ギルド
AM6:00
昨日のうちに冷蔵庫を確認したところなにもなかったので何とか材料を買ってあるから朝食の問題なし。
トントントン
リズムよくテンポよく食材を切っていく。幸い、向こうのものと似ているので悩まなくていい。
卵を焼きながら味噌汁を作ろうとして味噌が無いことに気がついた。しかもこの世界では味噌は開発されていない。独自に作ろうかな…
何故かコンソメはあるのでそちらで野菜スープを作ることに。
米はあるので洗って鍋で炊く。伊達にあの人になりきってる訳じゃない!炊事洗濯掃除家事を自宅で自然に出来るようになりました。
イロハ「…ぅぅ?……ぃい匂ぃ………」ムクッ
朝食を作り始めて30分ぐらいしたところでイロハが起きた。まだ寝惚けてるみたいでボーッとしてる。
カズト「おはよう、イロハ」
イロハ「………?」
寝惚けてるせいか、こちらを見てる。
寝ぼけているイロハを起こし顔を洗わせ、朝食を完成させる。ご飯に目玉焼き、野菜スープといったシンプルな朝食だ
皿に盛り付けたところイロハが戻ってきた。
イロハ「……美味しそうな匂い」
イロハ「うん……」
カズト「じゃあ朝御飯にしよう
御上がりよ」
そう言いつつ向かい合って座る。あ、エプロン着けたままだった…まぁいっか。
イロハ「エプロン、似合ってる」
カズト「そう?ありがと」
イロハ「お母さんみたい」
カズト「俺男だけど!」
イロハ「ま、私は親を知らないけど…」
カズト「…え?」
思わず箸を止める。えっ…朝っぱらからシリアス!?
イロハ「孤児院生まれなの」
カズト「…捨てられたのか……」
イロハ「多分。院長曰く髪の色が原因らしい」
カズト「そう言えばこの間の貴族が言ってた、『鬼人』って話か?」
イロハ「そう……昔、人類と鬼との戦争があったの。それでおよそ9割が亡くなった。その時の鬼たちは茶髪をしてたから」
カズト「戦争の原因って?」
イロハ「分からない。でも、その戦争で人は皆…鬼を敵対視してる………」




