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橙石の月、3日

今日は普通の業務。

今日の仕事は最近寒くなってきたので、ストーブの準備をするところから開始。

ギルドはよく人が出入りするから、寒くなりやすい。

ストーブだけじゃなくて、服装とかもしっかり準備しないと。


ストーブの準備が終わった後は、傷薬作成。

依頼がここ最近にしては珍しく3件も入っていたので、気合を入れて作業したらあっという間に出来上がり、受付担当に依頼票と一緒に預けておく。

受付担当に預けておけば、依頼してくれた人たちが仕事に行く直前に渡してくれるようになっているのだ。


勤務時間が微妙に余ったので、ちょっと外に素材を集めに出かけてきた。

ちょっと町の外に出て、あたりに生えている雑草を刈り取って集める。

どれが使えるかはちゃんと傷薬のレシピと照らし合わせた上で、素材の状態をしっかり確認しないといけないから集める時は適当にごっそりと集めて、ギルドに持ち帰るようにしている。


そして、背負い籠がいっぱいになったところでギルドに帰ると、近所の人が調子が悪いと相談に来ていたので話を聞く。

まもなく冬だから、風邪のような症状が出ていたので正気に戻れ棒で気合を注入する。

あとは、暖かい格好で寝ておけとアドバイスをして近所の人は帰っていった。

ケガ以外の症状なら大体なんとかしてしまう正気に戻れ棒も傷薬に並みに、謎の道具だよなぁ……。


今日の仕事は以上で、特に面倒な事もなく終わった。

明日は集めてきた草を傷薬の素材として使えそうなのと選別することから始めよう。



ちょっと勉強として、傷薬の消費期限については前に書いたと思うけど、どれくらいの性能を持っているか書いてなかった気がするので書いていく。


単純に傷薬と呼んでいる、賢者の傷薬。

一本分として俺が作って渡しているそれは、一本全部使うと人の体すべて消し飛んでいても復活させることが出来るって言われている。


効能を調べる為に様々な症状で試した記録があるそうなんだが、かなりひどい内容らしい。

腕や足を切断してくっつけたり、すりおろしたのを再生させたり、斬首して転がってきた首に一本全部かけたら体が生えてきたとか。

そういう記録が細かく書いて残っているらしい。

まぁ、俺は見習いなので読む機会は絶対にないし、読みたくないけど。


まぁ、そんなわけで比較的簡単に作れるのにこれほどまでの性能を持っている傷薬は、教会本部で熱心に研究されているらしい。


ホント、賢者の傷薬って謎だよな……。

読んでいただき、ありがとうございます。

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