第3話ステータス
俺のステータスについては分かったが問題はどうやってここから脱出するかだ。広場から奥の通路に進もうにも先ほどのようなモンスターが出て来てはひとたまりもない。
一番の問題はどうやってモンスターと戦うのかだ。
あたりを見渡してみても広場には血だまりと死体だけだどう見てもモンスターに通用しそうな武器はない。
「取り合えず唯一攻撃に使えそうな無属性魔法を練習してみよう。でも魔法ってそもそもどうやって使うんだ?ゲームみたいに技名でも叫べばいいのか?」
『身体強化』
とりあえず唱えてみたものの自分が強化された感覚はなかったのでステータスを確認してみた。
・鈴木 悠真
Lv 1
職業 なし
HP 100/100
MP 15/20
攻撃力 5+10
防御力 5+10
知力 5
俊敏 5+10
称号 なし
魔法属性 無
スキル 鑑定Lv1 意思疎通Lv1
なんと知力以外のステータスが10もプラスされていた。
「これはすごいな。今の俺のステータスだとこの魔法でステータスが3倍になるな。けど1回発動するとMPが-5されるのか。」
MPが減った時のデメリットを考えると連続発動は2回にとどめておいた方がいいだろう。3回は連続発動できるだろうが戦闘が起こったときのために1回分は残しておきたい。最後の一回は本当にピンチの時にしか使わないようにしよう」
「これって重ね掛けはできるのか?『身体強化』」
しかしステータスに変化はなくどうやら重ね掛けはできないらしい。しかしMPはちゃんと減っていた。
問題は発動時間だがスマホのタイマー機能を使って計ればいいだろう。
さてステータス上の数値としては上がっているが実際の身体能力はどれくらい上がっているのだろうか。
試しに軽くジャンプをしてみた。
「おお。ちょうど俺の身長くらい跳んだか?数値で見た3倍は実感が全くわかなかったけど実際に体を動かすとすごいな。」
ほかにも軽く走ってみたりしたが、走るスピードも自転車で走るほどのスピードが軽く出てとても驚いた。
ステータス欄には載っていないが筋力そのものが上昇しているみたいな感じなのだろう。
いろいろな検証が終わったころにちょうど身体強化の効果が切れたので時間を確認すると20分だと分かった。
ステータス欄のMPを確認すると14になっていたので5分で1MP自然回復していくらしい。よほど長期戦にならない限り戦闘中にMP切れを起こすことはないだろう。
【スキル跳躍を獲得しました】
鑑定レベルが上がった時とおんなじ声が頭に響いた。驚いたことにスキル欄に新たなスキルが増えていた。
・鈴木 悠真
Lv 1
職業 なし
HP 100/100
MP 14/20
攻撃力 5
防御力 5
知力 5
俊敏 5
称号 なし
魔法属性 無
スキル 鑑定Lv2 意思疎通Lv1 跳躍Lv1
『鑑定』
跳躍:スキルを使うとジャンプ力が2倍になる
取得条件:生身で自分の身長の倍ジャンプする
先ほどの身体強化の検証の時にジャンプしていたからかジャンプ力を高めるスキルが手に入ったらしい。
「なんでスキルが手に入ったのか不思議だったけど取得条件があるのか。これからはいろいろな行動をしてみるといいかもしれないな。」
しかしこのスキルも攻撃に使うことは難しいだろう。ジャンプしてから攻撃とかであればできなくもないのだろうが到底モンスターに通用するとは思えない。
とりあえず身体強化を定期的に使ってレベルをどんどん上げていくのがいいかもしれない。
次は攻撃力と防御力を上げたいがいまいちあげ方がわからない。
「身体強化を使って戦うのは間違ってなさそうだけどさすがに素手で殴るのはさすがにな。何か戦う武器があればいいんだけど。」
あたりを軽く見まわしてみると信じられない光景が広がっていた。
「う、うそだろ広場にあった死体が一つもない⁉どういうことだ?モンスターはいなかったはずだしダンジョンに吸収されたのか?」
俺が読んでいたラノベのダンジョン物でも死体はダンジョンに吸収されると書かれていたが現実でもそんなことが起きるものなのだろうか。
『鑑定』
・ダンジョンの床:壁と同じくほぼ破壊不能。壊れても1分後に修復されるといわれているが詳細は不明。ダンジョン内に残った死体などを吸収する。
「本当に死体はダンジョンが吸収したみたいだな。でも死体がずっと残らないのは精神衛生的にもありがたいな。」
鑑定を使って床を調べていると視界の端に気になるものが映った。
・宝箱:ダンジョンが生成するお宝。中には武器や防具、回復アイテム、魔道具などが入っている。
「宝箱?でもあそこには何もないぞ?どういうことだ?」
そういえば鑑定のスキル欄に見えないものが見えるようになると書かれていたがまさか透明な宝箱があるなんて。
通路の方に注意を配りながら恐る恐る宝箱の方に近づいた。すると確かに目の前に宝箱が現れた。
「一体どういう原理で透明になっていたんだ?」
宝箱に近づいた瞬間現れたということは見える範囲が決まっているのだろうか?試しに少し離れると宝箱が見えなくなった。
「これは鑑定スキルを使ってなかったら見つけられなかっただろうな。やっぱり今後も定期的に鑑定スキルを使って見落としがないようにしないとな。」
宝箱を開けようと手を伸ばしたがあることを思い出し寸でのところで止めた。
「そういえばこういう宝箱ってトラップみたいなのがあるんじゃなかったけ?」
『鑑定』
・宝箱:開けると毒が塗られた矢が飛び出る。解毒薬がないと死の危険性がある。
「危なかった。もし開けていたら数分後にはあの世行になっていたかもしれないな。鑑定スキル様様だ。」
宝箱の後ろ側に回り開けると正面に向かって勢いよく矢が飛び出た。毒が塗られてなくてもあの勢いの矢が顔面に飛んで来たらと思うとぞっとする。
そんなことを考えながら宝箱の正面に回り中身を確認した。




