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プロローグ・過去の偶像

チャレンジ・ラノベ寄り小説!

 少女は、左手をかざして火を生んだ。

 少女は、息を吹きかけて枯れたたんぽぽを立ち上がらせた。

 少女は、笑うことで僕を幸せにした。


 僕には幼なじみがいる。周りの人は少し変わっているって言うけれど、そんなことはない。至って普通の同い年の子供。

 その子の大きな瞳、背中までのくせのある髪。決して臆することのないその強がりな女の子がずっと好きだった。

 ――憧れの形が変わり十年もの年月を経てもなお俺の気持ちは変わらない。

 しかし、物事はたいていの場合において無常である。このくだらない人生という世界観だけはただ繰り返すというのに。学校が小、中、高校へと移り行くとしても、それは自分がいる舞台が変わるだけで、結局のところ変わらないことの方が多い。

 それは人生というレールに分岐があるとしても最初から進む方向が決まっているからだ。

 そんな中で大多数の場合。つまりは時によって変わってしまうもの。それらの代名詞と言えば『人』だろう。皮肉だ。人生の本質は変わることがないのに、その流れのなかで多くのものが変わってしまう。

 彼女は変わってしまった。それは、俺の人生が変わったのと同じだ。

 だからだろうか。頭には重たい、鉄のようなレールが鈍い音を立てて道を変えようとしているようなイメージが浮かぶ。

 この数奇な道しるべを恨むことが、俺にはできるだろうか。

 それは。

 きっと。できやしないのだろう。



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