日常編 ハグル②
今回からゲームが始まります。
各視点はGMがモニターを見ている映像って体です。
キャメリアの能力では声は拾えませんが、各部屋にスピーカーを準備して部屋の中の声が拾えるようになってます。
その為、GM視点以外では地の文が存在しません。読みづらいかもしれませんがよろしくお願いします。
<ルーナ・エイミー混合チーム視点>
1‐1部屋
「始まりましたね。エイミー様……いえ、今はエイミーさんと呼ぶことにしましょう。エイミーさんはこのゲームのシステムを理解できていますか?」
「えーと、ルールは把握していますが、理解といわれると自信がないです。要は他の人とルールやトランプを交換し合って点数を高くすればいいんですよね?」
「その通りです。ですが、簡単に交換してしまっては相手の有利になる可能性もあります。慎重に対応した方がいいでしょう」
「私達のルールは『トランプの7と8が揃っていれば‐20点』『緑の魔石は最高得点』『ゲーム終了よりも早くGMに手役を見せゴールすると残り時間がポイントに加算』の三つですね」
「このことから、緑の魔石が10点だと言うことが分かりました。なら魔石を交換する際は、緑を多めに手に入れる方向で考えましょう」
「そうですね。他の魔石よりも価値があるなら、そうした方がいいかもしれませんね」
「そして私たちのトランプが『♠5』『♠8』『♢6』『♡K』『♣A』。見事にバラバラですね。最初は何でもいいから手役を揃えましょう」
「でもトランプの7と8が揃うのが怖いですね。手放すなら『♠8』からでしょうか?」
「しかし、7がなければ問題ない訳ですから、フラッシュのことを考えると、残してもいいかもしれません」
「それにしても……5、6、8と所持しているのに、7を持つことが出来ない所為で、ストレートが狙えないのは嫌ですね」
「本当にそうです。このルールを考えたシオン様の底意地の悪さが窺えます」
「それじゃあ、何としても勝利してシオン様にギャフンと言わせましょうね!」
「はい。ではわたくし達も行動しましょうか」
混合チーム1‐1→1‐2
「誰もいませんね」
「流石に隣には配置してないのでしょう。ですが、誰かに会わないと始まりませんから、すぐ近くにはいると思いますが……あら?」
「あっルーナ様。よかったです。会えましたー」
「シャルティエ。……第二チームはどこかと他のチームと出会いましたか?」
「いえ、ルーナ様達が初めてです。私達は2-3からここまでやってきました」
「そうですか。では時間もないことですし、早速交渉を始めましょうか。交換はどうしますか?」
「そうですね……トランプと魔石のルールだけ教え合うのはどうでしょう?」
「特殊ルールは教えないのですね? よほど良いルールを引いたのでしょうか?」
「いえいえ、そんなことはありませんよ。でも、全部教えたらつまらないじゃないですか。他のチームとの交渉にもなりますしね」
「分かりました。ではトランプの交換はどうしますか?」
「ルールの交換の後で考えましょう」
「わかりました。ではわたくし達のトランプルールから教えます。『トランプの7と8が揃っていれば‐20点』です。次はそちらのルールを教えていただけますか?」
「私たちは『同じマークの3と6を持っていれば得点×2』ですね。次に魔石の方ですが『緑を複数そろえると、緑の価値はマイナスになる』です」
「その情報は有難いですね。わたくし達の情報と合わせると値千金の情報でしょう。そこで……ものは相談なのですが、今後この情報は他のチームに出さないことにしませんか?」
「ふーん、その約束をしないと教えないってことですか?」
「いえいえ、最初の約束ですから教えますよ。ですが、シャルティエも聞いたらその価値がわかると思います。そしてわたくし共の情報はいくらでも流していただいて構いません。こちらの魔石のルールは『緑の魔石は最高得点』です、」
「……なるほど。欲張って緑を複数手に入れると一気にマイナスってことですか。確かに私達の情報がなければ複数手に入れるチームがいてもおかしくないですね」
「ええ、最初わたくし達も複数手に入れる方向で考えておりました。なので、最初に出会ったのがシャルティエ達で本当に良かったです」
「それではルーナ様、トランプはどうします? 交換します? ちなみに私達は絵札が欲しいですね」
「わたくし達はスペードか低いカードが欲しいです。絵札なら『♡K』があります」
「では私達の『♠3』と交換しませんか?」
「そのカードでしたら問題ございません。では交換ということで」
『♡K』⇔『♠3』
「ではわたくし達はこの後1‐3方向へ行くことにします」
「じゃあ私たちは7‐2へ行きますね。縁があったらまた会いましょう!」
混合チーム1‐2→1‐3
「第二と出会えたことは幸運でした。緑の魔石に罠があったと知り得たのですから」
「本当にシオンさんは意地が悪いですね。あっそれから『♠3』が手に入りましたね!」
「これで『♠3』『♠5』『♠8』『♢6』『♣A』ですね。ストレートかフラッシュの可能性が出てきましたね!」
「ええ、これからはその二つを狙いながら最終的にはストレートフラッシュが望ましいかもしれません」
「そういえば『同じマークの3と6を持っていれば×2』でしたっけ?『♠6』が手に入ったら得点が倍になりますよ!」
「ええ、ですがその情報を知っているシャルティエ達が『♠3』を渡したのです。もしかしたらシャルティエ達はもっと高い手札を手に入れているのかもしれません」
「油断は出来ませんね!」
「そう言うことです。では行きましょう」
<GM視点>
「これは……今のところ混合チームが優勢かー? でも他のチームもまだまだチャンスがあるぞ! この後も見逃せないぞ♪」
会場では食事をしながら各陣営がそれぞれのチームを応援している。
そして、そこでティティが実況をしている。エリーゼは参加者のため今回は一人だ。ってかエリーゼはこれが嫌で選手になったのではないだろうか?
