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助ける代償

リカ「終わったのか……」


椿を鞘にに戻し、武装を解除したカズトはリカのもとへゆっくりと戻っていく。


カズト「あぁ」


リカ「これからどうすんだよ当の本人は死んじまって……」

カズト「死んだやつのことはギルドの連中に任せる……俺は魔力を失った子供たちを見る」


そういって子供たちに駆け寄り、状態を確認する。身体は問題はないが、魔力気管がやられているため2度と魔力を……いや魔法を使えなくなる。

この状態を打破するには


カズト「これより魔力を取り戻す作業に入る。」

リカ「そんなこと出来んのかよ。」


カズト「あのマイナスを使えば出来るが……俺は炎にて能力を使用している。因果が狂えばその能力は2度と使えなくなる。」


因果を狂わせる炎の能力を使用すれば、使用した能力や転成者が使用する同じ能力も世界の権限から消え去り、使うことができない。


リカ「じゃあお前がもし大嘘つきを使ったら転成者が使用不能になるんだろそれならいいんじゃないか」

カズト「それだけじゃない使用した自身にデメリットが起きる。」


そのデメリットは何が起きるかわからない。だから奥の手になった。


カズト「俺はこいつを使う」


ソラに平行の炎を灯す。この炎はこの世界のパラレルワールドに存在する魔法を呼び出すことができる。


リカ「平行世界……まさか!」


「気がついたようだな……そうだ全パラレルワールドの自分と記憶と情報を共有し、魔力の復活を確認するためだ。」


ソラに巨大な炎が灯り、翼が生える。全パラレルワールドに意識を集中させる。数分後……カズトの身体に異変がおこる。皮膚から亀裂が生まれる。


カズト「くぁ……やはりこうなったか」


全パラレルワールドを覗いたカズトは世界から異物として見られ、排除しようとしている。


カズト「もうちょっと……」

リカ「もうやめろ……お前の身体が持たない」

カズト「み、見つけた」


全パラレルワールドを覗いてやっと取り戻仕方を確認できたカズトは炎を解く。だが片目を失っていた。


カズト「危なかった……もう少しで俺が消されるところだった。」


全パラレルワールドを覗いたことで、俺がいるこの世界の俺ともうひとつの世界の俺しか残っていなかった。

もうひとつの俺が消えるとこの世界の俺はいまここにはいなかっただろう。これがデメリットだ。このデメリットはその能力に見合う代償となる。

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