お仕置き時間(タイム)
カズト「そして、今はイロハ達と一緒に、王族所有の別荘にいます。はい。」
イロハ「?誰に言っている?カズト。」
カズト「気にしないで。イロハ。ところでアルさん。」
アル「なんですか?カズト様。」
王城から戻ってきたアルさんに聞いた。
「・・・この部屋は何の部屋なんですか?」
別荘の中にあった一つの部屋を指差しながら、俺はアルさんにそう尋ねる。
その部屋の扉の表面には『下僕のへや』って文字が可愛く描かれている。
・・・けど、なんでだろう・・・扉の隙間からなんか黒い“オーラ”のようなものが漏れているように見えるんだけど・・・
え?なにこれ、邪神とかそういった類のものでも封印しているの?
「あぁ、そのお部屋はフェルト姫と王妃様の文字通り、ご趣味のためのお部屋で、中身はその・・・・・・察してください・・・」
俺の質問に対し、アルさんは最後は暗い表情をしながら、そう答える。
フェルト姫と王妃様の・・・あぁ、なるほど・・・そういうことね・・・
他の皆も察したのか、それ以上のことは聞こうとはしなかった。
・・・ただ一人を除いて・・・
「へぇ・・・フェルトの趣味の部屋なんだ・・・ちょっと気になるな・・・」
俺とリンクの模擬戦が終わった後、意識を取り戻した弄られキャラと成り下がったのマリアンが首を傾げながらそう言う。
・・・マリアン・・・それは多分死亡フラグだぞ・・
フェルト「おや?マリア様は興味ありますか?」
マリアの言葉に対し、フェルト姫が笑顔でそう尋ねる。
・・・その目がまったく笑ってはいないけど・・・
クロス「ん?まぁな。気になるっちゃあ気になる。」
そんなフェルト姫の様子に気付いていないマリアン(バカ)はそう答える。
「でしたら、覗いてみますか?」
「ん?いいのか?」
「はい♪たかが幻術ごときで気絶し、ビーチで私達が襲われている最中も気絶してしまわれていたマリア様には、是非とも覗いてもらいたいです♪」
「・・・」
(・・・あれ?俺、もしかしてこれ、死亡フラグ建てちゃった?)
フェルト姫の言い回しに対し、マリアン(バカ)もようやくそのことに気付くが、
フェルト「では参りましょうか。マリア様。愉快と痛感が奏でる、愛の楽園へと・・・フフ、フフフ・・・」
「え、ちょっ」
時既に遅し。マリアはアフェルト姫により鞭で縛られ、引きずられながら部屋に入る。
その時、マリアンとフェルト姫以外の全員は確かに見た。
フェルト姫の凄く気持ちの良い笑顔を。
とりあえず、マリアン。南無。
「ぎゃああぁあああぁぁあぁぁあぁぁぁああぁーーーっ!!?」
カズト「まぁ、とりあえず二人が出てくるまでの間、俺達はティーブレイクといくか。」
部屋に入っていった二人を見送った後、俺は皆にそう言う。
『そうですね。』
対して皆は一斉にそう了承する。
っていうかなんでそのネタを知っているの?www
「という訳ですので、アルさん。よろしくお願いします。」
「かしこまりました。」
そうして俺達はアルさんが淹れてくれた紅茶でティーブレイクしながら、マリアンとフェルト姫が出てくるのを待つことにした。
それから約30分後・・・
クロス「し、死ぬかと思った・・・」
フェルト「スッキリしました♪」
アルさんが淹れてくれた紅茶でティーブレイクしてから、フェルト姫と王妃様の『下僕のへや』から全身傷だらけで魂が抜けているぼろぼろのマリアンと、何故か肌が艶々になって笑顔になっているフェルト姫が出てきた。
とりあえず、
カズト「フェルト姫の肌が艶々になっているってことはマリアン・・・今までの30分はお楽しみだったって訳ですねwww」(´ψψ`)ププ
「何がお楽しみだ!!俺からしたら地獄の時間だったわ!!!」
俺が笑いながらそう言うと、マリアンはそう言ってくる。
「マリア様?またあの楽園へ逝きますか?」ゴゴゴゴゴ
が、そのマリアンの言葉が勘に触ったのか、フェルト姫が黒い“オーラ”を発しながらそう言う。
クロス「ゆ、許してくださいお願いします。」
おぉ見事な土下座