「シオン様は何処が優勝すると思います?」
ティティがマイクを持ってこちらに近づいてきた。
「うーん、現時点で情報面ではルーナ達が一歩リードか? 緑の罠にいち早く気が付けたのは大きいだろう。しかも口止めもしている。だけど緑がマイナスのルールを知っているのは、もう一チームいるからどうなるか? カード面で言えば確か警備隊が最初からツーペアだったよな? フルハウスまで持っていけばかなり強いんじゃないか?」
警備隊のスタート時点の手札が『♠J』『♠Q』『♣7』『♢7』『♡Q』だ。これはかなり良いだろう。『♠J』を変えるだけで十分だ。
「シオン様ぁ? ルーナ達に勝って欲しくないからって、他チームを贔屓したりしてませんよね?」
「してねーよ! ってか完全にランダムだっただろうが。俺だって、全員が配置についてから初めてカードとか知ったんだよ!」
カードとルールは完全にランダムで配られた。で、全員が迷宮部屋の配置に付いた後に、モニターに向けて持っているカードとルールをこちらに見せてもらったのだ。
「そうでしたね。私としては通信隊に勝ってほしいんですけど、果たしてどうなることやら……」
<通信隊視点>
「エリーゼさん。どこが強敵だと思います?」
「そうですね。やはりルーナ様は強敵でしょう。後は補給隊も数字には強いですから侮れないと思いますよ」
「私達ってどうなんでしょうね?」
「私達のルールは『ジョーカーはどのカードの代わりにもなるが、ファイブカード以外にジョーカーを組み合わせると合計の点数は半分になる』と『白は青より低い』、『ゴールしたければ、どのNPCでもいいので「ゴールします」と言えばGMの元へ転移する』の三つです。正直ジョーカーは持ってないので関係ないですし、他の人は持っていても手放さないでしょうから、関係ありません。魔石の価値も微妙な内容でしょう。ですが、特殊ルールについてはかなり重要な内容ではないでしょうか? 私達は時間終了までがゲーム時間と思っていましたが、これを見る限り、早くゴールした方が有利になる可能性があります。もしこの情報を私達しか知らないのであれば、早めにゴールすることも考えなくてはいけません」
「なら手役を早いところ揃えたいですね。今は『♠6』『♣5』『♢8』『♢J』『♢Q』で役なしです。ここからならダイヤのフラッシュでしょうか?」
「658とあるのでストレートも狙えそうですよ?」
「それならダイヤの8からQのストレートフラッシュが一番かもしれません」
「ではまずどうしましょうか?」
「現在地ここは3‐5のようですし4‐5にでも行きましょうか?」
通信隊3‐5→4‐5
「おや? 隣から話し声が聞こえませんか? 行ってみましょう」
通信隊4‐5→4‐6
「リーネさん! サラさん!」
「エリーゼとシルビアやんか。元気か?」
「まぁまだ始まったばかりですしね。リーネさん達は? もう他の隊と接触しました?」
「まだや。とりあえずうちらはNPCの所へ向かおうと話しとったところや」
「えっ? NPCの位置をご存じなのですか?」
「おっと、こっからは有料や。どや? いっちょ互いの情報を交換せんか?」
「……別に構いませんが、そちらは何か欲しい情報はおありで?」
「せやな……まぁ言い出しっぺやし、こっちから言おか。こっちは4、5、6が揃とるから、そこに繋がるカードを探しとる。で、うちらが知っとるNPCは余っとるカードを交換してくれるっちゅう話や。これ以上はそっちも情報をくれんとやらんで」
「私達は5、6、8かダイヤのフラッシュを集めてました」
「……おたくらホンマに運がええで。うちらにあったことを感謝しいや。ただ、そっちにとってはかなりいい情報やけん。トランプのルール交換にプラスして魔石一つ。もしくはタダでルールを一つ渡すかで手を打とうやないか」
