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さぁ行こう

「悪い。ちょっと遅れた」


グレン達を弄っているとそう言って遅れて来たシンが息を切らしてやってきた


グレン「これで全員揃ったし、出発しようぜ!」


そうグレンが大きな声で呼び掛ける


カズト「で、どうやって行くんだ?先に行っておくが転移は使わんぞ」


グレンに釘を刺すようにそう言う。

やっぱり旅の醍醐味は道中の景色やハプニングだろう。

基本的に転移でどこにでも行けるが、こんな時は味気ないので使わない


グレン「大丈夫!ちゃんと馬車を用意してあるから!」


ジャーン!と自分で言いながら右手で馬車を指差す


「……ほう、グレンにしては用意が良いじゃないか。

……で、肝心の馬はどこに居るんだ?」




俺の指摘にうっ!とグレンがたじろぐ。

俺の指摘の通り、馬車はあったのだが、肝心の馬が居ないのだ

これではただの車輪が付いた小屋じゃないか。と突っ込もうかと思ったがなんとなく黙殺する。

すると、目を泳がせながらバカが口を開いた。


グレン「えっと……夏休みはほとんどの生徒が里帰りするんですよ……」


「うん、で?」


グレン「それでですね……途方も無い遠方から通う生徒もいるからこの学園はそういう生徒の為に馬を貸し出してくれるんですよ……」


「正直に言え」



グレン「俺が寝込んでる間に馬が全部借りられてました」


そう言ってグレンは地面に頭を叩きつけて土下座をしてくる


「………グレン」


ビクゥ!と俺の言葉に体を震わせるグレン


カズト「ペイン・メモリーズとこの悪夢だけを延々と見させる睡眠薬、ナイトメアスリーパー。選んで良いぞ」



ちなみにナイトメアスリーパーとは、勉強会のときのナイトメアコーヒーと、超強力な睡眠導入剤をいつかの宣言通り混ぜ合わせたもので、効果は即効性で、約24時間熟睡し、その中で延々と悪夢を見せるという明らかに悪意しかこもっていない薬品だ。


カズト「はぁ……しょうがねえな。お前ら、馬車に荷物といっしょに乗り込め」


グレンに氷点下の視線を一瞥くれてやってからみんなにそう促す


みんなは疑問符を浮かべながらもそれに従う


【はぁ……せっかくの旅行なのになんでこんなことに……】


【仕方ないだろう。俺は日頃の運動不足が解消できて有り難いがな】


奔りながらぼやいていると隣からジョットが反応を示してくる

今はジョットと共に獣の炎を使い、大きな馬になり、馬車を二頭で引いている

奔りながらと言っても二頭共全力で奔ると光の速さを簡単に超えてしまうので速歩きくらいのつもりで足を動かしている


「にゃ~♪」


「凄ーい!」


「「ぎゃああああああ!!」」



だがそれでも十分な速度は出ているらしく、俺とジョットの背中に乗っている娘+妹達はキャッキャッとはしゃぎ、馬車の天井で十字架に磔になっているグレンと(なんとなくついでに)フレイは悲鳴を上げている

このまま速度を上げてバカ二匹に灸を据えようかという嗜虐心が芽生えなくもなかったが、バカ二匹の為に背中の幼女達を恐がらせることも無いのでやめておく

え?ユニ達を落とす心配?

………俺が妹を落とすわけないだろ?震動も妹達のいるところだけキャンセルして超快適な空間を作り出してるわ!

ちなみに馬車内部←ココ重要 にも冷房、震動キャンセル、空間を弄って中身を広くなど、快適な空間を演出している。

逆にバカ二匹のところには震動を増幅させる魔法、暖房を作る魔法、向かい風を常に与える魔法でかなり厳しい環境を作っている

バカにはいい薬だろう


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