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ロストカラーズ  作者: あすか
第七章 天魔戦争
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閑話 ファイ島の決着②

今回まで閑話。前回に引き続きゼロ視点になります。

次回から本編に戻ります。

 俺はクラウンから少し離れた場所に転移する。コイツらに蜘蛛を付けていたことを悟られたくないからな。転移前にクラウンから離しておいた。


 道化師達は五人揃っているな。ピエロとハーレクインもこちらで新しい肉体を用意したようだ。

 現時点ではクラウンとラファエルが戦っていて、残り四人が見守っている。何故全員で戦わないのか?


 そして誰一人俺の存在に気がついていない。転移する際に霧状になって転移したからな。周りの瘴気に混じって分からなかったのだろう。


 しかし……いくら俺が気配を消していたとしても、こんな近くに転移したのに存在に気づかないとは……道化師もまだまだだな。

 そしてそれはラファエルにも言えること。道化師よりも強い存在が近くに現れたと言うのに、クラウンと戦っていて、気づきやしない。


 俺が今すぐ出ていって殺してもいいが……さっき大暴れしてスッキリしたし、いい機会だ。ちょっと道化師の戦いを見てやるか。


 あっでも勝負は……まぁいざとなったら反故にすればいいし、どうでもいいか。



 ――――


「貴様だけは絶対に殺してやる!!」


 ラファエルの攻撃をクラウンは余裕をもって避ける。ラファエルが振り回している剣は……魔剣の類いだな。自身が召喚して出したものではない。

 ふむ……どの程度の剣なのか、後でじっくりと観察したいところではある。


「オホホっ。先ほどまでこそこそと逃げていた癖に、随分と威勢のよろしいことで……」


 クラウンがラファエルを挑発する。どうでもいいが、アイツはいつまでリーパーの物真似をしているんだ? まぁラファエルと対峙してるんだから同じ口調でないと違和感があるか。……もう誰も気にしてないと思うぞ。


「五月蝿い!! あの化け物さえ居なければ貴様らなぞ怖くはないわ!!」


 あん? 化け物とは俺のことか? ……っと思わず殺気を出すところだった。

 せっかく隠れているのに殺気を出して見つかったら台無しだ。


「大体なんなんだ! あの理不尽な暴力の化身は!? あんな邪悪な存在がこの世に存在していいわけないだろうが!!」


「確かに……あの方は邪悪そのもの。暴力が服を着て歩いているような存在ではありますが……」


 ……我慢だ。我慢するのだ。しかしクラウンの方が酷いもの言いではないか?


「あれが貴様らのボスなんだろう? 確かにあの邪神ならば【死の呪い】を甦らせるのも不可能ではあるまい」


「いやぁ【死の呪い】は別人ですが……まぁ理不尽さで言えば同類ですかね」


「誰がシオンと同類かあああ!!」


 しまった!? 思わず叫んでしまった。

 自分で言うのもなんだが、俺は我慢強い方だと思っている。しかし、そんな俺でも我慢できないことはある。流石にシオンと同類扱いは許容出来ん。アイツは俺以上に理不尽の存在だからな。


「あっゼロ様!!」


 俺の叫びに全員がこちらを向く。いや、クラウンだけは戦闘中なので俺の方を見てないな。しかし相手のラファエルの方は……。


「ひっひっひいいいい!? で、でたあああ!!」


「よっしゃあああ!! 隙あり!!」


 俺を見て取り乱したラファエルの隙をついて、クラウンが魔法【バルーン】を唱えてラファエルをバルーンの中に閉じ込める。


「なっ!? これは……」


「ふふっ観念しなさい。このバルーンの中に入ってしまうと、貴女にはもうどうすることも出来ません」


 【バルーン】の魔法はその名の通りバルーン――風船を作る魔法だ。

 小さいバルーンから大きなバルーン。変わった形のバルーンとあらゆるバルーンを作り出し、自由に操ることが出来る。

 クラウンは、そのバルーンの中に様々な付与をすることが出来る。クラウンがメインで使用しているのは、触ると爆発する【風船爆弾】だ。

 他にも【毒ガス風船】や【水風船】など好きな物をバルーンの中に入れることが出来る。


 そして【バルーン】のもうひとつの特徴。

 それは中に入れたものもクラウンの魔法の一部となり、クラウンのイメージした通りに操ることが出来る。


 かなり強力な魔法だがバルーンの中に入れることはかなり難しい。何故なら相手の胸に手を当ててないと、中に入れることは出来ないからだ。

 格下の敵なら容易だろうが、格下ならそもそもバルーンに入れる必要がない。

 しかし格上が相手なら入れることが困難だ。その為殆ど発動することはないが……発動さえしてしまえばほぼ無敵と言えよう。


「くそっ出せ!!」


 ラファエルが剣で斬りつけようと、魔法を放とうと中からではびくともしない。外からは割れやすい風船でも、中からは絶対に破られないようになっている。破れるとしたら、クラウンよりも倍の魔力が必要となるだろう。

