54.クロノ大闘技大会予選会⑥
レベルが上がった!
特殊スキル:次元の扉を覚えた!
「ちょっ、ちょっとシュン...。今の...何?」
「あはは、レベル上げ放題でしょ?」
クロノ闘技場へ戻った俺は、瞬間移動Ⅱを使いローザと二人で再び山小屋近くの川に来ていた。
「いや、確かに久しぶりにレベルは上がったけど!そうじゃなくて私が言ってるのはそのスキルのことよ!」
一度に一匹しか倒せないと思った俺は、さっきと同じように衝波斬で敵をおびき寄せ、槍千本で黄金魚を一匹倒した。
「ああ、俺も最初ビックリしたけど、これはスキルじゃなくて槍千本っていう召喚魔法なんだ」
「召喚魔法⁉︎...空に巨人が現れたけど...アレは...その...大丈夫なの?」
「まあ、大丈夫だと思う...」
「シュン、やっぱりあなた規格外すぎるわ...」
ローザは完全に引いてしまっている。
「ま、まあ、慣れるから!そのうち色々慣れるから!」
「はあ、ビックリした。せめて前もってどんな魔法かくらい言ってよね!」
「ごめんごめん。今度からはそうするよ」
ゴブリン大討伐の時に覚えたスキルや魔法もローザには教えておいた方が良いか。
俺は黄金魚を回収し、大討伐の時に覚えたスキルと魔法の効果を確認し、ローザに伝える。
魔法:エデン
効果: 任意のエリア内に聖域を作り出す。
聖域内にいる人は体力が回復し、病気や状態異常も治る。
効果を受けた生物は範囲から出ても一定時間効果が続く。
召喚魔法:槍千本
効果:光の槍を千本召喚する。
召喚しすぎると投げ手の巨人が怒る。
召喚魔法:怒りの鉄槌
効果:怒りの鉄槌が振り下ろされる。
巨人の怒りが爆発する。
あれ?以前効果を確認した時ってこんな説明だったか?
巨人うんぬんは初耳な気がするが...。
まあ、実際巨人いたからな...。
しかしあの巨人...怒りっぽそうだな..。
怒りの鉄槌がどうなるのかイマイチ分からない...。
新しく覚えたもの以外にも手持ちのスキルと魔法、魔法剣、魔法の皮服、無限袋についても説明した。
「...規格外どころじゃないわね...。あなた本当に何者なの?」
「えーとね...。...ローザ、一つ頼みと言うか、お願いがあるんだ」
「何?」
「これから先、俺と運命共同体と言うか、これからも一緒にいて欲しいと言うか...」
「⁉︎急に何⁉︎それってその...もっ、もしかしてプロポーズ⁉︎」
「えっ⁉︎あっ!違う違う!なんて言うか、そうじゃなくて!...あの!...そう!パーティ!固定パーティを組んでこれからも一緒に冒険できたらな!って思ってるんだ!」
「...」
「...」
「...そう...。まあ良いけど」
「本当?良かった!」
「それで?何で急にそんなお願いしてきたの?」
「うん。ローザには俺の本当の事を言っておこうと思って」
「本当の事...?」
俺は意を決し、ローザにこれまでの全てを話した。前の世界の事は勿論、エト神にエルモナルに魂を連れてこられた事、そこで身体を用意してもらい魔物を倒す使命を受けた事。エルモナルに来てからの冒険譚。
ローザは最初は驚いた顔をして聞いていたが、徐々に納得した表情になり最後まで話を聞いてくれた。
「なるほどね。おじいちゃんと二人暮らしの話は作り話だったわけね」
「ごめんよ。いきなりこんな話をしても信じてもらえないだろうと思って...」
「...確かにね。シュンの異常な力を実際に目の当たりにしていないと、とても信じられない話かもね」
「ありがとう。信じてくれて」
「ふふ、でも、まさか神様が実在していて、しかも知り合いだったなんて...。...ねえ、この話って他に知ってる人っているの?」
「いや、ローザが初めてだよ。他は誰も知らない」
「そっか」
嬉しそうにローザが笑う。
「絶対他の人に言わない方が良いよね?大騒ぎになっちゃいそう...」
「そうだね。秘密にしておいて貰えると助かるかな」
「分かったわ。それはそうと、その武具だけど...」
「ん?」
「いや、そんな特殊な武器...もしかしてマグじゃないの?」
「あっ!」
「せっかく見られるスキルがあるんだから見てみたら?その様子だと見た事ないんでしょ?」
確かに、自分の持ち物についてきちんと見たことが無かった。
「そうだね!見てみよう。...ってデゼルの時みたいに精神だけ何処かに呼ばれる、なんて事無いよな...?」
「うーん。でも、呼ばれたとしても敵では無いだろうから大丈夫じゃないかな?」
「そうか。よし、それじゃ...」
俺は武器と防具、無限袋を目の前に並べその場に胡座をかき座る。
「まずは武器から、鑑定Ⅱ!」
契約者:シュン(専用)
名称:ルーン・コア
種類:魔法剣(魔具)
効果:攻撃力5倍 防御力2倍
特殊効果:魔法付与可
特殊効果:魔力を流すと攻撃力が上昇する
代償:運命
...やっぱり魔具か...。
スキルとして覚えた属性付与だが、この内容からすると、魔法付与可の武器でないと属性付与は出来ないのだろうか?...だとすると、あのスキルはこの武器用に覚えるように仕組まれていたということか?
