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俺を犯した君の話  作者: 七賀ごふん
除け者

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16/44

#7



足音が聞こえなくなり、ようやくまともに呼吸できた。

よく分かんないけど助かったみたいだ。


三尋は安堵し、壁に寄りかかる。

「あの、助けてくれてありがとう」

少し乱れた服を整え、彼に向き直る。


「放課後のトイレは危ないぞ。ああいうのがよくいるから」

「え、じゃあ放課後トイレ行きたくなったらどうすりゃいいの?」

「一階と二階が安全。教師がいるから」

つまり、三階以上は掘られる危険があるのでダメらしい。ふざけんな、どんな学校だよ。

「俺、五組に転校してきたばっかだから……ビビったよ、ほんと」

「そうか……転校生か。名前は?」

「国崎三尋。そっちは?」

「俺は炭野健史すみのたけし。三年四組で、生徒会の会長もやってる」

堂々としてるが、決して嫌味ではない印象。

彼がなづなの言っていた生徒会長だと気付いた。まさか、さっそく彼に助けられるとは。


「炭野。サンキューな。なづなから聞いてるよ」

「あぁ、五組ってことは芦苅と一緒か」


炭野はまた出口の方へ向かう。


「気をつけろよ。一応、俺は放課後こうやって巡回してるけど。迂闊に歩き回って、また襲われないようにな」

「へぇー! パトロールしてんの? いいね、俺も参加したい。強姦魔撲滅運動ってことだろ?」

「話聴いてたか これは俺一人で十分。お前や芦苅じゃむしろ足手まといだから、放課後はさっさと帰ってもらった方が助かる」

それだけ言って、彼はいなくなってしまった。

なんだ、つれないなぁ。

でも助けてくれたし、彼はなづなと同じ常識人みたいだ。しかもゲームを食い止めようと頑張ってる。俺も何か協力できたら良かったけど。


現状では何もできそうにない。二人相手に手も足も出なかったんだから。

落ち込んで教室に戻ると、なづなが安心した様子で駆け寄ってきた。


「三尋、遅かったね」

「あ、あぁ。いや、実はトイレで襲われて」

「お……え!?」


狼狽えながら言うと、なづなは血相を変えて叫んだ。

「襲われ……って、何!? 一体何されたんだよ!」

彼はまた真っ青になり、全身をチェックしだした。そのテンパり加減は半端ない。

「大丈夫だよ、落ち着け。襲われたんだけど、助けてもらったんだ。ほら、お前が言ってた生徒会長に」

「えっ……ほ、ほんと?」




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