夏休みの旅行決め
リカの魔武器の生成と使い魔召喚から一週間が経った頃、教室では・・・
「カズト……明日から夏休み」
午後の授業を受け終えた後、イロハがそう話しかけてくる。
そう。明日から全学生達が待ちに待っていた、課題や授業から解放される夢の日々、THE夏休みなのだ。
なので、教室内の生徒達は皆、ウキウキしながら夏休み期間中、どうするかについて話し合っている。
カズト「皆は夏休み、どうするんだ？」
そんなクラスメイト達の様子を横目に見ながら、俺はいつものメンバーに、夏休みでの過ごし方について尋ねた。
リカ「オレはやっぱテンプレな海に行きたいな♪」
リリィ「良いね♪それ♪」
イリヤ「海か……確かに良いわね・・・」
シェリカ「皆で・・・行く・・・？」
フレイ「良いな♪それ♪」
俺の質問に対し、リカ、リリィ、イリヤ、シェリカ、弄られキャラ(フレイ)の順でそう言ってくる。って、
「「「「「「あれ？フレイは補習じゃないの？」」」」」」
フレイ「失礼な！！俺だって一応Sクラスなんだから、この間の期末テストで合格点くらい普通に取ったわ！！」
へぇ～～～なんかちょっと意外・・・
リカ「弄られが補習じゃない・・・だと・・・！？」
フレイ(弄られキャラ)が補習じゃなかったことに、リカはそう驚きの声を上げている。
因みにこの間、行われた期末テストではイロハとリカとシェリカが同点で学年一位だった。
まぁ、こっちに来てからイロハの勉強を見たり、クラウスから世界の知識と完全記憶能力を貰ったリカはともかく、シェリカも一位だったことは驚いた。
結論を言えば、シェリカはクーデレで天才児でした。はい。
「クーデレで天才児……ありがとう・・・カズト」
「さりげなく心を読まないで。シェリカ。」
本当にこの世界の女性は読心術がデフォなの？
カズト「まぁ、いいか……で？海に行くって言っても、何処に行くのか、決まってるのか？」
リカ「あ。いっけね♪決めてなかった♪」
カズト「おい。」
俺がそうリカにツッコミを入れていると、
「あ。マリア。それに皆。ちょっと良いか？」
シンがいきなり話しかけてくる。
クロス「ん？シン。どうかしたか？」
空気だったマリアンが話しかける。
～本当に空気だった忘れ去られたかと思った
クロス「おいカズトあとで覚えてろよ」
シン「実はフェルト姫が夏休み、王族のプライベートビーチに招待したいって言ってるんだ。」
クロス「招待って俺達全員をか？」
「あぁ。」
フェルト「皆さんとはこの夏休みの間、さらに親睦を深めたいと思いまして。」
フェルト姫……夏休み前に転入してきた。生け贄召喚以来の登場である。
クロス「ふーん・・・皆。どうする？」
シンとフェルト姫からのお誘いについて、マリアンはとりあえずイロハ達に確認する。
イロハ「私は良いですよ。」
リカ「オレもOK♪テンプレな匂いがプンプンするから、むしろ大歓迎♪」
リリィ「私も良いよ♪王族のプライベートビーチなんて行ったことないし♪ね♪シェリカ♪」
「・・・うん・・・」
イリヤ「あたしは小さい頃に行ったことあるけど、久しぶりに行くのもいいわね。」
フレイ「俺は泳げれば、何処でもOKだ♪」
カズト「イロハが行くなら……」
カミノ「そうか・・・」
「じゃあ、皆、行くってことで良いか？」
「あぁ。」
クロス「じゃあ、皆。明日の朝、寮前で待ち合わせってことで。」
「わかった。」
フェルト「楽しみにしていてくださいね。皆さん。」
こうして俺達は夏休み、王族のプライベートビーチに行くことになった
俺達がそう話していると、
ガラッ！！
クロト「おらぁ～～～さっさと席着け。家畜共ぉ～～～一学期の最後のHRだぁ～～～」
我らが担任、クロト教諭がそう言って、教室に入ってくる。
「あ～～～一学期の最後のHRは連絡なし。っと言いたいところだが、夏休みが終わったら文化祭、魔闘会とイベントが立て続けにあるから、ただハメを外すだけでなく、修行くらいはしとけよぉ～～～っていうことで解散。おやすみぃ～～～グースピー♪」
クロト教諭はそう言うといつもの如く、自前のベッドと枕で寝た。
毎度毎度ぶれないな。