 クラウンとほぼ同じ魔力量のラファエルでは不可能だ


「ふふんゼロ様。一歩遅かったですね。ラファエルはこの通り無力化しましたよ。これで私達の勝利ですね」


 俺が近づくと、クラウンが勝ち誇ったようにドヤる。

 吃ってないのは、ここに五人全員がいるためだろう。もしくはラファエルの前で演技をしているからなのか……正直あれはウザいからいつもこの話し方をしてほしいものだ。


「何を言っている。ラファエルは俺にビビっていた。なら俺が無力化したと言っていいだろう。むしろ貴様は俺が無力化したラファエルを捕まえただけのただのハイエナだ」


 勝負自体は殆どどうでもいいが、負けを認める訳にはいかない。


「はあっ!? それを言うのでしたら、私が戦っている横からちょっかい出したゼロ様がハイエナ出はありませんか!」


「別に俺は手は出してないだろうが。相手が俺を見て降参しただけだ。そもそも貴様がさっさと殺さん方が悪い。実力もない癖に戦おうとするからだ」


「なっ!? いくらゼロ様でも言っていいことと悪いことが……」


 そこでハーレクインがパンパンと手を叩く。


「もうそのくらいで宜しいではありませんか。点数に関してはあとでフレアに決めていただきましょう」


「……そうだな」


 きっと今のもどこかで見ていたはずだ。今回はフレアに……俺の不利になる予感がするが、任せることにしよう。


「それで……コイツをどうするんだ?」


 半ば俺の所為で、殺さずに無力化してしまったが……。


「どうせなら色々と情報を吐いてもらいましょう。メタトロンの片腕ならたくさん情報を持っているはずです」


 戦争もほぼ終盤。こんな状況で今更情報がいるか?

 だが……確かにこのまま殺すのも惜しいか。


「ふざけるな! 誰が貴様らに情報を吐くか!!」


「ふふふっ。貴女の意思など関係ないのです。その【バルーン】の中に入っている限り、クラウンの思いのままなのですから」


 ハーレクインがクラウンに目くばせで合図をする。いつの間にかハーレクインが場を支配している。最近シオンと話す機会が多かったせいか、道化師の中ではハーレクインが前面に出ることが増えているように思える。


 クラウンはハーレクインの合図のあと、バルーンに魔力を流す。するとラファエルの着ていた青い鎧が消えた。脱いだわけではない。その場から消滅した。


「なっ!?」


「ほらこの通り。どうですか? 次は鎧だけでなく、その残っているシャツやアンダーもはぎ取りましょうか?」


「なっ!? そんなことをすれば……」


「貴女の裸がこの男達の目に晒されますね。貴女が暴力の化身と言っていたあの人にも……きっと裸になったらあの野獣が黙っていないでしょうね……」


「ひっ……や、止めろ!!」


 何を想像したか知らんが、ラファエルは身をよじりながらバルーンの中で必死に俺から逃れようとする。


「おいハーレクイン。人を暴力の化身だの野獣だの……いい加減にしろ」


 流石に温厚な俺でもいい加減ぶち切れるぞ。


「……怒られてしまいましたね。仕方がありません。しかしこちらの質問に大人しく答えないとどうなるか分かったはず」


「くっ殺せ! 貴様らに辱しめられるくらいなら死んだ方がマシだ!!」


「「「おおおっ!?」」」


 ラファエルがそう叫んだ瞬間、道化師たちが一斉にどよめく。

 一体今の発言で何を驚いているんだ?


