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13.武具屋のウェイン

ギルドを出て、メインストリートを南下して行くと、剣と盾のレリーフが掲げられている小さめの平屋があった。


ここが武器屋かな?


「こんにちはー」


俺は小さく声をかけながらお店へ入る。


「あ、いらっしゃい!」


線の細い若い男の子が店の奥から出てきた。


「武器をお探しですか?」


「あ、うん。武器というか、この剣に合う鞘が欲しくて」


「あぁ、鞘だけ無くされたんですね。ちょっと見せてもらって良いですか?」


そう言って若い店員は俺から剣を受け取りしげしげと刃を眺め始めた。


「これは...。お客さんこの剣はどこで手に入れたんです?」


「えっ、あぁ、それは...じいさんの形見だから、どこで入手したとかは分からないんだ」


「そうですか...。しかし、こんな金属は見たことも無い...。軽いけど内質はしっかりしていて強度も抜群にありそうだ。ただならない存在感を放っているし、思わず見とれてしまいますね...」


「そ、そうですか。」


若いとはいえ、さすがは武器屋。目利きも確かなのだろう、普通の剣ではないことを一目で見抜かれた。


「こんな素晴らしい剣、初めて出会いました。鞘も相応の物を用意させてもらいます!」


「あ、ありがとう。あ、でもあんまり高価な物で作られても手持ちがあまり無いんだ」


「いや、今回はお代はいただきません。お客さんがウチのお得意様になってもらえたらそれで充分です」


「えっ、いいの?」


「はい、こんな逸品をお持ちの冒険者さんとお近づきになれるなら安いものですよ!」


「はは、ありがとう。俺はシュン。君は?」


「僕はウェイン。ウェイン武具店の店主です」


年が近そうだったからタメ口になってしまっていたが、店主だったのか!


「あ、店主さんだったんですね」


「あはは、いいですよ普通に話してくれて。お父さんが魔物に襲われて亡くなってしまって、よくお店の手伝いをしていた一人息子の僕がお店を継いだんです」


「そうだったのか...。すまない」


「いえ、武具屋は装備品の性能確認の為に、街周辺の魔物と戦わなければならない事もありますから、危険は付き物です」


偉いな。まだ若いのにお父さんの意思を継いで危険の伴う仕事をするなんて...。


「俺が街にいる間で良ければ、試し切りくらいなら協力できるかもしれない。そんな時は遠慮なく言ってくれよな」


「ほんとですか!ありがとうございます!」


ウェインは本当に嬉しそうに喜んでくれた。


「それじゃ、鞘の事はよろしく頼んだよ」


「了解です!あ、この剣をお預かりする間代替品が欲しいですよね?ちょうど試し切りをしたい剣があったんです。早速で何なんですが、それを代替品としてお渡しするので、少し使ってみてもらっても良いですか?」


「さすが商売人。しっかりしてるな」


「ふふ、生き抜くためです。宜しくお願いします」


「分かった。早速使ってみるよ!」


ウェインから渡された剣は、俺が預けた剣より少し重いが、美しい剣身をしており、持つだけで強くなった気がする。


鞘に入った剣を腰に差し、俺はウェイン武具店を出た。

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