弱い心
カズト「上等だぁ」
カズトは失われた左腕を闇の炎で型どった腕を作り、リカ目掛けて突っ込んだ。いつものカズトならその行為は決してしない。頭に血が上っていたので我を忘れていた。
リカ「詰まらん」
闇の炎の拳が向かってくる。それを冷静に観察しエテンを手袋にして闇の拳を掴み能力を相殺しながら後ろに投げ捨てる。カズトは体勢を立て直しリカに攻撃を仕掛けるが簡単には投げ捨てられる。
リカ「どうしたそんなもんか?」
カズト「ふざけるなぁ!」
立ち上がって怒りがさらにヒートアップし、動きが単調であった。単調であるからゆえ簡単には対処できる。
リカ「砂圧」
砂を利用してカズトの動きを止める。動けなくなったカズトは出ようと必死に足掻いていた。
リカ「いつものお前ならこの程度の攻撃を予知できたんじゃねぇか?」
カズト「うるせぇ」
リカ「またそれか……
いつまでべそかいてんだよ負けたからって
へこたれて他人に当たる子供か!
ばぁーか!
お前らしくもない
俺はなそれにムカついてんだ
1度の敗北を知ったからなんだ
それなら強くなって勝てばいいだろ!」
カズト「うるせぇよ分かってんだよそれは!だが奴には勝てねぇんだよ。武器も失った左腕も失ったそんな俺に何ができんだよ!なにが守護者だ。何が神だ。俺はそんなものになりたくなかった。あんな思いはもうしたくねぇんだよ!死んで神と修行したからなんだ特訓したからなんだ!あの500年の厳しい修行が無駄に思えるくらいに!」
リカ「だからどうした」
カズト「もううんざりなんだよ使い魔もこの世界も」
カズトとリカは殴りあいをしていた。でもこの殴りあいは一方的にカズトを殴り続けると言うものだ。
リカ「吐き出せ本当のお前を」
血まみれのカズトをこれでもかというくらいに殴り続ける。そしめ渾身の一撃が鳩尾に直撃し倒れる。
リカ「なんの為の主だ!なんの為の仲間だ!
もっと信用しろよ!もっと頼れよ!
へこたれたお前を俺やイロハたちは見てられねぇよ
なぁイロハ!」
カズトはリカの後ろでただじっと見守っていたイロハに気づいた。イロハは倒れているカズトに近寄ってきた。
イロハ「我慢してたんだね……ずっと……気づけなくて……ごめんね……私バカだから言われないとわかんないよ。私はそれに甘えて……」
カズト「イロハ……の……せいじゃねぇよ……」
イロハ「私……強くなるよ……貴方の隣で歩けるように背中を任せられるように頑張るよ。だから一緒に戦おう?」
その言葉を聞いたカズトは泣き始めた。溜まりにたまった鬱憤が爆発したのだ。カズトはイロハに抱きついて大声で泣いた。イロハはそっとあやすようにカズトを慰めてやった。今は使い魔と主の関係ではない1人の男として人間として泣き止むまで付き合ってあげた。
しばらくたち顔を赤くしたカズトとイロハだったがリカが居るのを忘れて顔を近づけて唇をそっと合わせた。
カズト「そのなんだ……ありがとな
こんな状況で言えたことじゃねぇが俺と付き合ってくれないか?」
イロハ「ふふ……いいよ」
そしてまた唇を合わせた。そしてニヤニヤしてカメラを回しているリカがいた。
カズト「な、なんだよ」
リカ「素直じゃないねまあ御馳走さんいい絵が録れたよ。めでたしめでたしそうだよなぁ皆!」
気配を消していたマリアたちが姿を見せてニヤニヤしていた。トマトのように真っ赤になった二人にさらにニヤニヤしながら見ていた。
そしてすべてを1からやり直そうと決意したカズトは神に許可を貰いに門を開いた。そして神の間に着いたカズトは交渉し地球に一旦戻ることを揺らされた。イロハとリカ次いでにマリアとシンも連れていけないか聞いたところ魔力を封印するならいいと言われ久しぶりの故郷に戻ることになった。
あと神に聞いたところハザマという男は邪神に従える邪人と呼ばれた犯罪神である。『未来』という能力を用いて暗躍している食えないやつと聞いた。




