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誓い

それから五分、俺の前には先程の盗賊達がボロボロになり、全員綺麗に並んで土下座をしている


「大体お前ら何時の時代のゴロツキだよ。やっちまいな!とか今時誰も言わねえよ」


そして俺はそんな奴らを馬車に腰掛けながら睥睨している


「あの……カズト君?その辺にしておいた方が……もう皆さん心が折れてますから……」


盗賊達を精神的に追い詰めていると、ユウヤ妹にそう止められる

見ると男達の殆どが体を震わせ、涙を流していた


カズト「はぁ……まあいい、取り敢えずそこのハゲ、なんで時代遅れの盗賊なんてしてんのか説明しろ」


適当に目に入ったスキンヘッドの男を指名し、聞く


「ハゲ……。へい、実は……」


ハゲの言い分を纏めるとこうだ、

こいつらは元々帝国(笑)の王宮騎士団で、かなりの実力者集団だったが、ある時皇帝についていけなくなり。命を捨てる覚悟で脱走するが追っ手に襲われ仲間の半数を失い、仕方なく盗賊業で生計を立てていた。

そういえばあの戦争以来放置してたことを思い出して分体を覗いてみた。


カズト「えっと、何やら一人かなりの実力者が皇帝となり政治をやってるとか」


リカ「あ、それと神様が先日一人転成者を送ったので「よろしく頼む」とのことだ」


リカの言葉を聞いて嘆息する。一度マジで滅ぼすべきだろうか?


「てか転成者?またあのバカ俺に何の連絡も無しに……」


「よろしく頼む」ってことは神ごとの仕事だよな……。分体に監視させてるから大丈夫だろ……暴走すればアセイラム姫が何とかするだろう


「あ~、取り敢えず先のことよりまずはこっちか」


ひとまず面倒臭そうなことは頭の隅に追いやり、未だ土下座をしている奴らに向き直る


カズト「お前ら、いきなりだけど真っ当な仕事、欲しくないか?」


「真っ当な仕事……?」


俺の言葉に頭領が聞き返してくる


「ああ、こんな時代遅れの盗賊の真似事なんかじゃなくて、その腕っぷしを使ってちゃんとした騎士に戻りたくないか?」


「そんなことは決まってやす。出来ることなら誇りを持っていた騎士に戻りたい!」


俺の言葉にそう返す頭領。すると、周りからも口々に頭領に賛同する声が聞こえてくる


「……いいだろう。なら騎士に戻るチャンスをくれてやる」


俺は盗賊達に見えないように幻影魔法で誤魔化しながら断罪の炎を灯す。


「断罪の炎【法と裁きを司る神の名において汝らに問う。踏み違えし道を正し、正しき道を歩むことを誓うか?】」


そして俺は権能を解放し、男達に問いかける。


『『『誓う!!』』』


そう男達が声を合わせて叫ぶと、男達の体が一瞬銀色の光を纏い、光は体の中へと吸い込まれていった。

これは断罪の炎の権能の一つで、対象の誓いを聞き届け、その誓いを違えた場合に相応の裁きを与えるというものだ。

要するに今の誓いに反する言動、行動をとったら罰を与えるってことだな

今回男達に誓わせたのは騎士としての道に戻ることだ。


「その誓い、確かに聞き届けた。……これからお前らをあるところに送る。誰でもいいからそこで会った人間にこの紙を渡せ。【転移】」


そう言って男達をあるところに転移させる


「……さて、少し予定が狂ったけど目的地に向かうとするか】


男達を見送り、俺はまた巨大な茶色の毛並みを持つ馬に変身する

全く、まだ別荘にも着いて無いのにもう大分ページを使ってしまったじゃないか


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