょっと良いか?」


長く単純な作業に向かおうとした俺をユーバーが呼び止める。


「ん?」


「何?」


「ガイアのリーダーはシュンで良いな?」


「そうですね...はい」


「では私に対して敬語は不要だ。ローザもな。普通は年齢や冒険者歴を考慮するが、私はそういった事で言うと人の領域を逸脱しているからな」


「わ、分かった」


「分かったわ」



「...」



「...」



「え?それだけ?」



「いや、あとはこれから共に戦うのだから、私の力を知っておいてもらおうと思う」


「あ、それは...是非教えておいて欲しいわね」


果たして人類最強の冒険者はどんな力を持っているのか?


「まぁ、シュンは観察眼Ⅱで俺を見ればすぐ分かるがな」


「あっ、そうか...」



***


名前:ユーバー・アモンド・アイ

種族:人間

職業:バトルマスター

冒険者ランク:S

称号:人類最強

Lv:99


スキル

アクティブスキル


・ツインシュート

効果:武器から二つの斬撃を飛ばす


・オーラトルネード

効果:武器からオーラを発生させ、自身の周囲の敵を斬る



パッシブスキル


・ウェポンマスター

効果:全ての武器使用時、攻撃力2倍、素早さ2倍


・ディフェンスマスター

効果:武器を防御に使う技能が向上する


・HP自然回復

効果:HPが自然に回復する



天啓


・ドローテッド

効果:不老不死


・身体操作

効果:自身の体を操作する



***



「さすがのスキル内容だね...。身体操作って?」


「自分の体を操作するのだ。自分の声帯を誰かのものにすれば、そいつになりすませる。バルガスの試合を終わらせた時のようにな。あとは...、分身を作れる」


『えっ!?』


「但し、分身の方はスキルも使えんし、一撃でも攻撃を受けると死んでしまうので、戦力にはならん。闘技大会本戦では分身を解除するが、今もアモンド・アイ将軍は将軍として軍で働いてもらっている」


「なんて天啓なんだ...」


「けど、それだけの強さで不老不死ならユーバー一人でなんとかならなかったの?」


「いくら私でも一人では限界がある。シュンとローザ、理想を言うと後1人はパーティメンバーに欲しい。状況によっては2人2人で二手に別れられた方が戦略が広がるからな」


「こないだのゴブリン襲撃の時を考えると、相手はとんでもない数なのよね?たった4人で大丈夫なのかしら...?」


「軍や他の冒険者に応援を頼むことはあるかもしれんが、パーティというコミュニティに於いては信頼できる4人程が丁度良いだろう。あまり大人数だと目立つ」


「なるほど...」


「大きな組織を相手にするには、戦争を起こすか少数精鋭で潜入し頭を叩くか、どちらかだ。ただ、戦争は大勢の無関係の人達を巻き込む。なるべくなら避けたい」


「そうだね...」


「それと...、お前たちマグを持っているな?」


「うん」


「ええ」


「マグはどうやって生まれたか知っているか?」


「...マグが生まれる?」


「そうだ。マグは武具や道具だが、生きているのだ」


「デゼルには会ったよ」


「何!?一体どうやって?」


「シュンの鑑定Ⅱでデゼルファングを鑑定したらデゼルの世界に呼ばれたのよ。真実を知らないと、わたしが契約を破棄するかもしれないってね」


「そうか。鑑定でデゼルの代償が何かを知ったわけか...。なるほどな」


「で、マグが生まれるってどういう事?」


「うむ。...マグはこの世に4人いる。全てエトが生み出した者達だ」


「シュンの持ってるコア・シリーズは3個で一人。生まれたばかりだ。あとはローザのデゼル・ファング。もう一つは大剣ロードインパクト、契約者は私にも分からん。そして最後の一人が、この双剣インビジブルだ」


『えっ?』


そう言ってユーバーは懐から二つの剣の柄を出した。


「インビジブルはその名の通り剣身の姿を消す事ができる。見えない刃に襲われるという訳だ」


「ユーバーもマグ契約者...。しかし恐ろしい武器だね...」


「うむ。このマグの優れている所は、スキルも見えん。つまり、私の放つツインシュートは刃筋の見えない斬撃となる」


そう言い、ユーバーは川の後ろにある山に向き直る。


ん?"何を"切るんだ!?

そう思った次の瞬間!


「ツインシュート!」


西部劇に出てくる早打ちガンマンの様に、ユーバーが目にも留まらぬ動きで2対の剣を振る。



リィィイイイン!


済んだ空気に美しく響く金属音のみを残し、見えない斬撃が山に向かい飛んでいる...らしい。


地面に巻き起こる砂埃を見ると相当大きな斬撃のようだが、その風を起こしている本体は本当に何も見えない。せめて空気の揺らぎくらいは見えないかと目を凝らしたその時...



ズガッ!

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!

ドガガガガガガガガガガガガガッ!

グワゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!


見えない斬撃が山肌を大きく削り取る。



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...

ドドドドドドドドドドドドドドドド...


斬撃は物凄い土埃を上げながら生い茂る木々を薙ぎ倒し、土を削りながら威力を落とす事無く山頂まで登って行った。



ドガンッ、ドガンッ

ゴンッ!

パラパラパラ...


削られた山から岩が落ち、木々や土が滑り、地層のような物が見える。



「あ、あ...」


「...何よ今の...」


「ただの斬撃も、極めればこれ程の威力になる。もっとも、ウェポンマスターとインビジブルの能力、私の最大限まで高めたステータスという三つの要素が重なってやっとこの威力なのだがな」


「やっとって!これ以上何を望むのさ!流石Sランク冒険者...山の形を変えちゃうなんて...」


「人類最強、半端じゃないわね...」


ユーバーの力を目の当たりにし、心強さを更に増した俺達だった。




契約者:ユーバー・アモンド・アイ

名称: インビジブル

種類:双剣(魔具)

効果:全てのステータス2倍 獲得経験値10倍

特殊効果:剣身が見えなくなる

見えなくなる効果はスキルにも反映する

代償:寿命





名前:シュン

種族:人間

職業:無し

冒険者ランク:F

称号:神童

LV:47

HP:8200/8200

MP:999/999


力:235

素早さ:240

耐久力:215

知能:168

精神力:174


スキル

アクティブ:衝波斬 鑑定Ⅱ 観察眼Ⅱ 獄炎玉 剛雷撃


パッシブ:感知Ⅱ 毒耐性向上 麻痺耐性向上

MP自然回復 鋼の心


特殊:浄化 魔笛Ⅱ 属性付与 瞬間移動Ⅱ ゼログラビティⅡ

 次元の扉

魔法:キュアー ヒール フレイム ウォータ ライトニング アイス ソウルイーター シールド 通信Ⅱ エデン フレイムサークル ウォータスプラッシュ ライトニングバースト アイスウォール


召喚魔法:槍千本 怒りの鉄槌


天啓:オールスキル オールマジック エターナルフォース


フレイムサークルとウォータスプラッシュは午前中に黄金魚を一匹倒しレベルが2上がった時に覚えたものです。

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