終結とその処理
リカは回復魔法にて体力を回復しクリスのもとへ駆け寄る。返事がなくただ俯いていた。殺気を感じて羅刹にて防ぐと刀身が折られ吹き飛ばされた。
「加減が難しいな」
シュテン「目覚めたかラウル」
ラウル「そういう姫も御変わりなく」
カズトは立ち上がろうにも炎を消費しており膝を尽き自分の無力さに拳を地面に叩きつけた。だがあれなら出来ると思い集中を始める。そして大気中の炎を自信の体に集め始める。仙法の炎が灯った。仙法の炎とはすべての炎を使いきり大気中にある見えない炎を取り込むことによって生まれる仙人の神が教えてくれた使い方だ。ただしこれを使用時間が決められており、カズトだともって10分だろう。
ラウルが倒れているリカを殺すため向かう。それをカズトが横から割り込み阻止した。
カズト「大丈夫かリカ」
リカ「これが大丈夫に……見えるなら……病院行け……さっきので肋骨4本と侠骨、あばら骨が持ってかれた」
動けぬリカは血を吐きながら応急措置をし見ているしかなかった。こうもチートの奴等が圧倒されるなど鬼人の戦闘力は計り知れない。
「ちと驚いたがそこをどけ童よ」
カズト「時間がないんでね圧倒させてもらう
仙法……針炎」
針の炎で造られた鋭利の針がラウルに襲う。ラウルは微動だにせず針を受け付ける。だが彼女には刺さっておらず通り抜けたように見えた。カズトは直接接近して拳を向ける。そしてラウルを通り抜けた。ラウルに振り向くとカズトの顔を掴み持ち上げる。必死にもがくカズト。振り払おうにも力が入らず力尽き掴んでいた両手が脱力した。それを確認したラウルは
カズトを投げ捨てニルスと合流しようと動き出した瞬間、地中が盛り上がり出てきたカズトの拳がラウルの顎に辺り宙を舞った。
ラウル「がぁ……」
カズトはあらかじめ実態のある幻覚で肉体があるのを錯覚させ、本体は地中に潜りその時を待っていた。その隙を狙ってラウルを吹き飛ばした。
カズト「はぁ……はぁ……」
10分を越してしたまった為、限界に来てしまった。ラグナの状況を確認しようと振り向くと、胸を突かぬかれ微動だにしない陛下がそこにいた。シュテンも傷だらけで息をきらしていた。
「ふぅラグナ君は衰えたね」
ラグナを投げ捨てると王国内の鬼人となった人々が集まってきた。その中には見覚えのある奴もいた。
ヒナ・ティタール
クロト・シルバー
エルザ・アルカディア
グレン・フファール
クリス・ハイト
などその他面々がいた。
「よく集まったね皆」
「姫のご意向ならばどこまでも」
「どうしますか?姫こいつらは……」
シュテン「ここで滅ぼすのもいいけどそれも詰まらないある程度軍備を整えてからまた攻めるとしよう」
シュテンは羅生門を召喚し扉を開け、此方に振り向きニヤリと笑い通っていった。これで王都の襲撃は終幕を迎えた。死者が出なかったものの被害が甚大なものであった。胸を突かぬかれたラグナとシンは死ななかったものの意識不明となっていた。リカはエテンの能力でダンジョンを造り、自身の強化するため閉じ籠った。それとオプションワークスの作成にも取りかかっていた。フェルト姫は傷だらけでもなお街を巡回し、人々に声を掛けて労っていた。
カズトは炎をあまりにも使いすぎたため1週間寝込んでいた。目を覚めるとイロハとの契約紋が消されたためリカに仮契約をしてもらう。そして……鬼人と目覚めたイロハらは聖地であった国は、今ではヒューレット小国となっておりそれを滅ぼし、城を築いた。
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