夢見心地事件1
ピョートル少佐、今日は一人でヨハン工房にお買い物。
「うーん、そろそろマンゴーオレンジパフェの季節だなぁ・・・」
そんな時ピョートル少佐は棚の隅に置かれた埃をかぶった瓶を見けました。
そっとその瓶を手に取ります。
夢をのぞこう!!!
とろんぼーーーん☆
この薬は友達と半分こして飲むとお互いの夢がのぞけるよ!
※ご注意※
友情が壊れる恐れがあるのでご使用の際には十分にお気をつけください。
と書いてありました。
これを読んだピョートル少佐はニヤリと笑みを浮かべレジに持って行きました。
「いらっしゃぁぁい。あ、アンタ。コレ買っちゃうの?」
レジにいたセバスチャンはピョートル少佐に言いました。
「ボクが何を買ったっていいでしょ!」
「んま。まぁいいですけど・・・」
そうしてニヤリと笑みを浮かべたままピョートル少佐は帰っていきます。
真っ暗な自室でピョートル少佐は考えます。
ヴォルフガング大佐の夢ものぞいてみたいな・・・
もっと見てみたいのは将軍のだ。
しかし上官の夢をのぞくのはちょっと気が引けるな・・・
ルートヴィッヒ軍曹のは・・・しかし彼は優秀な部下だ。
ではアントニン中尉・・・彼はどこ出身なのか非常に気になる。
きっとヤツの過去は夢に隠されているはずだ!
よし!アントニン中尉にしよう!!!
そうしてピョートル少佐はアントニン中尉を呼び出しました。
「お呼びだすか、少佐」
「はっはっは、キミとお菓子パーチーがしたくてだな」
「それならルートヴィッヒ軍曹としてくださいだす。オラ忙しいだす。」
「そ・・・そうか・・・」
「では失礼するだす」
「ちょ・・・ちょっと待ってくれ!」
「何だすか?」
「せっかく来てくれたんだ。この特性ジュースだけでも飲んでくれ!」
「なんか紫色だすよ・・・?」
「高級グレープを取り寄せて作らせた逸品だ。是非キミに飲んでもらいたい」
「マンゴーの匂いがするだすよ?」
「高級グレープとはそのようなものなのだ。パッションだ!」
「はぁ。ではいただきます」
そうしてアントニン中尉は薬の入った液体を口にしました。
「おぇ!チョコバナナ味じゃないだすか!!!」
「パッションとはそういうものだ」
「情熱間違い過ぎだす!」
そう叫びながら全部飲み干したアントニン中尉は部屋を後にしました。
「ふふふ、これで夜が楽しみだな」
ピョートル少佐も同じような液体を飲みました。
「おぇ!カレー味だ!!!」