SWC
♯3
廊下がやけに長く感じる。もう、誰も話しかけ
てくれないのだ。皆んなから注目され、おまけに
通ろうとすると、道が開く。
ただ、ひたすら長い廊下を歩く。
「ドスッ!」
恥ずかしくて下を向いて歩いていたから、誰か
とぶつかってしまった。
「す、すみません」
「え!もしかして、君がリト・ソーザンドか?」
「え、そうです」
すると、背の高いその男の人は俺の肩をガシッ
と掴んだ。ドキッとしてしまった。
「これは、運命か否か。伝説のルーモア・ソーザ
ンドさんの息子が我がSWCに!」
我がと彼は言葉を発する。
「あの、SWCの方ですか?」
「ああ、僕はハイドだ。部屋に案内しよう」
どうやら、部隊ごとシェアハウスをするらし
い。
「どうぞ」
ハイド先輩が部隊の部屋のドアを開けると、目
の前に少し目がつり上がった女性と、横にでかい
男の先輩がいた。
「おー!お前がリトか!がはははは」
この男の先輩はなんか、こう、勢い強いな。
「何ビビらせてんだよ。あぁん?」
目の前で口喧嘩が始まってしまう。
しかし、その喧嘩を止めた人物は、ドアから入
つてきたのだ。唐突に。
「あのー、ここSWCであってますか?」
入って来たのは、可愛い少女だった。
透き通る綺麗目な声をだし、髪は金髪。
「ああ、もう1人の新入隊員だね」
ハイド先輩は、どうぞと手をくいっとする。
「あの、ヨロシクおねがいします。私は、
ヘラ・マスコットです」