ニルス・グリモワール
ゆっくりと降りてきた長い道ローブの青年は死んでいるデメリスに近づいて手を置いた。デメリスの死体から魔力が抽出させた。
「君の力は僕があげたものだからね。返してもらうよ」
抽出させた魔力を自分の体内に取り込んだ。その男の背後に氷槍が出現しカズトらに放たれる。カズトは雷盾を放出し、リカは防御のオプションワークスで咄嗟に防ぐ。しかしその氷槍は雷盾をオプションワークスを貫いた。リカはデメリス戦で少ししか消耗していない。が先ほどより威力が上がっていた。デメリスよりも扱いが上手く魔力が桁違いであるからゆえ、防御膜を突破したのだ。
カズト「リカ……」
リカ「わかってる」
「何を話してるのか分からないが僕は目的を達成したので帰らして貰う。」
カズト「やすやすと帰すかよ」
カズトは長ローブの背後に攻めより雨と闇の合成の炎で殴り付ける。しかし氷壁が一瞬にして出来上がり、防がれてしまった。その壁から刺が幾つも現れカズトはそれを間一髪にて避ける。が目の前に現れた長ローブが氷拳にてカズトを殴り付ける。カズトは咄嗟に腕で防ぐがぶつかった衝撃波で家の壁を突き破って吹き飛ばされた。リカは油断などしてなかったが目の前に迫ってきたのを確認すると羅刹にて斬りかかる。羅刹を素手で受け取められ、腹部を強化魔法にて蹴られ吹き飛ばされ、レンガの家に衝突し瓦礫に埋もれた。
「おや…軽い運動だったんだけど強すぎたかな?」
瓦礫を吹き飛ばし掠り傷を負ったリカと雷を全身に帯電するカズトが姿を見せた。
「そうだ自己紹介がまだだったね僕は夜明の魔剣首領ニルス・グリモワール」
「!?」
自ら首領がこの騒動に出てくるとは思いもしなかった。しかも謎に包まれた人物が表舞台に姿を表したということは何か裏があるという概念に陥ったカズトとリカ
ニルスは何を考えているのか読み取れなかった。
カズトは雷の炎にてニルスに接近を試みる。しかしニルスは風魔法にてカズトの進路を防ぐ。そしてリカは影魔法にてニルスの影から奇襲を行う。槍型のオプションワークスにてニルスの頬を斬りつける。ニルスは一旦後ろに下がった。
リカ「やっぱり首は無理か……」
カズト「首じゃなく傷を負わせたたげでも」
頬から流れる血を拭き取り不気味に笑う。
槍型のオプションワークス『侵槍』の特殊能力が現れる。傷口に呪いを侵入させ麻痺に追い込む効果が発動した。ニルスは片ひざをつき苦しみだす。
カズト「嵐+重+空+岩+獣=ベヘモスの重心」
カズトは拳に炎を掛け合わせニルスに殴り付ける。
しかしそこにはニルスの姿は無かった。しかもカズトの横にいた。体勢を整えようとしたとき
ニルス「光魔法……無情の裁き」
極光の柱がカズトを押し潰し圧縮される。細胞が崩壊する音が聞こえる気がする。カズトは重力の炎と強化の炎を灯し、光の柱を押し退けるが徐々に押し負かされ潰された。光が消えると巨大なクレーターが出来上がった。その中に大量に血が飛び散り返答がないカズトが倒れていた。