「素晴らしい……素晴らしいですよラファエルさん! まさか本当に……」


 とりわけハーレクインの様子がおかしい。何か感動しているようだが……。


「実は先ほどまでわたくしは貴女に失望していたのですよ。こちらがせっかく内通者を匂わせガブリエルと対立するように仕組んでも、結局戦わない。大物ぶってこの島に攻めても、ゼロ様を見ると部下を見捨てて逃げる卑怯者。挙げ句の果てにはこの島の結界から抜け出すことが出来ずに、隠れてガタガタと震える腰抜け。期待外れもいいところ。本当に情けなかったのですが……今の一言で貴女の株は急上昇ですよ!!」


「お、おい……ハーレクイン? どうしたんだ?」


 ハーレクインのあまりのテンションに若干引き気味に尋ねる。

 が、ハーレクインは俺の言葉に無反応。一切聞く耳を持たないようだ。


「ああ……本当にティティ様は素晴らしい。ラファエルさん。貴女もティティ様に感謝すべきです」


 ティティ? 何故ここにティティの名前が? しかも様? ハーレクインはティティのこと様付けにしていたか? いかん全く意味が分からん。


「おい。お前ら……一体何を騒いでいるんだ? ハーレクインは何であんなに興奮しているんだ? 説明しろ!」


 ハーレクインじゃ話にならんので、他の道化師に聞くことにした。


「それは……戦闘前にティティさんが、ラファエルは捕まったら『くっ殺せ!』と言うと話してまして……」


「はぁ?」


 答えを聞いても意味が分からない。確かに今ラファエルは今『くっ殺せ』と言った。だがそれがなんだと言うのだ?

 そのセリフを予言したから驚いているのか? しかしそのセリフは捕虜になった者がよく使わないか?


「ああっ! この感動を誰に伝えればいいのか……やはりティティ様でしょう!」


 そう言うとハーレクインはケータイを取り出す。コイツ……今から連絡する気か?


「あっティティ様でしょうか!! わたくしです。ハーレクインです。今ですねラファエルさんを生け捕ったところなんと……」


 本当に連絡しやがった。もうハーレクインは完全に無視した方が良さそうだな。しかし俺が前に出ると話が進まん。ここはやはりクラウンに任せた方がいいだろう。


「……内通者はいないの……か?」


 一方ラファエルがか細く呟く。そういえばさっきハーレクインが口を滑らせたな。まぁ今更バレた所で困ることはないか。


「ええ。あれは貴女がガブリエルと争うように仕組んだ罠です。出来れば有無を言わさずにガブリエルに斬りかかってくれると面白かったのですがね」


「貴様ぁ…………待て。何故我らが争っていないことを貴様が知っている?」


「貴女……自分の立場分かってます? 本来ならこちらが質問をして、貴女が答えなくてはならないのですよ? 貴女が質問してどうするのですか」


 確かに……立場を弁えていないな。


「ですが……まぁいいでしょう。答えは簡単です。先程アヴァロン前で貴女に盗聴器を仕掛けさせてもらいました。ですから貴女がアヴァロンに帰還してからの会話は全てこちらで把握しております。ですから貴女がメタトロンとガブリエルの三人で話した内容。誰が何処に攻め込むかの作戦。全て筒抜けです」


「と、盗聴だと!? 馬鹿な! そのような魔力は感知できなかったぞ!」


「世の中には感知を逃れることが出来る魔法もあることを知った方がいいですよ。まぁ貴女だけに限った話ではないですが」


「まさか他にも!?」


「ええ。ガブリエルが黄の国にいるときに仕掛けておりました。それが何を意味するか……流石に貴女にも分かりますよね」


「全て……最初から全てバレていたのか?」


「そういうことです。二年以上も前から貴女方は私達の手のひらの上でした」


「だったら……何故すぐに攻めてこない!? わざわざこんなところに呼び出す必要すらないはずだ。ユノマールに【死の呪い】を撒けばそれで終わりのはずだろう!!」


「最初に言いましたよね? 我らの王は慈悲深い方です。ギリギリまで貴女方を殺したくなかった。仮に殺すとしても存在そのものを殺す【死の呪い】だけは本当に使いたくなかった。貴女が言うようにユノマールに【死の呪い】を撒けばそれで済むだけの話。今もアヴァロンに撒けばそれだけで終了なのに……」


 クラウン……コイツは口だけは達者だな。嘘ではないが【死の呪い】の完成は少し前……ユノマールに撒く暇なんてなかっただろうが。


「あっ貴女方が話していた、距離が近くてこちらにも【死の呪い】の被害があるという仮説。全く違います。こちらに被害なんて一切ありません。それから先程の話でリカ……貴女が名前を知っているはずがありませんね。レミエルとアリエルの器はこちらに寝返ってますから、ガブリエルが処分した発言は嘘ですよ」


「そうか……やはり嘘だったか」


 この話はあまり疑っていないようだ。というか、もうどうでもいいと半分投げやりな感じに見える。


「さて、では貴女への処遇ですが……正直聞くこともないんですよね。どうしましょうか? ゼロ様」


 ここで俺に振るのかよ。


「知るか。それこそシオンにでも聞けばいいんじゃないか? おい。ハーレクイン。今ティティに繋がっているな……」


 そういえばいつの間にかハーレクインの声が聞こえない。さっきまであんなに大騒ぎだったのに。

 ハーレクインを見ると、すでに通話を終えていた。若干凹んでいるようにも見えるが……。


「……どうしたハーレクイン?」


「ティティ様にくっころさんの話をしたら、それどころじゃないと軽くあしらわれました」


「……そうだろうな」


 当たり前だ。というかくっころさん……何故可愛く言う?


