真実の愛を求めて
少女は言った。
「私は、必ず、見つけてみせる。」
少女は探した。
真実の愛の形を。
嘘や偽者だらけの世界で
たったひとつ真実の愛を。
少女は探した。
しかし探せばさがすほど、
それは困難で。
それは謎めいて。
女は言った。
「私は、必ず、手に入れてみせる。」
女は探した。
真実の愛の形を。
嘘や偽者だらけの世界で
たったひとつ真実の愛を。
ただそれは
見つけるのはとても困難で。
彼女は真実の愛を探した。
そして色々なものを失った。
両親でさえも。
恋人でさえも。
なにもかも。
真実の愛を探す彼女には
すべて色褪せて見えたのだ。
真実の愛を探す彼女には
すべて要らないものだった。
彼女は探した。
彼女は探した、
真実の愛を。
彼女は見つけた。
彼女は見つけた、
真実の愛を。
その形を知ったとき
それを手にいれることはできなかった
彼女は真実の愛を、
すべてなくしてしまっていたから。
見つけても、手に入らない
手の内にあるときは、
誰もその形には気づけない。