「……では白の魔石一つでいいでしょうか?」
「ま、よかろう。そのルールやけどな、『ダイヤのマークを2枚所持で‐10点。一枚追加ごとに‐5点が追加される』ダイヤでフラッシュを作ろうもんならその時点で‐25点や。どや? 有益な情報やろ?」
「……ええ。本当に有難うございます。ではこちらのトランプ情報ですが『ジョーカーはどのカードの代わりにもなるが、ファイブカード以外にジョーカーを組み合わせると合計の点数は半分になる』です。あと白の魔石をどうぞ」
「ほうか。ジョーカーは便利やけど、点数が少のうなるのか。知らんかったらジョーカーと交換するところやったわ。ホンに恩に着るわ」
「ではもう一つ情報交換しませんか? 私達はダイヤの処理をしないといけませんので、NPCの場所を教えてほしいのですが……」
「そっちの特殊ルールを教えてくれるか?」
「……魔石ルールではダメですか?」
「魔石ルールか? うちの魔石ルールは教えんぞ?」
「ええ、こちらの魔石ルールとそちらの特殊ルール。どうでしょうか?」
「じゃあうちらが先にNPCと交渉するエリーゼらは後での交渉にする。でどうや?」
「構いません」
「よし、うちの特殊ルールは『3‐7にいるNPCはトランプをジョーカーや余っているカードと交換してくれる』や。ここからすぐやろ?」
「分かりました。ではこちらの魔石ルールですが『白は青より低い』です」
「なるほど。エリーゼは価値の低い魔石を渡したちゅうわけか」
「別に色の指定はされてませんでしたので」
「ふん、まあええわ。で、カードはどないする? 交換するか?」
「出来るだけダイヤを消費したいので、交換していただけるなら有難いですが…」
「一枚だけなら引き受けちゃる。ただし、さっきも言ったが、こっちは4、5、6やからそれに付随せんと断るかもしれん」
「……『♢8』でどうでしょう? 7があればストレートになりますよ?」
「よし、それで手を打とか。こっちは 『♠10』か……8なら『♠4』でもありやな」
「では『♠4』の方でお願いします」
『♢8』⇔『♠4』
「なら少しだけ時間をおいてから来るんやで。ほなまたの」
「…ふぅ」
「思ったよりも交渉って大変そうですね。もっと気楽にできるゲームだと思ってました」
「私もよ。ってそれどころじゃないわね。まさかダイヤがマイナスカードだったなんて」
「一枚交換して今は『♠4』『♠6』『♣5』『♢J』『♢Q』ですね。こうなるとダイヤは2枚とも無くしたいところですが……」
「3‐7がカード交換って言ってたわよね?」
「ええ、ですが私達に必要なカードがあるかは……」
「では3‐7に行くのは後回しにしましょう。どっちみちゴールするときに必要ならその時でいいでしょう。それよりも今は他のチームとカード交換を優先したほうがいいですね」
「ですね。もしかしたら他にもマイナスカードがあるかもしれません。情報もしっかり仕入れていきましょう」
「じゃあ……補給隊とは反対方向。4‐5に戻って4‐4へ進みましょう。そのあとで……」
通信隊4‐6→4‐4
<GM視点>
「いやー、通信隊は危機一髪って感じだな」
「シオン様ひどいですよ! うちのチームにダイヤをあんなに押し付けて……」
「だから俺は知らないっての。でも通信隊はゴールの仕方を知ってるだろう。今のところ通信隊しか知らない情報だから、これは大きなアドバンテージじゃないか? 役を作ってゴールすれば高得点のチャンスだ」
「ですです。エリーゼちゃぁぁん! がんばれー!」
「おいおい、ティティは実況なんだから贔屓はしないでちゃんと実況しろよ?」
ほら周りの目がちょっと怖くなってきてるぞ。
「あっはーい。じゃあ次は……あっ、料理隊辺りが面白そうですよ」




