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#10
「そうだよね。でも三尋、俺達も体育館に行こう! 三組の向山君は、俺も二年のときクラスが同じで知ってるんだ……!」
なづなの言葉に、三尋も不安を覚えて体育館のトイレへ向かった。
人で溢れてる。だがそこはもう、“全て”終わった後のようだった。
「うわっ……向山、大丈夫かよ……」
誰かが、トイレの奥で倒れてる少年を抱き起こしてる。
乱れた服、露出した肌。血と、白い液体。
衣服を整えたあと、少年が運び出される。
「かわいそっ……でも絶対、ああなりたくねえな」
「お前はいいよな、三組で。俺四組だから、次は俺も可能性あるんだ……!」
騒々しい、思い思いの声が聞こえる。
三尋は黙ってそれを見ていた。
何でこんなことを。
騒ぎ立てて、注目させて。
犯すことを楽しんでる?
いや、違う。
これは多分、─────“見せしめ”だ。