「待て。今それどころではないと言ったな。イプシロンで――いや他の島で何かあったのか?」


 戦争中だから軽くあしらうのは分かる。だが……それどころではない? イプシロンに敵は攻めてないはずだ。だとすると他の島か……もしやティアマト様の身に何かあったのではないか!?


「ええと、他の島は既に戦闘が終了したみたいです。こちらの被害はなしで、攻めてきた天使は七大天使も含め全滅。残っているのはここにいるラファエルのみとのことです」


「ってことは俺達が一番遅いと言うわけか」


 くそっ別に勝負なんかしてないが、負けた気分だ。エキドナの奴が自慢しそうなのが目に浮かぶ。


「ぜ、全滅だと? う、嘘だっ!? 嘘に違いない。あのガブリエルが簡単に死ぬはずがないだろ!」


「嘘ではありません。ガブリエル、ウリエル、セラフィエルの三体は死亡が確認されております。そしてメタトロンに関してもシオン様とトオル様が先ほど生け捕りにしました」


「馬鹿な!? メタトロン様が囚われただと!!」


 ラファエルが先ほど以上に驚くが、今の発言は俺も驚いた。


「おい。トオルは分かるが、何故シオンなんだ? 奴はイプシロンで待機のはずだろ?」


「それが慌ただしい理由です。どうやらアヴァロンでアズラエルが復活し、残っていた天使を片っ端から取り込んでいるようです」


「アズラエルだと!? ヤツは死んだ筈だ!」


「話を聞いていましたか? わたくしは今復活したと言いましたよ。それに、アズラエルをメタトロンが復活させて我々への秘密兵器にしようとしていたのは盗聴で既に分かっております。もしかして聞かされておりませんでしたか? ガブリエルは知ってましたよ?」


「…………」


 返事がない。本当に知らされてなかったのか? しかしアズラエルか。まさか本当に出て来るとはな。


「それでアズラエルが力を蓄える前にと、シオン様がアヴァロンへ向けて出撃しました。その途中でメタトロン軍を生け捕ったそうですね。そしてメタトロンをトオル様に渡して、トオル様が現在アルファ島で対応中。シオン様はアヴァロンへ上陸したそうです。ほんの数分前らしいですよ。ガンマ島とデルタ島では既にシオン様を鑑賞中らしいです」


「そうか。では俺達もシオンを見届けるとするか」


 その為にはコイツをどうするか決めなくては。


「そんな……メタトロン様が……何かの間違いに違いない」


「いい加減現実を受け入れなさい! 貴女方は負けたのです。それも完膚なきまでに」


「我々が……負けた?」


「わたくし達はこれから我が王の雄姿を観なくてはなりません。貴女に関してはしばらくその中で現実と向かい合っていなさい。戦争が終わったら……その時は殺して……!?」


 突然背後から黒い何かが俺の横を通り過ぎる。それはクラウンの【バルーン】を外側から破ってラファエルを包み込む。


「なっ!?」


 ラファエルはそのまま引っ張られ……俺の横を通過して俺の背後にあったテントの中へと入っていく。


「…………ハーミット。いつの間に……」


 全く気がつかなかった。コイツ……完全に気配を隠してやがったな。そしてタイミングを見計らってテントから触手を出してラファエルを確保したんだ。


「ちょっハーミット!? 今すぐ吐き出しなさい!!」


 ハーレクインの叫びを無視してハーミットは逃げていく。


「ま……待ちなさーい!!」


 ハーレクインは慌てて追いかけるが……追いつくことはないだろうな。

 しかしハーミットは何故あんな行動を? 先ほどの勝負で一位だったから負けないように手柄を横取りした? やはりハーミットの行動は全く読めん。問い詰めたい所ではあるが、恐らくハーミットは何も喋らんだろうし、ラファエルも戻ってこないだろう。

 七大天使の最後としてはあっけなかったが……こうなってはもう仕方がない。ラファエルのことは諦めて俺もシオンの様子を探ることにしよう。

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