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解放前の行動

「さてと、その儀式へ潜入する前に・・・ソラ。例のアレはできてる?」


教室から出た後、学園の屋上に立って街並みを見下ろしながら、俺はそうソラに確認する。


『バッチリですよ。マスター。』


「それじゃあ、さっそく・・・ソラ・・・!!」


『了解。マスター!!』


パァァァ


次の瞬間、淡い光が俺の身体を包み込む。


ソラはリングの形をしていたが指から離れ俺を包むように装着される。


さてその姿とは


コーホー


まず、その身体は全身が漆黒の騎士甲冑を身に纏い、


コーホー


背中にはこれまた7色の炎のマントを着けて、


コーホー


そして、顔が割れることのないよう、顔全部が隠れるよう、漆黒のマスクを被っている。


とまぁ、ここまでの容姿の描写と


コーホー


この呼吸音で俺が今、何に(姿だけ)成っているのか、お気づきの読者もいると思いますが・・・


『見事なベ◯ダーですね。マスター。』


コーホー


そう俺は今、今でも人気のあるベ◯ダー卿の姿に成っています。


カズト「やるか」


『マスターさっさと生け贄召喚の会場を見つけ出して、潰しちゃいましょう。』


カズト「そうだな……」


ベ◯ダーさんの面を外し、とりあえず俺は音の炎を使って、王国から聞こえてくる“声”に耳を傾ける。


すると、ある一点から恐らく生け贄一歩手前の人達のものであろう悲痛な“声”が気持ち悪い程聞こえてくる。


「ふむ。儀式の会場はあそこの地下か……」


『世も末ですね。マスター。』


まったくだ。救いを求める人々を救済するため領主の屋敷の地下で非人道的な儀式召喚とは・・・神も仏もありゃしない・・・ってん?んん?


教会の地下から聞こえてきた“声”の中に紛れていた、聞き覚えのある“声”に僕は思わず頭を抱えそうになる。


「・・・なんで君まで捕まっているんだよさっきまでイロハと一緒だったのに・・シェリカさん・・・」


さきほどまでイロハらと一緒にいたシェリカ・ダークさんが捕まっていた。あれほど話してたのに…まぁいい助けにいようか


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