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31.最上級スキル

「怪我人はもういないかな?」


怪我をした人達を治療し終え、全員に浄化をかけた俺はMPが間に合ったことに安堵した。

後でステータスの確認もしよう。


「ああ、ありがとう。君は俺達皆の命の恩人だ。お礼に何か渡せれば良いのだが...」


「いや、良いんだ。こんなに感謝された事がないから、それだけで充分嬉しいよ」


「そうなのか?シュンが良いと言ってくれるなら有り難いが...」


「褒美なら後で纏めて国王から貰うから大丈夫だ」


「そうか、ありがとう」


「それより、まだこれで終わりじゃない。休む間も無くて悪いが移動の準備をしよう。お金や大切な物なんかの最小限の荷物と、食糧を各々支度してくれ。用意が出来たら一晩休んで明日の朝一で出発しよう」


「分かった。皆!ガルヴァリまでは徒歩だと一週間以上はかかる。野宿をしながらになるだろう。簡単な夜具等もあれば持ってくると良い」


「ローニン、俺は今からひとまず一人でガルヴァリに戻る。現状報告をしたら馬車を何台かエリバンに向かわせて、俺だけ先行してまたこちらに合流する。それで良いか?」


「ああ、大丈夫だ。言った通り俺達は精鋭揃いだ。バカみたいな大群じゃなきゃ普通に対処できる。それに明日の朝までには戻れるんだろ?」


「ああ、報告して来るだけだから今日中には戻るよ。ところで聞きたいんだが、ゴブリンの素材は売れるのか?」


「いや、ゴブリンからはめぼしいものは何も取れん。狩ってもあまり美味しく無い魔物だな」


「そうか...。外の死骸だが、不衛生だし俺の方で処理してしまっても良いか?」


「ああ、やってもらえるなら助かるが...。あの量だぞ?」


「多分大丈夫だ。すぐ終わる」


「分かった。任せる」


ローニンも少しずつ俺の事を理解してきたようだ。


「さあ!皆時間が無いぞ!明日から移動で体力を使う!さっさと支度を済ませて休む時間を確保しよう!」


皆が支度をしに各々の家に戻るのを見届けながら、俺は再び基地の外に出た。


「さて、と。まずは、ステータスを確認するか」


ステータスが知りたい!



名前:シュン

種族:人間

職業:無し

冒険者ランク:F

称号:神童

LV:27

HP:1350/1350

MP:145/295


力:98

素早さ:98

耐久力:75

知能:60

精神力:55


スキル

アクティブ:衝波斬 鑑定Ⅱ 観察眼Ⅱ 獄炎玉 剛雷撃

パッシブ:感知Ⅱ 毒耐性向上 麻痺耐性向上

特殊:浄化 魔笛 属性付与


魔法:キュアー ヒール フレイム ウォータ ライトニング アイス ソウルイーター シールド


天啓:オールスキル オールマジック エターナルフォース



MPは魔法を連発するとキツいかもしれないな。


対多数ならソウルイーターがあるから良いが、強敵との一対一のような場面では気をつけなければ。


「よし、それじゃ次はスキルの威力を見てみるかな」


俺はゴブリンの山の前に立ち、スキルを使う。


「獄炎玉!」


発動と同時に目の前の空間に直径50メートルはあろうかと言うガラスのような透明の半球が現れた。範囲の際にいるゴブリン達は体が透過しているようで、体の一部だけが範囲内に入っている者もいる。スキル説明では球状の範囲内となっていたが、地中は含まれないらしい。

範囲の広さに驚いていると、間をおかずして半球の中心に小さな火の玉が産まれた。中空で紅蓮に燃え盛るその火の玉は、激しく回転しながら瞬く間に拡大し、渦巻く巨大な炎の竜巻となって半球内を吹き荒れる。

半球の直径が50メートルだとすると、中心の一番高い場所の高さは25メートル、日本で言うと9階建ての建物の高さに相当するが、その高さまで隙間無く炎が荒れ狂っている。


「これは...、まさに地獄だな...」


いや、実際に地獄を見た事がある訳ではないが、おそらく目の前の光景よりは地獄の方がマシなのではないかとさえ思わせる。


中の音や熱は感じないが、半球がガタガタと揺れ、今にも壊れてしまいそうだ。


「いつまで燃えるんだ...?」


もう良いのではないかと思った時、激しく渦巻いていた炎の動きが緩やかになり、パリンッ!と言う音と共に、半球も、燃え盛っていた炎も一瞬のうちに消え去った。


「予想以上に凄まじかったな...」


あまりの迫力に腰が抜けそうになったが、なんとか耐えた俺は目の前の光景に改めて驚愕し、生唾を飲み込む。


...そこには山と積まれていたゴブリンの死骸はもちろん、草木や岩等、そこに存在した全てが根こそぎ無くなっており、真っ黒に焦げた地面から幾筋もの煙が立ち昇っていた。


獄炎玉の端にいたゴブリンは範囲内に入っていた体の一部だけが奇麗に無くなり、範囲外に残った体の断面は焼けて血は流れなくなっている。


...我ながらなんという恐ろしいスキルを覚えたのだろう。どんな魔物でも獄炎玉の中で生き延びられる生命体はいないだろう。


こんな高威力のスキルがもう一つあるんだよな...。


剛雷撃。


一応使っておくか。


獄炎玉で相当数の死骸を処理できたが、まだまだゴブリンの死骸は残っている。

剛雷撃は一定の範囲内に雷の雨が降るんだったな。


俺は、まだ死骸が山になっている場所の前に移動しスキルを使う。


「剛雷撃!」


今度はスキル発動と同時に、一辺大凡50メートル四方の四角形に区切られた範囲内が暗くなり、地面が薄っすら青白く光りだした。ふと上に目を向けると、地上からそう遠くない所の空に、地面の四角の範囲と丁度同じ大きさで真っ黒な雲がもくもくと不気味に蠢いている。...かと思った次の瞬間。

轟音と共に何発もの雷が、隙間無く一気に地面に降り注いだ。


まさに雷の豪雨。絶え間無く降り続ける豪雷の、あまりの轟音と閃光の連続に思わず目と耳を塞ぎその場にしゃがみ込む。



ヤバすぎるだろこれはー!もう良い!止まってくれー!


心の中で念じた刹那、雷の雨はピタリと止み、真っ暗だった空は見る見るうちに晴れていった。


「もう...凄すぎるよ...。怖いよマジで...」


こんな凶悪なスキル、使い所があるのだろうか?

剛雷撃の跡も獄炎玉と同じく、ゴブリンの死骸の山は跡形もなく消え去り、焦げた地面と、そこらじゅうから立ち昇る煙だけが残っていた。

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