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模擬戦

「・・・“ダークショット”・・・×10・・・」


ズドドドドドドドドドドッ!!


先に動いたのはリンク君の方だった。

リンク君はまず最初に闇の初級魔法である“ダークショット”を十個程、瞬時に展開し、それら全てを俺に向けて放つ。


「炎の財」


ズドドドドドドドドドドッ!!


対する俺は魔方陣を展開し、武器を放つ。


ズガガガガガガガガガガァンッ!!


次の瞬間、俺の炎の剣とリンク君の“ダークバレット”は互いに相殺し合い、辺りに砂煙が舞った。

・・・フッ・・・


「フッ!!」


互いに放った魔法がぶつかり合い、相殺し、砂煙が舞うなか、いつの間にか俺の背後に移動していたリンク君が投影魔法の剣を振るってくる。砕け散った剣を投げ捨て投影する。それを何度も繰り返す。


「ッ!!」


ガキィィィンッ!!


対する俺は覇気の炎で動きを読み、術式を後ろに展開し、リンク君の剣を受け止める。


「・・・」スッ


受け止められるや否や、リンク君は剣を握っていない方の手で指鉄砲を作り、僕に向けて構える。


「・・・“ブラスト”・・・」


「ッ!?!!」


嫌な予感を感じた俺は霧の炎を使って、幻覚でリンク君から距離を取ったように錯覚させる。


ビイイイィィィンッ!!


次の瞬間、リンク君の指鉄砲から紫色の“光線”が放たれる。


ズガァァァンッ!!


“光線”はそのまま直線状にあった岩に当たり、粉々に破壊した・・・

カズト「ほぅ・・・まさか、“破壊属性”まで持っているとはッ!!」


ズバァァァンッ!!


リンク君が不意討ち目的で使ってきた“破壊属性”の中級魔法、“破壊構想ブラスティックファンタシズム”に対し、我がそう感想を漏らすなか、背後から放たれた二発の“ダークショット”を我は炎の財から照射して横凪ぎにする。

その隙にリンク君は我に急接近し、剣を振るって斬りかかってくる。

ガキィィィンッ!!

そんなリンク君の剣は砕け、両手に新たな剣を投影する。我はクーフーリンが持っていた槍『ゲイボルグ』を取りだし、それを防ぐ。

我のゲイボルグとリンク君の投影がぶつかり合うのと同時に、リンク君がまたしても砕け散った剣の方の手で指鉄砲を作って、構えてくる。


カズト「同じ手は食わぬ!!」


「!?」


ガッ!!


が、我はそう言いながら足払いをかける。

それにより体制が崩れ、リンク君は仰向けになるようにして倒れ込む。

その隙に我はゲイボルグでリンク君を刺突する。


「ッ!?」


が、リンク君は身体を無理やり捻らせて、転がるようにして躱す。

ガスッ!!

躱されたゲイボルグはそのまま砂場に刺さった・・




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