第4話 「私立マーガリン高校3階女子トイレ炎上事件 ~前編~」
「うおおおおおお!!!」
おたけびを上げながら廊下を走る一人の少女がいた。彼女の名は山崎麦子。言動がゲスイこと以外はいたって普通の女子高生である。なぜ、彼女がおたけびを上げながら廊下を走っているのか。彼女の親友・佐藤香織氏はこう語る。
「彼女ずっと我慢していたみたいですね。授業中、ずっと悶えてましたもん。」
そう、彼女はウンコが漏れそうなのである。麦子は猛スピードで女子トイレに突っ込んだ。
「ふう……。」
しばらくすると、麦子は安堵した表情でトイレから出てきた。ギリギリセーフだったようだ。
チャイムが鳴り、次の授業が始まった。事件はその時に起きた。授業中にトイレに立ったクラスメイトが血相を変えて戻ってきたのだ。
「先生、大変です3階の女子トイレが燃えています!」
なんとか消火されたが、トイレは丸焦げであった。
「いったい誰がこんな酷いことを……。」
田中先生はひどく怒っていた。
「あの……、私見たんです。前の休み時間の時に山崎さんがトイレに駆け込むのを。」
「な、なんですって!まさかアナタが犯人!?」
田中先生は麦子を睨む。
「ちょっと待ってくださいよ。なんで私だって決めつけるんですか。私はただウンコをしただけですよ。」
「トイレを燃やすなんて、そんな酷いことをするのはアナタだけです!」
完全に疑っている。
「そんな、私は遅刻はしますが、トイレは燃やしません!」
田中先生は、麦子の話など全く聞いていない。麦子が犯人だと決めつけている。
「言い訳はゆっくり職員室でね。さ、来なさい!」
「ちょ、ちょっと!私は犯人なんかじゃ……。」
麦子が職員室に連れていかれそうになったその時、一人の男が立ち上がった。
「待ってください!僕は麦子さんは犯人じゃないと思います!」
立ち上がったのは光太郎だった。




