第9話強敵との遭遇
セーフゾーンをでて風をたどって進んでいると聞き耳スキルでたくさんのモンスターの声が聞こえてきた。
「この音はすごいな。いままでの比にならない数のモンスターの声が聞こえてくるぞ。しかも不思議なのはいままでは全く聞こえてなかったのに急に聞こえたんだよな。」
この音からしてたくさんいるモンスターの正体はゴブリンだろう。今まで聞いたことがある音がたくさんしているが何個か聞きなじみのない音もしている。
「とりあえず鑑定の届く範囲までこっそり進んで倒せそうだったら倒すし、無理そうなら引き返してほかの道を探そう。」
慎重に通路を進んでいると前に大部屋があるのが分かった音の大きさからしてここにいる可能性が高いだろう。
あと少しで鑑定の届く距離まで進んだところで急に矢が飛んできた。
「うわ!矢が飛んできたぞ。今まで弓を使うゴブリンなんていなかったのに。それに俺が気づくより先に向こうが攻撃してくるのも初めてだ。」
矢は足元に刺さっており、あと少し伸びていたら体に刺さっていたかもしれない。
俺はとっさに岩陰に隠れ通路の奥をうかがった。すると弓を構えているゴブリンが数匹確認できた。
「くそ、これじゃ逃げるに逃げられないな。向こうも下手に突っ込んでくる気配もないしこっちから行くしかないか。」
俺は覚悟を決めスキルを発動させながら敵に向かって突っ込んだ。
『身体強化』
矢に当たりづらくするために左右に動きながらゴブリンとの距離を詰めていった。
そして鑑定の範囲に入ったところで一度ものかげに隠れ確認した。
『鑑定』
・ゴブリンアーチャーLv5
ゴブリンの亜種で弓を使ってくる。ダンジョン初心者がよく苦戦する。
「アーチャーか。名前通り弓を使ってくるんだな。まずはあのゴブリンアーチャーを片付けて奥を確認しよう。」
俺は物陰から飛び出て矢をよけながらゴブリンのほうに向かって飛んだ。
『跳躍』
ゴブリンアーチャーとの距離が目前に迫ったところで剣を構えてスキルを発動させた。
『スラッシュ』
目の前のゴブリンアーチャーを瞬殺し、奥にむかって突っ込んだ。剣を振り回しながら次々に倒していきゴブリンアーチャーの一団を全滅させた。
「ふぅ。ゴブリンって5匹くらいの集団なんじゃなかったか?今のアーチャーだけでも5匹以上はいたぞ。」
そんなことを言っているうちに奥からはゴブリンがこちらに向かって突っ込んできていた。
「パッと見10匹以上はいるぞ!一体どうなってるんだ?」
俺は次々に突っ込んでくるゴブリンを倒しながら少しずつ前に進んでいった。
20匹ほど倒したところでまた風格が違うゴブリンが3体出てきた。
「真打の登場ってか?ゴブリンのくせに生意気な奴らだな。」
『鑑定』
・ゴブリンナイトLv5
ゴブリンの亜種。剣をと盾を使う。また群れでいる場合ゴブリンキングやクイーンの護衛を務めることがある。
・ゴブリンメイジLv5
ゴブリンの亜種。杖を持っており初級の火魔法を使う。
・ホブゴブリンLv5
ゴブリンの進化系。全体的にゴブリンよりも強くキングとクイーンがいる群れに生まれる。
「マジか、これゴブリンキングがいるの確定じゃん。それに魔法を使てくるゴブリンがいるなんて聞いてないぞ!」
そんなことを言っているとゴブリンメイジが何か唱えその頭上に火の玉が浮かんでいる。そして両側からはゴブリンナイトとホブゴブリンが迫ってきていた。
俺は先にゴブリンメイジを倒すためにスキルを発動させて突っ込んだ。
『跳躍』
スキルで飛んできた火球を何とかかわしゴブリンナイトとホブゴブリンの横を通り抜けゴブリンメイジの目の前に立ち剣を横薙ぎにふるった。
そして振り返り残りの2体を倒そうと剣を振るったところなんとゴブリンナイトの盾で剣が防がれてしまった。
「ちっ、嘘だろ盾で防いでくるのかよ厄介だな。でも先にメイジを倒せてよかった。もし最初にナイトを倒そうとしていたら剣を止められ火級の餌食になっていたかもな。」
ゴブリンナイトに剣を防がれるなら先にホブゴブリンを倒すしかない。
俺は一度ゴブリンナイトから離れホブゴブリンに向かって剣を構えた。ホブゴブリンはこん棒で俺を攻撃しようとしたが俺はそのこん棒ごとホブゴブリンを真っ二つにした。
「あとはゴブリンナイトだけだが、どうやって倒すかだな。スキルを発動させれば盾ごと切れるか?」
そう思って俺はスキルを発動させて剣を振った。
『スラッシュ』
そうすると先ほどは盾に防がれた剣だったが、今度は盾ごと切り裂きゴブリンナイトを亡き者にした。
「やっぱり盾持ちは厄介だ。スキルがなかったらもっと倒すのに時間がかかってたかもな。」
すると頭の中で声が響いた。
【レベルが上がりました】
【鑑定・剣術のレベルが上がりました】
「レベルと鑑定、剣術があがったか。確認したいところだけど今はそれどころじゃないんだよな。」
大部屋の中心の方から雄叫びが聞こえてきてそちらを見るとそこには2匹のひときわ大きなゴブリンがこちらを見ていた。
「あれが多分キングとクイーンなんだろうな。あれを倒さないと地上にはいけないってか?いいだろう。やってやるよ!」
俺はキングとクイーンに向かって睨み返した。




