勇者クズハ
依頼を受けた次の日……
いつもと同じようにイロハと学校に行き、教室に着くと勇者クズハシンが待ち構えていた。
「カズト・フィアンマ!!僕は君に決闘を申し込む!!」
なぜそうなった。
訳が解らなかったためそのことをイロハに聞くと、放課後まで付きまとっていたゴミに呆れた分身がぶん殴ったためにそうなった。まぁ分身との情報共有はしてないしそうなったのだろう。今度からは五感共有はしとくかな
カズト「めんどいな」
クロト「まったくだ……だがやる必要があるんなら移動するぞ。」
突然表れたクロト教諭がそう呟き、めんどくさそうに移動を促した。
闘技場に着くと全校生徒が集まっていた。なんでも決闘は授業を中断し、学ぶものがないか弱点がないかを探る。どんな人であろうと熱心に観戦し研鑽しあう。
「ルールは一対一。魔武器・使い魔両方有りだ。いいな?」
カズト「はいはい。」
クズハ「僕が勝ったらイロハとの契約破棄だ。」
カズト「わかったわかった。でも、俺が勝ったらあとで考える。面倒くさい上にイライラするから。」
いや、結構ガチな話で。
「ふん。良いだろう・・・」
『さぁ、始まりました!!決闘のお時間なのです!!本日、決闘をしますのは一年S組、召喚勇者、クズハ・シン!もう一人は一年S組、イロハ・タチバナの使い魔カズト・フィアンマです!!因みに実況は私生徒会長クリム・サクラと、』
『解説は私、ヒナ ・ティタール副生徒会長がお送りします。』
何故実況してるの?生徒会長。副会長。
「カズト…ごめんこんなことになって……」
カズト「いやいいさ……いずれこんなことになることはわかっていた。」
近々勇者の行動は目に余る。イロハの行動を逐一確認している。ストーカーのようだった。気持ち悪いほどに。




