会議
あれから1ヶ月がたち、王都は復興し始めた。
だが城内では話し合いが行われていた。ラグナのようやく目覚めて歩けるようにもなった。そしてその会議に参加することとなった。
「奴等は殲滅するしかあるまい」
「それでは民を殺と意味だぞわかっておるのか!」
「軍備を増強それしかなかろう!」
「それでは街の復興はどうするんだ!」
「それを後回しにする……奴等の根城は分かっているんだ!精鋭を結成し直ぐに叩く!」
テーブルをドンと叩く。
「それでは死者がでる!そこは様子見だろ」
「それでは攻めてきたら終わりだぞ」
「いっそうのこと逃げるか」
「そんなことを本当に言っておるのか!」
「ではどうしろと!」
あわただしく扉が開いた。
「ほ、報告致します!」
「何事だ!会議中だぞ」
「失礼します!密偵として監視していたプラチナランクの冒険者が撃たれました!」
「最高峰の冒険者でもだめなのか!」
「会議中失礼致します陛下……」
「なんだフェルトよ」
フェルトが会議の場に現れた。
フェルト「中断させて申し訳ございません。単刀直入におっしゃいます。ヒューレット公国には私に決めさせて貰えませんか?」
「陛下の娘だかといってそんなこと認められるわけなかろう!」
「状況をわかっておるのか」
フェルト「わかっておるからこそです。これは戦争ではありません。友達を仲間を救う戦いです。」
「これは国同士の戦争なんだ子供は黙っていろ」
フェルト「黙りません。ならば私たちだけで独断で行動いたします。」
熱くなったフェルトが咳払いしてお辞儀しその場を立ち去ろうとしたとき陛下がとめる。
「勝機はあるのか?」
フェルト「いえ……」
「ほらみろ無いんじゃないか」
フェルト「ですが希望はあります。天才魔道具技師『サイエンス』が動いています」
「サイエンスだと」
ざわつき始めた。無理もないこの戦いにサイエンスが協力するなど……素性も知らない何処に住んでいるかもわからない人物で連絡の取りようもない。それをフェルト姫がその情報を知っているからだ。
「よかろう。この戦いの指揮はフェルト……お前に任せる」
「陛下!」
「黙れ……フェルトしくじるなよ」
フェルト「分かっております。この心は陛下の道を目指しております」
皆を黙らせこの場を退出した。