ユニの魔力を解放
その日の夜、学生寮、イロハの部屋・・・
ユニ「私も海行きたいです！」
明日、リカ達と一緒に海に行くということを伝えると、ユニが笑顔でそう言ってくる。
あぁ。この笑顔だけで癒されるな。
因みにユニは性格が最初の時と比べるとかなり明るくなりました。
ユニ。マジ天使です。
カズト「もちろんだ。明日はユニも一緒に行くぞ」ナデナデ
ユニ「やったー！！」
俺が笑顔でそう言いながら撫でてやると、ユニは凄く嬉しそうにそう言った。
「「・・・」」
そんなユニの様子を、イロハが羨しそうに見つめる。
・・・後で頭撫でてやるか。
カズト「あ。そうだ。忘れる前にやっておかないと・・・」
イロハ「何を？カズト。」
明日、ユニと一緒に海に行くことが決まった後、突然そう言う俺に対し、イロハが首を傾げながらそう尋ねる。
カズト「ユニの魔力を解放させるんだよ。」
対する俺はそう答えながら、隣の部屋にいるリカに“念話”を繋げる。
あ。言い忘れてたけど、リカは今、イロハの隣の部屋に住んでいるんだよ。
(もすもす。ヒネモス。リカ。今、大丈夫か？)
(もすもす♪ヒネモス♪どうした？)
(今からユニの魔力を解放させるから、手貸してくれない？)
(おぉ♪テンプレな魔力の封印解放ですね♪わかりますwwwちょっと待ってな♪)
ガチャッ！！
「お邪魔しまーす♪」
俺との“念話”の後、リカはそう言いながら、部屋に入ってきた。
「あ♪リカお姉ちゃん♪久しぶりです♪」
ダキッ！！
久しぶりに会ったリカに対し、ユニはそう言いながら抱きつく。
リカ「久しぶり♪ユニ」
「？リカ。急にどうしたの？」
俺とリカの“念話”の内容など知らないイロハが首を傾げながらそう尋ねる。
リカ「カズトに呼ばれたからだ」
カズト「さてと、それじゃあ始めるとするか。」
俺は改めてそう言う。
イロハ「？始めるって何を？」
俺がそう言うのに対し、イロハが首を傾げながらそう尋ねてくる。
「ユニの魔力を解放させるんだよ。」
対する俺はそう答えながら、部屋の中の一室に入る。この部屋は空き部屋となっていたため、空間の炎と時の炎、世界の炎を灯してあるのでこの部屋での1日を現実世界では1時間にしてある。さらにあらゆる環境に適用できるよう灼熱、極寒などの世界が出来上がった。そしていまいる場所は草原のエリアにいる。
イロハ達もその後に続いて入る。
分身の炎を灯し、ユニを囲むように配置し、結界を発動した。
カズト「ユニ……今からおまえに封印されていた魔力を解放するんだ。」
ユニ「魔力？」
カズト「あぁ。それがあれば、魔法が使えるようになる。」
ユニ「本当！？」キラキラ
俺がそのことを伝えると、ユニは目を輝かせる。
カズト「あぁ。だが、その前にお兄ちゃんと約束。魔力を解放した後、その魔力を悪いことに使わないこと。」
ユニ「うん！！わかった！！約束するね！！お兄ちゃん！！」
そうして俺とユニは指切りをして約束をした。
カズト「さてと、じゃあ、少しの間、眠っててくれな。眠りの炎。」
俺はそう言うと同時に、“眠りの炎”を灯しユニを眠らせ、横にする。
カズト「リカ。頼む。」
「はいよー♪“エテン”形態変化」
リカはエテンを形態変化させ布団を作り、ユニを寝かせる。
さてと、普通のチートならここで上○さんの右手でパリンとやるんだと思いますが、俺はこうする。
ただその炎を、円球にし近づける。
ズオオオォォォッ！！
横になったユニから、強大な魔力が溢れ出る。
『拒絶の炎』を使ってユニの魔力の封印そのものを拒絶して打ち消しました
「ッ！？」
『拒絶の炎』でユニの魔力を解放させたのは良いが、魔力の強さがケタが違い過ぎる！？結界に亀裂が生じた。
リカ「カズトぉ～～～これはちょっとヤバくね？」
カズト「リカ！！もう少しだけ耐えてくれ！！すぐに終わらせる！！」
ユニから溢れ出る魔力を見て、冷や汗を流しながらそう言うリカに、俺はそう言ってからユニの方を見る。
このままだとユニの魔力が暴走して、ユニの身が危険なことになる。
だから、そうなる前に、
「拒絶の炎……フルパワーでいく」
リングに巨大な炎が溢れだす。その炎が魔力を打ち消していく。するとその途端、ユニから溢れ出ていた魔力が徐々に収まりだし、最終的にはユニの中に収まった。だが炎を出しすぎた俺は、立ちくらみが起き座り込む。
カズト「はぁ……はぁ……」
リカ「大丈夫かぁ？」
「大丈夫……だ」
炎を出しすぎたことにより、貧血を起こしてしまった。まだ修行が足らないな……
「ふぅ……さてと、今のうちにユニの魔力とかを調べるか。」
落ち着いてきた俺はさっそくユニの魔力について調べる。
『って言っても、調べるのは私なんですけどね。』
「で、どうだ？ソラ……。」
『はい。ユニの魔力や性能について解析が終わりました。モニター出しますか？』
「あぁ。頼む。」
『では。』
そうしてソラは俺の前に大きなモニターを出した。