それと、代償が運命とは一体...?エルモナルで魔物を狩る道へ進んでいる今の状況が既にそうなのだろうか?
鑑定しても疑問が残る内容だ。
「シュン。見れたの?」
「ああ、やっぱりマグだった。取り敢えず先に防具と袋も見てみるよ」
「っ!...分かったわ」
「鑑定Ⅱ!」
契約者:シュン(専用)
名称:アース・コア
種類:皮服(魔具)
効果:攻撃力2倍 防御力5倍
特殊効果:魔法付与可
特殊効果:魔力を通すと防御力と素早さが上昇する
代償:自由
防具もまた魔具らしい性能だ。
っていうか俺自由が無いのか⁉︎
確かに色々忙しく過ごしているが...。
このレベル上げにしたって俺の意思で来ている気もするし、あまり不自由を感じた事はないので良しとするか。
最後は袋だ。
「鑑定Ⅱ!」
契約者:シュン(専用)
名称:コスモ・コア
種類:袋(魔具)
効果:物体の体積、質量に関係なく無限に物を収納できる。生きた物は入れられない。袋の中は次元が違う為時間の概念が無い。
代償:時間
ふむふむ。これは以前知識で知った内容通りだな。
時間も、まあ、自由みたいな物か。日本でも仕事をしていれば時間も自由も無いしな。
デゼルファングみたいに近しい人と会えなくなるよりはマシか。
...ん?
それはそうと、次元と言えば、さっき覚えた特殊スキルは次元の扉とか言ったよな?...効果を見ておくか。
特殊スキル:次元の扉
効果:異次元空間への扉が開く
...
コスモ・コアの中に入ったり、巨人に会いに行ったりできるのかな...?
怖いのでどちらもやらないが...。
「よし。お待たせ全部確認できたよ」
「どんなのだった?」
俺は自分の持ち物が全て魔具だったことと、次元の扉についてローザに説明した。
「私の知らないマグが3個も...。しかも武器以外のマグなんて聞いた事がないわよ」
「おそらくエト神が用意してくれたんだと思う。マグ達の名前も前の世界に関するものだったしね」
「そうなんだ。それで、どこかに呼ばれるようなことは無さそうね?」
「そうだね。デゼルの時と違って、これを知ったからと言って不具合は無いってことじゃないかな?」
「そっか。次元の扉は使いたくないわね。あの巨人の前に立ちたくないもの」
「だね。せっかく覚えたスキルだけど、使う事ないかも...」
「ふー。それにしても驚きの連続ね。そうだ、これこら一緒に戦って行くのなら私の事も教えておくね」
「うん。是非頼むよ」
名前:ローザ・キクイチ
種族:人間
職業:ミンストレル
冒険者ランク:A
通り名:エルミナ
LV:63
スキル
アクティブスキル
・ミンストレルオーラ
効果:一定時間武器がオーラを纏い射程が伸びる
オーラは敵対する者しか斬らない
・ミンストレルエクステンド
効果:一定時間武器が伸縮する
・エール(踊り)
効果:パーティメンバーのステータスを上昇させる
・癒しの舞(踊り)
効果:舞を見る者の魔力と体力を徐々に回復させる
パッシブスキル
・カタール技術向上
効果:カタール使用時武器の能力を最大限発揮できる
・踊りの極意
効果:踊りの効果を最大限発揮できる
踊り使用時疲労しない
「便利なスキルばかりだね。これに加えてデゼルファングの効果もあるんだから相当強いんじゃ...」
「まあね。一応これでも世界に数人しかいないAランク冒険者ですから!」
ローザが自慢げに胸を張る。
「あはは、改めてこれから宜しくね。ローザ」
「ええ、こちらこそ、末長く宜しくお願いします」
こうして、後に広く語り継がれる伝説のパーティが誕生したのであった。
名前:シュン
種族:人間
職業:無し
冒険者ランク:F
称号:神童
LV:43
HP:6800/6800
MP:750/750
力:210
素早さ:212
耐久力:200
知能:140
精神力:153
スキル
アクティブ:衝波斬 鑑定Ⅱ 観察眼Ⅱ 獄炎玉 剛雷撃
パッシブ:感知Ⅱ 毒耐性向上 麻痺耐性向上
MP自然回復 鋼の心
特殊:浄化 魔笛Ⅱ 属性付与 瞬間移動Ⅱ ゼログラビティⅡ
次元の扉
魔法:キュアー ヒール フレイム ウォータ ライトニング アイス ソウルイーター シールド 通信Ⅱ エデン
召喚魔法:槍千本 怒りの鉄槌
天啓:オールスキル オールマジック エターナルフォース




