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「辺境にて」
「何を読んでいる」
「日記のようです。ただ私的な物だったようなので、今回の件についてはあまり…」
「そうか。引き続き調査を頼む」
「了解!」
「……これも、魔王復活の影響か……」
「隊長、冒険者ギルド周辺から依頼に関する書類が見つかったと報告が」
「分かった。すぐに行く」
「ギルドの書類が見つかったと聞いてきた」
「隊長。こちらです」
「………他の街からの報告と同じようだな」
「はい、例年より間隔が長く、数が少ない沸き。出てくるのは雑魚ばかり」
「そして、一気に沸きの数が増え、強力な個体が押し寄せ、町が崩壊する」
「ここで三か所目。辺境の街すべてに同じことが起こっているとすれば、神託の魔王復活も信じざるを得ないな…」
「しかし、魔王なんて……。本当にありえるのでしょうか」
「言い伝えが残っていから、現時点では何とも言えんな。我々は出来る事をやるだけだ。そのまま探索を頼む」
「了解」
「……やっと、町が増え、平和が来たというのに。いつまで戦い続ければいいのか」
「決まっている。どちらかが滅ぶまで」
「誰だ!!」
「ヒトの敵。それで充分」
「さぁ、始めよう」




